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ホラー映画『サユリ』が大ヒットした理由とは? 「Jホラーの定番から変えたかった」白石監督が作品への思い語る

  • 2024.9.2
ホラー映画『サユリ』が大ヒットした理由とは? 「Jホラーの定番から変えたかった」白石監督が作品への思い語る
(C)2024「サユリ」製作委員会/押切蓮介/幻冬舎コミックス

白石監督がジャパニーズ・ホラーの期待に反抗した壮大な集大成

原作・押切蓮介×監督・白石晃士によるホラー映画『サユリ』より、押切と白石監督が本作に込める思いを熱く語ったコメントと、メイキング画像を紹介する。

累計20万部を突破した漫画家・押切蓮介の人気ホラー漫画を、大ヒットホラー『貞子vs伽椰子』(16年)などの白石晃士監督が実写映画化した『サユリ』。とある家族が夢のマイホームへと引っ越した途端、次々と不可解な現象に襲われるという本作が、8月23日より全国公開され、大ヒットスタートを記録している。全国136館上映ながら3日間で動員6万250人、興行収入8387万2320円を記録、館アベレージも61万6708円と高く、週末ランキング9位にランクインを果たした。

その勢いは日本のみに留まらず、台湾、タイ、ベトナム等東南アジア含む13ヵ国での公開も決定。日本公開前から海外メディアからの評価も高く、「白石晃士がジャパニーズ・ホラーの期待に反抗した壮大な集大成」(CINAPSE)、「暗く陰鬱な外見とは裏腹に、大きな高揚感を与えてくれる作品である。この映画を観れば、世界に挑戦する準備ができたような気分になるだろう」(25YL)、「サユリは呪われた家というジャンルで使い古された王道を破り、独自の道を切り開いた」(Desde AbajoDesde Abajo)と大絶賛の嵐が巻き起こっている。

海外からの支持も厚い本作は、ホラー漫画「サユリ 完全版」(幻冬舎コミックス)を原作に描かれているが、映画オリジナルの展開も話題を呼んでいる。原作では髪の長い幼い少女の霊として描かれている“サユリ”。これまでの“Jホラーの幽霊”のイメージがまさにそれであるが、今回の実写映画では姿形を変えてサユリが登場する。白石監督は「Jホラーの定番から変えたかった」と語っており、その一つが、このサユリのビジュアルだ。

さらに、原作では描かれていないサユリの背景も、今作の見どころの一つとなっている。映画オリジナルの要素について白石は、「映画版のサユリのビジュアルを原作に準じると、髪の長い貞子の少女版に近くなってしまう気がしたんです。サユリはどうしてこのような存在になってしまったのかを考え、幼少期のサユリのエピソードに辿り着いた結果、ビジュアルも変えることにしました」と言及する。

この点について原作者の押切は、「全然、違和感はなかったです。そこに関しては自由にやってもらいました」と絶大な信頼を寄せる。サユリの背景に関しては「涙腺ポイントでしたね。彼女への同情の余地はあるんです」とJホラーで初めて涙を流したと言う。

「Jホラーはいつも人間側の負け戦」という世界観に対し、最恐タッグのJホラーへの挑戦となった本作。押切×白石、2人の夢がついに叶った”進化系Jホラー”をぜひ劇場で体感してほしい。

『サユリ』は現在公開中。

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