わが子の交友関係が広がると、さまざまな子どもと触れ合う機会が増えますよね。友だちの中に、もし虐待を受けているのでは…と心配になるような子どもはいませんか?確かめる方法も難しく、様子を見るだけにとどまることもあるでしょう。今回はもし虐待の現場を目撃したら、という内容がテーマです。長女ひなちゃんが友達のきららちゃんと遊んでいたのですが、夜遅くなる前に帰宅を促すと…。Aiさんが実際に経験した『娘の友達は帰りたくない』をご紹介します。
娘の友だちの様子に違和感
Aiさんの長女、ひなちゃんは小学生です。今日はクラス替えで仲良くなった友だち、きららちゃんと遊んでいました。そろそろ5時になり、帰る時間となります。
しかし、友だちのきららちゃんは家の人がいなくて、まだ帰れないと、延長を求めます。仕方なく、了解をしたAiさんですが、少し違和感を覚えていました。きららちゃんにどんな事情があるのでしょうか。
家に帰りたがらない子どもの事情とは…?
その後、きららちゃんは「家の場所がわからない」とまさかの発言をし、Aiさんを困惑させます。結局、学校に協力を求めて保護者に待ち合わせ場所まできてもらうことになりましたが、迎えにきた叔母の様子をみたらなぜ帰りたがらなのかすぐに分かりました。叔母はきららちゃんを日常的に虐待していたのです。
帰り際に目撃した殴る蹴るの暴力は、しつけと呼ぶにはひどすぎるものです。きららちゃんは、日々どのくらいつらい思いをがまんしてきたのでしょうか。まだ幼いのに、周囲に相談すらできず、自分を責めていたのではないかと思うとたまらなくつらいですよね。
大人がすぐに割って入ることで、一時的な抑止力にはなるでしょう。しかし、虐待を根本からなくすことにはつながりません。それでも、止めずにはいられなかったAiさん。その行動力は、きっときららちゃんの救いになったはずです。
虐待におびえる子どもを減らすために
虐待、そして叔母に対して逆らうことができないきららちゃんの様子を目の当たりにしたAiさんは、学校にそのことを伝えます。そして、それをきっかけにきららちゃんは、平和な日常を取り戻すことになります。
きららちゃんはまだ、小学校低学年。こんなに小さいうちから大人の顔色をうかがいながら自分の身を守ろうとするなんて、とても悲しいことですね。
理不尽な暴力は決して許されません。「一人では解決できない」と判断したときは速やかに行政に連絡をして、一刻も早く子どもの安全を確保してあげたいですね。誰かにおびえる子どもが少しでも減るように、できることからはじめてみませんか?
著者:ゆずプー