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怒涛のシーソーゲーム 町田 2-2 浦和(J1第29節)

  • 2024.9.1
怒涛のシーソーゲーム 町田 2-2 浦和(J1第29節)
怒涛のシーソーゲーム 町田 2-2 浦和(J1第29節)

Text by アンバサダー

Qolyアンバサダーのコラムニスト、中坊によるレポートをお届けします。

試合終了の笛が鳴るまで絶対に帰ってはいけない試合だった

現地で見ていたが、松尾佑介の独走ゴールが決まった瞬間、終了間際でとどめの追加点による「町田 1-3 浦和」というスコアなので周りの町田サポーターがかなり帰った。
試合が終わった今、改めて声を大にして言うが、こういった試合は最後まで見ないとダメ。何が起こるかわからない。
フィクションよりも信じがたい結末が待っているし、帰ってしまった人は後で結果見てさぞかし衝撃を受けただろう。

怒涛のシーソーゲーム 町田 2-2 浦和(J1第29節)
怒涛のシーソーゲーム 町田 2-2 浦和(J1第29節)


1-3で終わる試合だったのに、最終スコアは2-2。

90分トータルで見れば町田ペースの試合だった。

執拗に最終ラインからロングフィード、そして両サイドからクロスを放り込み、決定機に繋げる。チームとして狙いが明確かつ意思統一され、ピッチ上の選手達が全く迷いなく自分達を信じて攻め立てる姿はまさに首位のチーム。

町田からすれば、ヘグモ監督が解任されチーム再建中の12位・浦和は絶対勝つべき相手。その相手に勝ち点1どまりで終わってしまった。とはいえ、終了間際、あの浦和・松尾佑介の独走追加点が二田理央の不要なファールで取り消され、その上ラストワンプレーの後半53分にエリキが決めて追い付けたこの試合は、町田からすると救いの勝ち点1。
逆に浦和からすると、どうしてこんな展開になってしまうのかと頭を抱え、納得しきれない勝ち点1。

町田は前述の攻め方で数多の決定機を作り上げるも、藤尾翔太・ナサンホらがものにできない。
一方、浦和はワンチャンスを関根・サンタナが一発でものにして決める抜群の決定力。これぞまさに個の力。町田に対して組織力ではなく、選手個々のクオリティを見せつける見事な得点だった。

とはいえ浦和も試合通して見れば、町田にロングボールでDFラインを押し下げられ、その守り疲れか後半は足が止まり始めて中盤でプレスかからず、町田に中盤でビルドアップを簡単に許すという実に苦しい展開だった。西川は3本ほど決定機を防ぐ素晴らしいセービングを見せた一方で、ロングキックの精度が悪く、前線めがけて蹴ったボールが易々と町田に奪われてしまいピンチを招くシーンも多々あり、評価が難しい。

町田は今季国立開催で初の勝ち点。神戸、横浜に敗戦し、今節ようやく浦和にドロー。やはりこの国立競技場との相性は良くない。サイドに揺さぶってのクロス攻撃は決定機を量産していたので普通なら2-1で勝つようなゲームだった。クラブ記録更新した5万人近くの大観衆のせいなのか、狂った展開になってしまうあたりがサッカーの怖さでもあり面白さ。

攻め方の狙いが得点に直結する以上、町田が優勝争いに残り続けるのは間違いない。
また、今節久々にスタメンで起用された荒木駿太、途中投入された桑山侃士、後半右サイドでクロスおよびロングスロー担った鈴木準弥等々、メンバー固定されていなくても久々に出てくる選手達が機能している層の厚さ、そして主力組の疲労軽減考慮のローテーションに鑑みれば、ここからACL2で過密日程に挑む広島に対して、疲労面では大きなアドバンテージをもって残り9試合の優勝争いに挑めることも大きい。

本当のホーム町田GIONスタジアムではなく、ここまで3試合の国立ホーム開催にしたことで勝ち点を8も落としたと悔やむ結果になるのか、この戦力ローテーションが功を奏し最後に首位に立てるのか。

最後まで目が離せないクラブだ。


ライター名:中坊

紹介文:1993年からサッカーのスタジアム観戦を積み重ね、2023年終了時点で962試合観戦。特定のクラブのサポーターではなく、関東圏内中心でのべつまくなしに見たい試合へ足を運んで観戦するスタイル。日本国外の南米・ヨーロッパ・アジアへの現地観戦も行っている(本記事は一週間後、中坊コラムに転載します)。

Note:「中坊コラム」@tyuu_bou
https://note.com/tyuu_bou
Twitter:@tyuu__bou
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