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「家は誰が継ぐんだ?」田舎の長男に嫁ぐということを痛感。夫もあ然とした義両親の価値観

  • 2024.9.1

夫はいわゆる「田舎の長男」。同じ県内出身ということもあり、どのような地域なのか知っていたつもりではありました。夫も田舎ならではの古い考え方にしばられたくないタイプだったため、「田舎の長男に嫁ぐ」ということをあまり気にしていなかったのですが……。田舎独特の価値観でつまずいたマイホーム計画のエピソードをご紹介します。

「田舎」出身の夫と結婚

私は生まれてから大学進学まで地元を離れず、就職してからも実家暮らしでした。夫との出会いも私の地元。同じ職場で年が近く、趣味が合ったことで意気投合し交際。付き合う前から、夫がいわゆる「田舎の長男」であることは知っていました。しかし、すでに夫は私の地元で就職。夫本人からも「親は俺が地元に戻ることは諦めている」と聞いていたため、あまり気にしていませんでした。

また、付き合ってから結婚まで、夫の実家に2人で訪れることも多く、義家族との関係も良好でした。もともと自分の家族との連絡がマメではない夫に変わり、帰省のタイミングも毎回私から義母に連絡をするほど。さらに田舎ならではの文化や風習について「こんなの面倒くさいよね」「だから田舎は大変なんだよ」と義両親とおもしろおかしく会話することも。それもあり「田舎に住んではいるけれど、先進的な考えの家なんだな」と思い込んでいました。

付き合ってしばらくして結婚するときのこと。夫の地元では、大勢の親戚に加えて、隣近所まで招待した何百人規模の結婚式を開くという驚きの風習がありましたが、良くも悪くも新型コロナウイルスの影響があり、小規模な式に。それ以降もコロナ禍や妊娠・出産が相まって、法事など義家族の行事を手伝う機会はあまりありませんでした。

結婚して数年後、マイホームを考え始めた矢先

結婚してすぐ子宝に恵まれ、仕事にも一層気合が入った夫。中小企業勤めに限界を感じてキャリアアップを決意し、転職活動後すぐに運よく大きな企業に入社することがかないました。

義家族との連絡を怠りがちな夫は、もちろん転職についても義家族に相談した様子はありません。何度かあった入社面接に合格するたび「私がお義母さんに報告しておこうか?」と聞いても、「ちゃんと合格してからでいいよ」「今度帰省するときでいいよ」とあしらわれる始末。そして、帰省後にやっと夫本人から義家族に転職報告が。もちろん義家族はビックリしていましたが、「大きい企業に入れてよかった!」と喜んでくれました。

大きな企業に転職して、わが家の家計も安泰に。新しい職場で働き始めて数年したころ、夫の前職では考えられなかった新築マイホームを検討し始めました。子どもも大きくなり、小学校入学のタイミングはもうすぐそこ。家を建てることを考えれば、できるだけ早く動き始めなくてはなりませんが、いつもギリギリになりがちな私たち夫婦……。「学区を考えなきゃいけないから、それまでにマイホームを!」と大急ぎで動き始めました。

そんなとき、私の実家で「そろそろ家を建てようと思っている」と話すと、母から「向こうのお義母さんお義父さんにも、ちゃんと家のことを前もって相談しないとだめだよ!」「あんたたちはいつも決まってから報告するんだから!」と釘を刺されてしまいました。夫にもすぐに共有しましたが、「帰省したときに話せばいいよ」といつもの調子。「次の帰省のときに絶対話してよ!」とお願いし、いよいよ帰省の日となりました。

私が席を外していたタイミングで新築の件を義母に伝えたようで、夫に首尾を伺うと「酔っていたから、冗談っぽく困る! ってビックリされたけど、多分大丈夫だよ」とのんきな回答。本当に大丈夫なのかふに落ちませんでしたが、「義家族のことに私が首を突っ込むのも違う」と思い、特に私から義母に連絡することもありませんでした。そして、心配しながらもマイホームの検討を進めようとしていた矢先、義父から夫へ呼び出しがあったのです。

「この家は誰が継ぐんだ!」

呼び出された夫が帰宅し、義父母との話し合いの経緯を聞くと……。やはり義父母としては、子どもたちの中で唯一の息子であった夫が、いずれ地元に帰って来ると思っていたようです。最終的な着地点としては「地元から離れて大きな企業に転職したし、もう仕方がない」となったようですが、終始寂しそうだったという義父母の姿を聞いて胸が痛くなりました。「この家はどうするんだ」「当主は誰が継いでいくんだ」「私たちの介護が必要になったらどうするの」と将来を案じていたようでしたが、夫が田舎に帰るつもりはありません。

夫の考えは変わらないようですし、私も突然義実家に住めと言わると、困惑してしまうのが本音です。ただ、私から転職活動中から義母に少しずつでも共有していれば……。将来のことを義両親に伝えるよう夫にはっぱをかけておけば……。義両親も心の準備ができたのではないかと後悔しました。

そして夫自身、両親との価値観の違いに衝撃を受けてしまったようでぼうぜん自失気味に。急いで進めなくてはと思っていたマイホーム計画は、スタートから暗礁に乗り上げ、今も思うように進んでいません。

まとめ

私が地域独自の根強い文化や風習がない環境で生まれ育ったことに加えて、夫自身の考え方もあり、令和のこの時代に「田舎の長男に嫁ぐ」ということに対し、あまり深刻に考えていませんでした。しかし、今回のエピソードをきっかけに、やはり結婚とは「家と家」がするものなのだなと痛感。

もちろん、田舎に住むことに抵抗があるからといって、夫の親である義両親と疎遠になりたいわけではありません。必要に応じて助け合える家族でありたいと思いますが、やはり日ごろからの意思疎通が重要なのでしょう。今回の件をきっかけに、夫にも家族へ連絡することの重要性を伝えつつ、私からも義両親にしっかりと情報共有や意思疎通をして、より良い関係を築けるようにしたいと感じました。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:倉本 柊/30代。ペースで楽観的な夫とひょうきんで味のある2021年生まれの女の子、甘えん坊でうるさい黒猫の3人1匹家族。寝かしつけ後に夜な夜なお仕事するフリーランスママ。最近のストレス発散は100均で爆買い。

イラスト/山口がたこ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年6月)

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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