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「不気味すぎる」「鳥肌が止まらない」現代でもSNSで恐怖が走る…! 16年前に旋風を巻き起こした“3部作”

  • 2024.11.1

Netflixにて映画『20世紀少年』3部作の配信が開始され、SNSでは「見始めたら止まらない」「衝撃がいまだに忘れられない」「圧巻すぎる」「鳥肌が止まらない」「ともだちが不気味すぎる…」など話題を集めている。浦沢直樹の『20世紀少年』『21世紀少年』を原作とした本シリーズは、堤幸彦が監督を務めたサスペンス・アドベンチャー大作。

2008年に第1章『終わりの始まり』、2009年に第2章『最後の希望』、最終章『ぼくらの旗』が公開され、当時大きな旋風を巻き起こし、今なお観た人の心に刻まれている。

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(C)SANKEI

圧倒的なスケールに圧巻

物語のポイントになるのは、ケンヂたちが少年時代に作った“よげんの書”。これから起こる世界の危機を彼らが妄想し、書き記したものだ。

1997年、大人になったケンヂはコンビニを経営しながら、失踪した姉キリコの赤ん坊カンナの面倒を見ていた。だが、同時期の一連の不穏な事件がケンヂが仲間たちと作った“よげんの書”にそっくりであることに気づき、かつての仲間を集めて世界を救うべく立ち上がる。

“ともだち”を教祖とする謎の教団、大規模テロなど…20世紀末頃をリアルに覚えている人ならば、当時の社会的出来事も相まって、フィクションながらもシンクロした恐怖を感じずにはいられなかっただろう。そして、その恐怖は現代にも潜み、心に残らずにはいられない。

原作者の浦沢直樹本人が脚本化に関わったことも注目すべき点だ。日本映画史上、空前のスケールで実写化された本作。原作漫画で描かれた壮大な戦いをリアルに映像化し、観る者をくぎ付けにした。

没入させられる驚きのストーリー展開

そして、原作同様に、キャラクターも多数登場している。特にケンヂたちと少年時代を共にした仲間たちのその後は驚きに満ちたものだった。過去と現在が行き来しながら謎の人物“ともだち”の真相に近づいていく物語に、没入させられる。

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(C)SANKEI

最終章では、原作とは違う映画オリジナルの結末が用意され、“ともだち”の正体とともに、全ての謎が解明されていく。

本シリーズの背景には、学生時代の忘れられない記憶が染みついている。無邪気で時に残酷な小学生の、出来事的には些細であるようなことが、当事者の心には深く刻まれていることがある。映画で描かれる戦いのスケールとは異なるものの、学校=世界のすべてと思ってしまいがちな年頃において、それは時を経ても鮮明だということに気づかされ、考えさせられずにはいられない。

秋の夜長、今観ても引き込まれてしまう、圧巻のサスペンス・アドベンチャーに浸ってほしい。



ライター:小松加奈
ライター/編集者。音楽・映画・ドラマ・アニメなどのエンタメ系を中心にインタビュー/レビュー/コラム記事などを手掛ける。

※記事内の情報は執筆時点の情報です