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ママの共感がすごい!大人気の育児4コマコミックの魅力を読者が語る座談会に潜入!

  • 2024.8.31
ダ・ヴィンチWeb
『ヤケッパチパチ! 元ヒステリック妊婦の育児ログ!』(ダルダルのダル子/KADOKAWA)

自身の妊娠・出産・育児の経験を赤裸々に描いた4コマコミックが大人気のブロガー・ダルダルのダル子さん。多くのママから共感を得ており、「大好き!」「勝手に戦友だと思っている」との声も多い。今回、待望の書籍化(『ヤケッパチパチ! 元ヒステリック妊婦の育児ログ!』)を記念して、“ダル子ファン”の座談会で盛り上がった、共感ポイントやその理由を探った。 (文:岡田知子(BLOOM))

【座談会参加者】 ※すべて2024年1月収録当時いちごさん: イヤイヤ期プロローグが始まった1歳5ヶ月の女の子のママスイカさん:お父さんっ子の1歳7ヶ月の男の子のママオサダさん:鼻水吸引を共同作業する1歳4ヶ月の双子の男の子のママ

つらさも幸せも、ありのままを描いたシーンが刺さる!

――まずはダル子さんの作品の「ここが好き!」というところをお聞きしたいと思います。みなさん、どうですか!?

スイカさん:まず、あまり飾ってないところがいいんですよね。妊娠や出産、育児を無理に茶化してもいないし、美化もしてないし、本当にそのまんま、読む人に投げてくれてると思うんですよ。

――「妊婦ってこうだよね」「こうあるべきだよね」みたいなのを全く感じませんよね。妊娠しているときって、結構だるいし、つらいけど、表向きには“それ言っちゃだめ感”ってありません? 「おめでたいことなんだから」って。

いちごさん:そうなんです! 私は妊娠が本当につらくて、つわりで入院もしたんですけど、「妊娠がつらい」っていうブログやSNSを見かけたことがなくて。 ダル子さんはつらいのも痛いのもそのまま発信してくれていて。「なんで10ヶ月もおなかの中にいるんだよ、ありえないでしょ」みたいなことをありのままに語ってる人なんだなぁって共感しちゃいました。

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妊婦生活。極限。(https://x.com/darudarudaruiko/status/1483257835320393733)

オサダさん:子供の描き方もそうですよね。毎日の生活の中で、子供の本当に些細な行動で愛おしく思っても、次の日には忘れちゃってるような、でも、その瞬間は本当にかわいいと思ったことを、すごく上手に表現されていて。

スイカさん:妊婦であることとか母であることや、子供が主体というのでなく、「ダル子さん」自身が主体になっていて、ダル子さんが妊婦のときに感じたこととか、その時々のちょっと気になったことが描かれているんですよね。ダル子さんが「こんなことを経験したんだ」とか「こんなふうに考えたんだ」ということが伝わってくるんです。

――ダル子さんによると、「今日の気持ちを何の計画もなく、わーっと描き散らしているだけ」らしいですよ。

オサダさん:だから、その分、すごくリアル。私が好きなのが、ボーヤ(ダル子さんの男児)が熱が出て病院に行くエピソード。お医者さんがなんか淡々と説明してるんだけど、抱っこしてる子供がずっと泣きわめいてて、先生が何を言っているのか全く聞こえない。ダル子さんが「なんて言ってんだ、え? なんて?」ってなんか聞き返すのもあれだし…となっているもの。

そういう本当に些細なシーンや切り取っているシーンが刺さることが多いんですよね。

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突発性発疹Debut!(https://x.com/darudarudaruiko/status/1696707348503683089)

いちごさん:ダル子さんのお子さんは、ちょうどうちの子の半年ぐらいお兄さんなので、ダル子さんがこんなふうに頑張っていて、私もこのときになったらこうなるはず…みたいに、子育ての励みというか、心の支えみたいに思っていて。身近な先輩っていう感じです!

妊娠・出産・育児は夫婦が同じスタートに立つべし!

――夫婦間の描き方についてはどうですか?

オサダさん:私は、夫婦の描き方もすごく好き。「なにかがおかしいと思うの」っていうエピソードとか。妊娠したときから、妊娠や出産、育児について持つべき情報の差や意識の違いを夫婦間で作らないでよ、っていう。

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なんとか旦那の介入の余地はないか。(https://x.com/darudarudaruiko/status/1491230374604673026)

――ママだけじゃなくて、パパにも、医師や助産師さんからいろんな子育てのノウハウを指導してほしいってことですよね。

オサダさん:そうそう。出産後に退院したときのエピソードだったかな? 旦那さんが事前に動画を見ていろいろ学んでいたから、退院直後から自宅でテキパキ動いて、おむつもすぐ替えられて、「スタートでスキルに差がないって大事」ってダル子さんが書かれてて。そうなんですよ、まさにこれ!

退院して自宅に帰って来て「さぁ、育児が始まるぞ」っていう段階で、夫婦間の情報格差がないようにすれば、もっとスムーズにいろんなことがいくのかな、夫婦間のイライラとかもなくなるのかな、って思ったんですよね。

海外では、例えばドイツでは立ち合い出産が当たり前で、父・母・子が同室なんですって。そうすると夫婦が同じスタートに立って、助産師さんたちがお世話の仕方を、お母さんを介してではなく、直接お父さんに伝えられる。夫婦が平等に教えてもらって、同じスキルでスタートを切れるんですね。

いちごさん:うちは夫が育休を1年取ってたんです。ただ、ダル子さんも描かれていたんですけど、子供の欲求がやっぱり私の方に偏っちゃったんですよね。夫の育休後、夫は仕事で日中は家にいないので、夫をちょっと苦手になっちゃった時期がありました。お風呂も夫が1年間ずっと入れてたんですけど、夫だと泣くようになっちゃって。どうしようかなと思って、昼間、夫の写真を結構見せたりしていました。「パパー、ごはんおいしいねー」とか「パパ、すごい素敵だよねー」とか頑張って説明したりして。

――それはそれで夫婦仲がよくなりそう。

いちごさん:そうですね、友達みたいな感じで今も仲良くやれているかなとは思いますね。

――ママが「パパ、帰ってきたー!」みたいな感じで出迎えてたら、子供も「ああ、この人はママの大事な人なのかな」って思いますもんね。

スイカさん:私が夫を好きだから、息子も好き、みたいなね。

「産まないと幸せになれない」じゃなくて「産んだら産んだで楽しいよ」でいい

――妊娠・出産・育児を通して、驚いたこと、気づいたこと、考え方が変わったっていうことはありますか?

いちごさん:私、ダル子さんと一緒で、子供が大きすぎて帝王切開になって41週で産んだんですよ。ダル子さんがエコー写真を妊娠38週や39週のときに見ていて「3600gです」って言われたときに、気絶するじゃないですか、「ふっ」て。

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39週の検診結果をお知らせ(https://x.com/darudarudaruiko/status/1493042311990693888)

――もう、この世の終わり…っていう。

いちごさん:それ、私もすごくわかって! おなかの子が3200g、3300g…という感じでどんどんどんどん大きくなっていくのが恐怖で恐怖で仕方なくて。

――カウントダウンみたいですね。

いちごさん:これ以上大きくなっちゃだめだと思って、なるべく食べないようにしてたんですけど、あるとき、子供の体重がボンって増えて「これは…、何食べてもこいつは大きくなるんだな」と思いました。

エコーのときもめちゃくちゃテンション低くて、「何グラムですよー、順調ですよー」って言われても「はい…、はい…」って聞いてて。

オサダさん:怖い、みたいな?

いちごさん:そう。でも、そんなの周りに言えないじゃないですか、絶対。お医者さんにも看護師さんにも助産師さんにも、そんなに低いテンションだと変な心配されるんじゃないかと思っちゃって。そういうのもダル子さんが描いてくれてて「すごーい!」って思ったんですよね。

オサダさん:先生の「でっけ」っていうのがねぇ。やめろ、好き勝手言うなよ、っていう。

いちごさん:ほんと、言うな(笑)。出産予定日に向けて必死に走って来て、そのまま予定日を過ぎても走り続ける…っていうエピソードがあるんですけど、「やば、走り続けてる、この人」って(笑)。「妊婦が終わりません」っていう話に、わかるーー!と思って。

スイカさん:一生続く気がしますよね。

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出産予定日、当日のお心。(https://x.com/darudarudaruiko/status/1494129478871576577)

――ダル子さんの元に読者から共感の声がたくさん届いてると思うんですけど、「これ、共感につながるかな」とか「これ、励ましになるかな」とか、そういった気持ちで描いたりしてるんですか、って聞いてみたんですけど。

スイカさんさん:なさそうなイメージです(笑)。

――そう、ないんですって。それがいいんですけどね。本当に毎日淡々と描いているだけ、って。「出産が怖くてためらっている人もいると思うんですけど、『子を産んだとて自分を見失ったりすることはないよ』と伝えたい気持ちがちょっとだけあるくらいだそうです。

スイカさんさん:夫と話してたんですけど、産んで親になる人、いろいろな理由があって産まない人や産めない人がいると思うんですけど、別に親になったからといって、スペシャルになるわけでもないし、その人の価値が突然つくわけじゃない。でも、産んでみたら、まぁ、それはそれで楽しいよ、っていうんですかね。「産まないと幸せになれない」みたいな表現がないんですよね、ダル子さんには。なんというか、誰にもちゃんとやさしいというか、“人は人”感っていうんですかね。それがいいなってすごく思ってました。単純にダル子さんが楽しそうに生きてる。

いちごさん:そうですね。ダル子さんは「子供がいるから楽しい」っていうより、「毎日がすごく楽しいから、幸せ」っていう感じ。

オサダさん:ダル子さんがどこかで描かれていた気がするんですけど、子供って、本当に保護しないと死ぬ生き物っていうのがなんかね。

スイカさんさん:義務感というか、「私がやらないと、この子は死ぬ」っていう責任感みたいなものがありますよね。産む前は、母性がドバドバ出てすごいことになるんじゃないかって思ったんですけど。

オサダさん:新生児のころとか結構びっくりして。落としたら死ぬだろうし、ミルクあげなかったら死ぬだろうし、なんてもろい生き物なんだって思うと「やってあげないと」っていう気持ちにはなるなっていう。すごい不思議。

スイカさん:人間のシステム、おかしいよなって思いますよね。

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新生児、3時間ごとにメシ。(https://x.com/darudarudaruiko/status/1504638723035521029)

スイカさん:赤ちゃんっていいにおいしますよね。かわいがられるためにそうなっているっていう話もありますよね。かわいいと思われるように丸みを帯びているとか、いい香りを出しているとか。

オサダさん:ぶりっ子のポーズってあるでしょ? あれ、赤ちゃんの行動をそのままやってるんだなってすごい思ったんですよね。握った手をあごの下に置いて「かわいいでしょ」っていうポーズとか、口元に手を当てるとか、なんかいっぱいあるんですけど、ぶりっ子の全行動って赤ちゃん由来だなって思った(笑)。

スイカさん:赤ちゃんって上目遣いですしね。

オサダさん:ちっちゃいから、自然に上目遣いになる。

スイカさん:かわいい!

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ベビーってやさしい(https://x.com/darudarudaruiko/status/1605020163530559488)

※TBSラジオ『ベビーのいる生活~迷える子育てPodcast』#31・32 ダルダルのダル子さんと語る妊娠・出産・育児で思ったこと(2024年1・2月配信)から抜粋・記事化

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