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「防災の日」に長谷川ミラと考える、被災地支援と災害への備え方

  • 2024.9.2

9月1日は防災の日。今回は、ELLEgirl UNIで被災地支援や防災グッズが話題の一般社団法人「Think the Day」でも活動している長谷川ミラにインタビュー! 防災意識が高まったきっかけや、被災地支援活動を通じて感じた課題、災害に備えるために必要なものや心構えを語ってもらった。リアルな体験談や教訓、防災について実際に準備していることを参考に、大切な命を守る行動を日頃から考えてみて。

3.11がもたらした防災意識

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2011年3月11日の東日本大震災が、長谷川ミラの防災意識を大きく変えるきっかけとなったそう。

「東日本大震災が起きたとき、私は中学1年生でした。それまでは避難訓練をあまり真剣に考えてなかったけど、実際に避難訓練をしていたからこうやって身を守れたんだと実感しました。 『水がなくなるかもしれない』とか『テレビが流れなくなるんだ』といった感情も記憶に残っています。

あとは地震が発生して1週間くらいのうちに、何かあったら迷わずに動くという性分の父が宮城に一人で支援に行った姿を見て、 自分も何かをしたいという気持ちが強まりました。私はそのときまだ中学生だったのですぐに行動に移すことはできませんでしたが、それが私の中で災害に対する意識が大きくなったきっかけです。コロナ後にはボランティアやホームレスの方に向けた炊き出しになど、さまざまな活動に参加しています」(長谷川ミラさん)

また、ラジオでパーソナリティを務めていることで、自分の声が誰かの命を救うかもしれないという責任感を持つきっかけになったそう。

「私がパーソナリティを務めているラジオ番組は毎週金曜日が放送日で、諸説ありますが、過去の例を見ると金曜日は災害が多かったりするので、常に何かが起きるかもしれないという意識を持って放送に臨むようにしています。災害時は停電してテレビも見れない、携帯も使えないことになる可能性もあるから、ラジオを聞くって人がすごく多い。もしかしたら今、自分の声で誰かの命を救えたり、とっさの判断や心のケアを手助けできる立場にいるかもしれないというのを自覚してからより責任を感じるようになりました」

自分たちだからこそできる支援

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被災地支援や防災グッズを販売する一般社団法人「Think the Day」で活動するミラさん。代表の紗栄子さんから学ぶことも多いという。

「『Think The Day』は、被災地支援活動をしている団体です。災害発生後は即座に動く、あとは防災リュックなどの備えの大切さを発信するという2軸で活動しています。お預かりした寄付金を、人材費に当てずに、すべてボランティア費用に当てているのも特徴。

紗栄子さんとは『Think The Day』に入る前から被災地支援について話していて、次は是非私も一緒に動きたいという気持ちがあったんですけど、私みたいにボランティアの経験がない人を連れてくわけにもいかない。やはり即戦力じゃないといけないので、『Think The Day』で一緒に動ける人になるために、炊き出しなど個人で活動を経験しました。そして経験と実績を自分で積み上げてから、『Think The Day』の活動に同行させてもらうようになりました。

『Think The Day』の活動は、それこそ活動内容に徹しているからこそメディアやSNSに時間を割くことが正直難しく。ある意味Z世代的な感覚ではせっかく一生懸命やっていてもSNSに上げて知ってもらわないと、やってないのと同等に思われてしまう。そこで紗栄子さんに相談して、広報として団体のSNSに現場での活動を投稿するようになってから、よりご支援いただけるように。微力ではあると思いますが、少しでも貢献できたのではないかなと思います。

あとは、紗栄子さんが登場するだけで被災地の方がみんな喜んでくださる。心にも物資にも余裕のない避難生活を送っている方が少しでも元気になっていただけるのを見て、改めてエンターテインメントの意義を感じました」

支援活動の現場での学び

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被災地支援を通じてミラさんが痛感したのは、全員が避難所に入ることができるわけではないという現実。

「今年の能登半島での5度の支援活動を通じて、災害時に全員が避難所に入れるわけではないという厳しい現実を知りました。特に東京などの大都会は全然キャパが足りてない。地震が来たら防災リュックを持って避難所に行けるって思っていても、行けない可能性があるんです。あとは地震が来る時って家にいるイメージだけど、もしかしたら通勤通学の電車の中かもしれないし、自宅や会社まで何キロも離れた所でも起こるかもしれない。そういう被災のパターンを自分自身で前もってシミュレーションしておくと良いかもしれませんね。やっぱり困ったときは自分の身は自分で守るしかないので。

あとは、仮に避難所に入れたとしても娯楽がないんです。被災から時間が経って日常が戻ってきているように見えても、まだ実はあまり戻ってきてない。仕事に行ったり、 学校が再開しても、発災直後はなかなか毎日の小さなハッピーな出来事が戻ってこないんですよね。例えば『お酒飲みたいな』とか『フラペチーノ飲みたい』とか……。

そこで先日、今までは被災地で栄養食を提供していたのを、ちょっと視点変えてメインの食事でなく、 カフェラテやドリンク、アイスクリームを皆さんにお渡しするのを試みました。最低限のものだけでなく自分を甘やかすようなことが、ストレスが多い環境のなかだと余計に重要性が高まると実感しました」

備えておくべき防災アイテムは?

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被災地支援だけでなく、災害に備えることの重要性を強調したミラさん。

「私がいちばんボランティア中に感じたのが、 お手洗いにいけないつらさ。水が止まっている場合は、極端に言うとご飯食べないのは1日我慢できるけど、トイレは1日我慢できないですよね。だから、みんなに絶対携帯用トイレを持ってほしいんです! それもできるだけ大量に! あとは最低限お水と飴を用意しておくと良いかもしれません。私自身がやってるのは、お米とカセットコンロ。水とお米と火さえあれば家で食べられるので。

ほかにも、洗わなくて良い使い捨て下着やドライシャンプー、ボディーシート、ホッカイロ、熱さまシート、犬を飼っているので犬のフード、懐中電灯とラジオも用意しています。ラジオは小さなもので良いので意外と買ってほしいです! 停電や電波障害が起きると、連絡が取れないだけじゃなくて情報が入ってこな苦なってしまうから、コンセントが要らない手巻きのラジオがあると安心。

さらに、災害への対応は住んでいる自治体によっても違うので、引っ越す際はハザードマップと一緒に確認して、災害に強い場所を選ぶようにしています」

長谷川ミラからのメッセージ

「防災の日である9月1日は関東大震災があった日。歴史を振り返りながら、いざというときに率先して先頭に立って動けるように一緒に防災について考えていきましょう!」

ELLEgirl

長谷川ミラ(はせがわ みら)1997年7月7日生まれ。モデル。TVや雑誌での活動をはじめ、J-WAVEの番組「START LINE」ではナビゲーターを務めている。社会問題などを自由に発信し"私"を表現する、新世代を担うオピニオンリーダー。クリエイティブチーム株式会社 jam、Z世代のコミュニティカフェ“UM cafe”二社の社長。

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