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“メンズブランド”を着るメリットって? 人気の【アイビー】で提案!「大人カジュアルコーデ」

  • 2024.9.3

メンズブランドを自分好みに着こなす女性が増えてきました。その理由はこなれ感やジェンダーレスにあり。メンズ服を取り入れると、全体の雰囲気に変化が生まれ、その人らしさを印象付けやすくなります。今回は120年を超える歴史を持つアメリカ発ブランド【J.PRESS(ジェイ プレス)】を参考に、ブレザーやチノパンを使ったアイビー系のスタイリングをご紹介します。

アイビー好きの韓国イラストレーターとコラボ

今回のお手本ルックは人気の韓国イラストレーター、アーロン・チャン(Aaron Chang)氏とのコラボレーションによるカプセルコレクション「J.PRESS BOY'S COLLECTION」のものです。女性がメンズブランドを着こなす際に役立つアイビールックの着こなしを提案しています。アイビーファッションを愛するチャン氏は「IVY BOYS」と命名したイラストレーションで有名。今回のコラボに向けて新たな作品を描きおろしています。

ブレザーは脱カッチリ ゆったりラフに羽織る

画像1: J.PRESS 出典:ジェイ プレス
画像2: J.PRESS 出典:ジェイ プレス

ブレザーにはオーソドックスな印象がありますが、今はそのイメージをずらすような着方が人気です。ややラフに着崩すようなスタイリングは、別のムードが加わって、肩の力が程よく抜けた見え具合に仕上がります。

ブレザーの襟にピンバッジをいくつも付けてストリート感を乗せました。ストライプ柄のシャツは裾をウエストアウトして、ルーズめの雰囲気に。ワイドパンツものどかな気分を演出。ブレザーはオーバーサイズ気味で、メンズライクな着映えに。ウィメンズのジャケットを着るよりも、ゆったりしたフォルムのおかげでこなれて写るところがメンズジャケットの魅力になっています。

バーシティジャケットでたおやかなボリューム感

画像3: J.PRESS 出典:ジェイ プレス
画像4: J.PRESS 出典:ジェイ プレス

「バーシティ(varsity)ジャケット」は日本では「スタジアムジャンパー(スタジャン)」としておなじみです。アメリカの大学生ルックでは定番的で、スポーティー感もまとえます。ボーイズ風味が備わるので、ボトムスにスカートを迎えるミックスコーディネートも好チョイスです。

ジャケットでボリュームを出すと、穏やかで優しげなムードが強まります。バーシティジャケットならではのユニセックス感もこのスタイリングのよさ。襟付きシャツにスウェットシャツをレイヤード。ビッグトートを携えて、さらに量感をアップしました。そのおかげで古着を着ているかのようなムードに。カラフルなキャップが顔周りをパッと明るく見せ、アウターとのコントラストを引き出しています。

シャツワンピ×スウェットで縦長見え&レイヤード映え

画像5: J.PRESS 出典:ジェイ プレス
画像6: J.PRESS 出典:ジェイ プレス

スウェットシャツもボーイズ感を帯びたウェアです。単体で着ると、カジュアル色が濃く出やすいのですが、フェミニンアイテムとのレイヤードはやわらかい雰囲気を濃くします。シャツワンピースに重ねるコーディネートは縦長イメージを引き出す効果大です。

キーアイテムに選んだのは、紺と白のストライプ柄がアイキャッチーなシャツワンピースです。前を開けて、自然体の落ち感を際立たせました。チャン氏のほのぼのモチーフをプリントしたスウェットシャツを重ね着。アイビーらしいカレッジテイストとアクティブ感を上乗せしています。爽やかなターコイズカラーでメンズ風味をプラス。シャツの袖先を折り返す小技もレイヤード感を高めています。

万能プレーヤーの「チノ」 Tシャツ&シャツは好相性

画像7: J.PRESS 出典:ジェイ プレス
画像8: J.PRESS 出典:ジェイ プレス

メンズのカジュアル服を象徴するようなボトムスがチノパンツです。もともとはワークウエア系ですが、癖が強くないので、自在にはきこなしやすいのが女性にもチノが人気の理由。トップスで自分らしさを出すコンビネーションを意識して。

ベージュ系のチノパンツは気負わない雰囲気を呼び込むから、オフの日ルックにぴったり。印象が強めの色や柄をトップスに迎えやすい好バイプレーヤー(脇役)。イエローの生地にファニーなチャン氏モチーフを配したTシャツで合わせて、朗らかなムードに。上からシャツを重ねれば、チノパンのコーデに深みが出ます。足元はローファーで引き締めて。

世界的に盛り上がるアイビー系の装い

画像: J.PRESS(Aaron Chang氏によるアイビールックキャラクター) 出典:ジェイ プレス

「J.PRESS」は1902年にアメリカ・ニューヘブンで誕生した老舗ブランドです。創業者、ジャコビー・プレス氏の職人技に始まるクラフトマンシップが強み。トラッド、アイビーを軸に、時流のインスピレーションを混ぜ合わせ、単なるクラシックの焼き直しではない、現代に映えるスタイルを提案しています。

2024-25年秋冬シーズンはアメリカ西部的なカントリームードと、アイビーのエレガントさをクロスオーバー。気鋭の韓国出身イラストレーター、チャン氏が手がけたオリジナルグラフィックをあしらったカプセルコレクション「J.PRESS BOY'S Collection」も発表しました。

トラッドとプレッピーの掛け算が魅力

画像: J.PRESS BOY'S COLLECTION 出典:ジェイ プレス

かつてはメンズとウィメンズの服は縁遠いものでしたが、今では性別にとらわれない「ジェンダーレス」の流れもあって、今では女性がメンズ服を選ぶのは当たり前になりつつあります。トラッドは英国紳士服が原点ですが、アイビーはアメリカの大学生をイメージしています。アイビー(ivy)は植物の「ツタ」という意味で、ツタのからまる校舎をイメージさせる東部の私立大学8校の集まり「アイビーリーグ」に由来しています。一方、プレッピーはやや崩したカジュアル寄りになります。

アイビーはトラッドの正統派イメージを受け継ぎつつ、ウィメンズに取り入れやすい好都合のテイストです。メンズならではの雰囲気を取り入れれば、手持ちワードローブから別の表情を引き出せます。世界的に盛り上がるアイビー系のアイテムを迎えて、自分好みの装いに変化を呼び込んでみませんか。

ファッションジャーナリスト 宮田理江

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