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J1のレベルは落ちていると発言した西大伍、真意を説明 「鈴木優磨とも話したけれど…」

  • 2024.8.31
J1のレベルは落ちていると発言した西大伍、真意を説明 「鈴木優磨とも話したけれど…」
J1のレベルは落ちていると発言した西大伍、真意を説明 「鈴木優磨とも話したけれど…」

Text by 井上大輔(編集部)

かつて鹿島アントラーズなどで活躍した元日本代表DF西大伍は、36歳になった現在は、J3のいわてグルージャ盛岡でプレーしている。

先日、彼はYouTubeチャンネルで「僕の感覚ですけど、ちょっとJリーグってレベルが、特にJ1はそんなに上がってないなっていうか、むしろちょっと落ちてるぐらいに感じていて。いい選手とか、よくなりそうな選手がみんな早めに海外に行っちゃうっていうのが、一番(の理由)だと思うんですけど」という話をしていた。

西はその発言についての真意をあらためてYouTubeで語っていた。

賛否はあったが、議論になったことだけでもサッカー界にとってすごくいいことだと感じているようだ。

また、この意見を批判している人は自分が好きなJリーグを否定された感覚に陥っている人もいるはずとしつつ、西自身もJリーグの発展を望んでおり、「昔はよかった」「今を否定することで自分の価値を上げよう」という意味合いは全くなく、同じJリーグを愛する者としてのひとつの意見としてとらえて欲しいとのこと。そのうえで、こう話してもいた。

「J1のレベルが下がってるというところで、いい選手やいい選手になりそうな選手たちが早めに海外に出ていってしまうっていうのはもちろんそれはすごい要因のひとつでありますね。

長いスパンの話で言うと、鹿島アントラーズのユースの育成に関わっている小笠原満男さんと軽く話した時なんかは同じような選手が増えてるっていう話をしていて。

まさに僕もそれはその通りだなと思いますし、自分の個性を磨くというよりはチームが勝つために必要なタイプのプレイヤーっていうのが重宝されてきて、その評価の中でそこに当てはまっていくために選手も同じような方向性の努力をしてしまったのかなっていうのは、ひとつあるかもしれないなっていうのは僕も思いました。

小笠原満男さんはそういう中で個性を伸ばす、個性を持った選手を育てたいなっていう話をしてたので。鹿島ユースから出てくる選手たちにはすごい期待したいなっていう思いでいます。

あとはですね、全てのレベルが下がったっていう話ではなくて、求められる、評価をされる能力っていうのが、フィジカル的なところに寄ってきたっていうのもひとつ要因にあって。そこの能力っていうのは確かに下がってないというか上がっていると思うんですよね。

そのインテンシティ・強度のところは上がってると思うんですが、その強度を全面に押し出して戦っている去年のヴィッセル神戸だったり、今の町田ゼルビアだったり、そういうチームが上位で優勝に絡んだり、去年は神戸が優勝したりするっていう中で、その強度とかフィジカル的な強さを技術的にかわす・いなす、そういうプレーが少し減ってるというか、そっちで勝てなくなっていることに対してやっぱり思うところはあるかなという感じですね。ただ…」

「そこは選手だけの問題ではなく、スタッフだったり、評価だったり、チームとしての評価っていうものが、そっちにかなり傾いている状態なので。そういう選手が重宝される中でそういう選手になっていくっていうのは自然の流れなのでね。選手も試合に出るために、評価されるためにそっちに行くっていうのもしょうがないことだと思います。

あとは僕が思うサッカーがうまいというかレベルの高いプレーっていうの、皆さんが思うレベルの高さっていうのが違う可能性っていうのはもちろんあるし。それは人それぞれなので、そこも含めてひとつの意見として聞いてもらえればいいかなと思います。僕の思うそのレベルの高さっていうのは、先ほども言ったようにフィジカル的な強さだったり速さだったりを、味方も含めた連携として、いろんなタイミングだったり、目線だったり、体の向きだったりそういう技術的な部分で上回るそういったところにレベルの高さっていうのを感じるので少しそういう部分では下がっているのかなっていう感覚はありました。

この動画を撮った前日に鈴木優磨とこの件に関しても話をしたんですけど。僕は今J1ではプレーしていないので、逆にJ1を外から見ている客観視をできるっていう部分もありますし。そこで感じた部分もあったので、そういう発言をしているということと。

あとは実際にJ1でいま戦っている鈴木優磨とも話してみて、彼自身も僕と同じような感覚のところで言うなら、やっぱりレベルは下がっているという話をしていて。ただフィジカル的なところだったり、インテンシティだったり、そういうところは上がってますっていう話はしてたので。確かにそれはそうだなっていう話を2人でしましたね。

ただ、世界的に見てもそういうチームはもちろん多いし、全体的なインテンシティっていうのは上がってきている中でも、大体優勝するチームっていうのはそのフィジカル的な要素を全面に押し出すというよりはそれをさらにかわす、フィジカル的なことができる中でもそこをしないで体力を使わずにもサッカーができる、そういう戦い方をしているチームが優勝しているとは思うので。

Jリーグもそうなっていくべきというか、以前のようにそういう部分も評価されるべきかなとは思います。そこは段階だったりもあるかもしれないんですけど、どちらかに偏ることもなくサッカーという競技をやる方も楽しく見る方も楽しくするためには、その辺の考えが必要なのかないう風に今考えております。

当たり前の話をしたような感じなんですけど、J1のレベルが下がったって発言の裏という、発言に付け加えるならばこういう感じかなと思います。

ちなみに、J2、J3の全体の平均値でいうとかなり上がってるなっていう印象はあって。実際に僕もJ3でプレーしていますし、鈴木優磨とも話して天皇杯とかでJ3とやった時に昔より苦労するという話も出ていたので、フィジカル的な部分でサボらないというか、本当に労を惜しまないプレーができる選手は多いので、やっぱりそういう選手が多いとそのJ1のチームでも苦労するなっていう感じです」

フィジカル面は向上しているとしつつ、それ以外の部分でレベル低下を感じるとのこと。

鹿島FW鈴木優磨も西の意見に同意していたようだが、J2やJ3はむしろレベルが上がっており、J1との差が縮まっているとも感じているようだ。

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