“手話と点字”をデザイン！ドルトムント、「あらゆる差別に絶対反対」の優しき新ユニフォームを発表

Text by 立野敦史(Qoly LFB Vintage)

ドイツ1部ボルシア・ドルトムントとキットサプライヤーのPumaは8月30日、2024-25シーズンの新アウェイユニフォームを発表した。

ボルシア・ドルトムント 2024-25 Puma アウェイユニフォーム

2024-25新アウェイユニフォームは、ブラックを基調にイエローのボーダー（バンド）というスタイルを採用。この2色が実にドルトムントらしいクラシックな雰囲気を演出するが、実は大変珍しいデザインに仕上がっている一着だ。

このデザインのテーマは「ボルシアによる団結」。シャツには英語で“United by Borussia”、ドイツ語で“Borussia verbindet”をレタリングする。

また今作は、多様性、人種差別、反ユダヤ主義、LGBTIQ（レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス、クィア）への敵意、性差別など、あらゆる差別に反対する姿勢を表明したデザインでもある。

差別への反対というコンセプトは目新しいわけではないが、デザインに手話と点字を採用しているのが斬新で、そして優しい。

この手話と点字はどちらも“United by Borussia”と“Borussia verbindet”を意味するもので、背面首元には実際に触ることの出来る本物の点字が付く。こうした取り組みの根底には、クラブ創設者の「社会的責任を果たすことがクラブの質に反映される」という考えがあるようだ。

ドルトムントはアウェイユニフォームの出番がそれほど多くないチームだが、クラブ側が「可能な限りアウェイゲームで着用する」とわざわざ強調するこの新ユニフォームは、クラブ公式オンラインストア、Pumaオンラインストア他で販売を開始している。