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【中国家庭料理の定番】君たちは「肉餅」を知っているか⁉ニラの香りふわりで豚肉の旨味溢れる素朴な味

  • 2024.9.3

肉餅(ロービン)という中国料理を食べたことがありますか?切った肉餅が皿に積み重ねられている様子はとても素朴で、中国の子供たちが我先にと飛びつく姿さえ目に浮かぶようです。YouTubeで『Genの炊事場 SUIJIBA』で紹介していたんです。なんとなくおやきに似ているぞということで、さっそく生地から作ってみました!





GenさんはYouTubeでチャンネル登録者数126万人の『Genの炊事場 SUIJIBA』を運営しています。料理も動画も趣味だそうで、脚本や小説も書いていると概要欄に書かれていました。この「肉餅」のレシピは中国料理研究家のウー・ウェンさんのものをアレンジしたものらしいです。

中国家庭料理の定番「肉餅(ロービン)」の材料と作り方

まず生地を作ります。

【材料】※2枚分
薄力粉…200g
ぬるま湯…120ml(30~38度くらい)



【作り方】※調理時間:5分+寝かせる時間:20分
1. 薄力粉をボウルに入れ、ぬるま湯を3回に分けて加えながら、菜箸でぐりぐりとしっかり混ぜます。



2. 生地がまとまったらラップをかぶせて、20分寝かせます。



続いて餡を作ります。

【材料】※2枚分(2~4人分)
豚ひき肉…200g
長ねぎ(白い部分)…20cm
ニラ…1束
薬味…適量(青ねぎ等お好みで)



塩…小さじ1/3
砂糖…小さじ1/3
黒こしょう…小さじ1/2
酒…大さじ1
しょうゆ…大さじ1
酢…小さじ1/2
ゴマ油…大さじ1/2
オイスターソース…小さじ1
しょうが…大さじ1(すりおろし)
にんにく…少量(すりおろし)
サラダ油…大さじ1

薄力粉(打ち粉用)…適量



長ねぎはみじん切りにしておきます。
ニラは大きめのみじん切りにしておきます。
しょうがとにんにくはすりおろしておきます。

【作り方】※調理時間:30分+寝かせる時間:20分
1. ボウルに豚ひき肉、塩、砂糖、黒こしょう、酒、しょうゆ、酢、ゴマ油、オイスターソース、しょうが、にんにくを入れてよく混ぜます。



2. 長ねぎとニラを加えてよく混ぜ、ラップをして20分寝かせておきます。





3. 調理台にたっぷり打ち粉を振ります。生地を乗せて全体に打ち粉をつけたら、真ん中を切って二等分にします。



4. 打ち粉を小まめにつけながら、直径20cmくらいになるまで手か麺棒で伸ばします。生地の中心から3時の方向に切込みを入れ、生地の3/4に餡を乗せます。


※麺棒に慣れていない場合は、手の方が簡単です。

5. 何も乗っていない部分の生地を、そのままパタッと右へ重ねます。



6. 重なった部分を、さらに下へ折るように重ねます。



7. 重なった部分を最後に残った部分に重ねます。



8. 具がはみ出ないように縁を閉じ、全体が丸くなるように、全体を潰しながら形を整えます。


※生地から具が伸び出さないように、やさしく整えていきます。



9. フライパンにサラダ油を引き、強火にして生地を乗せます。



10. 20秒焼いたら裏返し、フタをして中火で2分蒸し焼きにします。



11. フタを開けて生地を裏返し、もう一度フタをして2分蒸し焼きにします。これをさらに2回行って、計8分かけて表面をこんがりと焼きます。



12. 6~8等分に切り分け、薬味と一緒に器に盛りつけて、出来上がりです。



普段、生地から作ることがほぼないので不慣れでしたが、なんとかそれらしく作ることができました。冷めてもおいしいとのことですがせっかくですのでまず焼き立てを食べてみました。しっかり焼いたせいか、文字通り外はカリカリ中はモチモチで、カリカリを除けば食感はラザニア?っぽいなというのが第一印象。焼き立てですのでかじるとニラの香りが上がってきて、豚肉の旨味が引き立てられてとてもおいしい肉餅です。こんなにシンプルな具なのに食べ飽きないおいしさというのは、まさに長年食べ継がれている料理なのだなと感心します。しっかり味がついているのでそのままでも充分おいしいのですが、酢じょうゆにつけてもおいしく味変できます。

餅というとどうしても四角い切り餅が真っ先に頭に浮かんでしまうのですが、小麦粉を練った生地に具を入れて焼くという料理は世界中の小麦の生産地に存在しているようです。地域や民族が違っても人間が考えることってそんなに大差ないんだなと思う反面、具を包んで焼くだけという料理が単純なのに世界中で愛されているという事実にも驚きです。

このレシピは元々北京生まれの中華料理研究家、ウー・ウェンさんがテレビや雑誌などで紹介していたもので、中国の定番家庭料理です。日本でいうところのおやきが、おそらく一番イメージに近いかもしれません。中国は紀元前から何世紀にも渡り、北に住む民族の侵略も含めて数々の戦争を繰り返していました。15世紀に明の永楽帝が遷都して以来北京は現在も中国の首都ですが、ロシア程北よりではなく、日本では秋田県あたりの緯度になります。秋田はもちろん米どころですが、当時の中国は現在ほど稲作が進んでおらず、小麦と羊肉が北方民族の主食でした。肉餅はそんな気候風土の中で綿々と作り継がれ、ウー・ウェンさんのように家庭で普通に食べられるようになった中国料理なのです。

わたしは中国ドラマが好きでよく見るのですが、この肉餅らしきものがよく食卓に置かれているのを見て、「あれは何だろう??」とずっと思っていました。家庭料理ですので具がこの肉餅と完全に同じものではないにしても、本当に普段食べる食事として当たり前のように存在しているのを思い出して、ちょっとうれしくなりました。

シンプルでおいしくて、具も好きなものを入れられますので、ぜひ作ってみてください!

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