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【小児科医が警告!】ついついやってない? 子どものイヤイヤ・グズグズが悪化するNG対応とは!?

  • 2024.9.2

こんにちは。3児の母で小児科医の保田典子です。今回は、小児科医的しつけ、イヤイヤやグズグズ対応のNG行為について。NG行為と言いつつ、私自身もよくやってしまいます。反省も込めてお伝えしたいと思います。

NG1:ぐずったら「とりあえず泣き止むもの」をすぐ与えてしまう

子どもがクリニックで泣いてしまったら、とりあえずスマホの動画を見せてしまう、とりあえずお菓子をあげてしまう、という親御さんがよくいらっしゃいます。

子どものイヤイヤやグズグズに対して、スマホやお菓子に関わらず、すぐ何か与えてしまったり、子どもの言いなりになってしまうのはあまりしないほうがいいでしょう。

子どもはそもそも泣くものです

子どもはよく泣くものですし、よくグズグズします。特にクリニックは、お子さんにとって嫌なこともいっぱいありますし、予防接種などの注射は痛いので、機嫌が悪くなったり泣いてしまう子も多いですが、別にいいんです。

子どもが学び、エスカレートする可能性も

子どもは賢く、すぐ学びます。「こうやったら親はすぐに言うことを聞いてくれる」と学んだら、どんどん態度がエスカレートしていくことがあります。

スマホやお菓子を与える「使いどき」を親御さんがきちんと決めて、生活の主導権を握れるようにすると、後々のしつけにも良い影響があります。

スマホは「ここぞというときにだけ」与えるようにする

たとえば、電車や役所など、公共の場所で子どもがグズって本当に大変! というときに、「スマホは電車に乗るときのスペシャルね♡」という感じで、ここぞというときにだけ「とりあえず泣き止むもの」を使うようにすると、より効果的だと思います(とはいえ、親がスマホをずっと見ていてお子さんは無視はもっと避けたほうがいいかなと思います)。

NG2:イヤイヤやグズグズしている子どもへ感情的に怒る

子どもがイヤイヤやグズグズしているときに、「だから何がしたいの!」、「〇〇しちゃダメでしょ!」、「仕方がないでしょ!」と怒ってしまう親御さんを、よく見かけます。突然しょうもないことでイヤイヤし始めると、ため息が出ちゃいますよね。

とはいえ、このように子どもと同じ土俵に立ってしまっては何も解決しないですし、火に油を注ぐことになってしまいます。親が感情的に怒ることで、子どもはさらに泣き叫び、親は困り果てる……ということになります。

親がイライラしなくていいように対処しておく

子どものグズグズは本当にどうしようもありません。なので、突然イヤイヤが始まっても慌てなくていいように、事前に対処しておいたり、時間に余裕を持ったスケジュールで行動ができると良いですね。

例えば、電車の中でかんしゃくを起こしてしまっても、時間に余裕があれば次の駅で降りることができます。時間ギリギリだと「下車すると間に合わないのに!」とますますイライラしてしまうかもしれませんね。

また、グズりやすい時間を外して移動したり、子どもが眠くなりやすい時間に移動をすれば、外でイヤイヤの対応をしなくて済むかもしれません。

子どもがグズグズしやすいポイントを把握したうえで、グズグズしないスケジューリングをすることも大事ですよ。

グズったら共感して抱きしめてみて

グズったときの良い対処としては、「〇〇したかったんだね」と共感して、ギュッと抱きしめてあげましょう。そのあとは落ち着くまでそうっとしてあげるか、トントンしてあげましょう。これは、公共の場所でも、子どもが泣いても大丈夫な場所でも同じです。

イヤイヤやグズグズに対応している親御さんへ

赤ちゃんや子どものイヤイヤやグズグズは「こんなことで!?」とか「なんでここで!」という連続だと思います。周りの目が気になったり、迷惑をかけていると落ち込んだりすることもたくさんあると思います。子どもがグズっても、慌てて「イヤイヤを止めないと!」って思わなくていいんですよ。

子どものイヤイヤに付き合うのはすごく疲れてしまいますが、親の毅然とした態度が今後の親子関係に深く関わってきます。イヤイヤしたら、慌てずに「共感して」、「ギュッとして」あとはあらかじめ決めたルールであやすようにしてもらうといいでしょう。そうすると、今よりもっとうまくお子さんのイヤイヤと付き合えるかもしれません。


監修者・著者:医師 高円寺こどもクリニック院長 保田典子 先生

2003年筑波大学医学部卒業、国立国際医療センター、大阪市立総合医療センター小児循環器内科勤務を経て、2014年東京女子医科大学大学院博士課程修了後現職。小児科専門医。一般診療、小児循環器診療に加えて、漢方治療や発達相談にも対応している。2021年、高円寺こどもクリニック開院。3児の母。

ベビーカレンダー編集部

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