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【料理の常識クイズ】サラダ油の「サラダ」って何のこと⁉今さら人に聞けないホントのところを調べてみた♪

  • 2024.8.30

ゴマから抽出した油なので、ゴマ油。お米から抽出した油なので、米油。ですが、「サラダ油」の「サラダ」って、何のことでしょう?サラダと言うと、あの“サラダ”しか思い浮かばないけれど…。毎日のように使うのに、意外と知らないサラダ油のこと。今回は、テレビ朝日『スーパーJチャンネル』の「なるほど!ハテナ」で紹介していた、サラダ油に関する興味深い雑学をまとめてみました!




「サラダ油の“サラダ”って、何のことでしょう?」

テレビ朝日系情報番組『スーパーJチャンネル』の「なるほど!ハテナ」というコーナーで、こう問いかけられ、わたしの頭の中は「???」でした(笑)。

みなさん、答えられますか?

ゴマから抽出した油がゴマ油、お米から抽出した油が米油という考えでいくと、野菜を盛り合わせた、“あの”サラダになりますが…。

サラダから作っているわけではないのに、なぜ「サラダ油」と言うのでしょう?

サラダ油の“サラダ”ってナニ?


画像出典:photoAC

その答えは、なんと100年前に遡るそうです。

当時、西洋では、食用油に酢や塩を混ぜ、ドレッシングのように使っていたとか。けれど日本では、食用油は主に揚げ物に使っていました。その油はドロドロしていて、冷えると固まってしまうため、ドレッシングとして使えるものではなかったそうです。

そんな中、日清製油(現日清オイリオグループ)は、ドイツから最新の精製設備を導入。長い歳月をかけ、精製度が高い食用油を、日本で初めて開発しました。

1924(大正13)年に、その食用油を「冷えても固まらず、ドレッシングにしてサラダ料理でも使用出来るほどに精製の度合いを高めた良質な食用油」という意味を込め、「サラダ油(ゆ)」と名づけ、販売したそうです。

発売当初のパッケージを見ると「NISSHIN SALAD OIL」「日清サラダ油」と書かれています。


画像出典:日清オイリオHPより

…ということでサラダ油の「サラダ」は、生野菜を盛り合わせた、あの“サラダ”でした。けれど、「サラダから抽出された油」ではなく、「サラダにも使えるほど良質な食用油」という意味の“サラダ”だったんですね。

日清オイリオが100年前に開発した「日清サラダ油」が、日本のサラダ油の原点に。今では“良質な食用油”を差す言葉として「サラダ油」が定着し、油の品質を示す規格(JAS規格)にも使われているそうです。

さて、サラダ油の名前の由来についてわかったところで、サラダ油に関する雑学をもうひとつ。

サラダ油の原料は1種類ではなく、9種類あるって知っていました?



サラダ油の原料は9種類!?

番組によると、サラダ油の原料は、「菜種」「大豆」「ごま」「ひまわり」「とうもろこし」「米」「ぶどう」「綿実(めんじつ)」「サフラワー(紅花)」と、9種類もあるそうです。

9種類と言っても、9種類すべてが一つのサラダ油の中に入っているわけではありません。9種類のうちのいずれかを原料とし、且つ、JAS規格(日本農林規格)を満たしたものが、「サラダ油」を名乗ってよいことになっているそうです。

番組ではこれ以上のことは教えてくれなかったので、ちょっと調べてみると…。

JAS規格では、植物油は精製度合により「半精製油」「精製油」「サラダ油」に区分けされているそう。

「半精製油」は、ゴマ油やオリーブ油のように、原料の持ち味を生かすためにほとんど精製していないもの。
「精製油」は、脱酸、脱色、脱臭を行ったもの。
「サラダ油」は、「精製油」の基準に加えて、色や冷却安定性の基準があります。さらに原料も、「菜種」「大豆」「ごま」「ひまわり」「とうもろこし」「米」「ぶどう」「綿実(めんじつ)」「サフラワー」に限られる。

とのことです。
つまり、オリーブオイルを原料とした場合は、サラダ油とは名乗れないわけですね。

また、9種類の原材料のうち2種類以上の植物油をミックスしたものは「調合サラダ油」と呼ぶそうです。

ということで、わが家の油を見てみると…。

ジャン。



「サラダ油」と、でかでかと書いてあります。



サラダ油を名乗っているということは、JAS規格を満たしているということですよね。

おっ、JASマークも付いていました。



「調合サラダ油」と書いてあります。ちなみに、下段の「公益財団法人日本油脂検査協会」は、JAS規格に適合することを確認した、認証機関を示しているそうです。

「調合サラダ油」ということは、9種類のうち2種類以上の植物油をミックスしてあるってことですよね。

原材料名を見ると…。

おっ、確かに2種類。食用なたね油、食用大豆油と書いてあります。



原料が9種類もあるなんて、なんだかおもしろいなぁ。「菜種」「大豆」を原料としているサラダ油はよく見かけるので、そのほかの7種類を原料にしたサラダ油にも会いたくなってくるよなぁ(笑)。これからは、原料をいちいちチェックしてしまいそう。

ちなみに、JAS規格は概ね5年ごとに見直されるそう。今回紹介した食用植物油脂のJAS規格は、平成30年(2018年)に改定された内容になっています。2018年ということは、そろそろ改定される時期ですね。

では最後に…。

「サラダ油」の生みの親、日清オイリオのHPには、サラダ油を使ったとっても簡単なドレッシングレシピが紹介されていました。それを作って、サラダ油100年の歴史に思いを馳せながら、サラダを食べてみよっと(笑)。



サラダ油の生みの親「日清オイリオ」のサラダ油ドレッシング♪




【材料】3~4人分

サラダ油…大さじ4
酢…大さじ2
塩…小さじ1/4
こしょう…少々

今回は分量を半分にして作ります。

【作り方】
1.サラダ油、酢、塩、こしょうを混ぜれば出来上がり。



では、サニーレタス、きゅうり、ミニトマトにかけて食べてみます。



おっ、シンプルでおいしい。わが家ではドレッシングは市販のもの一択ですが、この簡単&シンプルドレッシング、けっこう好きかも。酢の酸味が強めに効いていますが、そこが暑い日にはたまらなくイイ。

野菜のおいしさを引き立ててくれるドレッシングです。野菜とともにドレッシングも冷やしましたが、さすがサラダ油、冷えても固まらずサラサラしています。これぞ、サラダ油の真骨頂ですね(笑)。

このサラダ油ドレッシングに、しょうゆやマスタード、カレー粉、ハーブ、にんにく、アンチョビなどを加え、オリジナルドレッシングを作るのも楽しそうです。

今回は、誕生から今年で100周年を迎えたサラダ油の雑学を紹介しました。揚げ物や炒め物、ドレッシングなど毎日のように使う、とっても身近なサラダ油。実は材料が9種類もあるなど、意外と奥が深いですよね。みなさんがお使いのサラダ油の原材料も、チェックしてみてはいかがでしょう。

<参考文献>
WEB

『日清オイリオ〜日清サラダ油は、日本のサラダ油の原点です。〜』
https://www.nisshin-oillio.com/story/p06-01.html

『日清オイリオ〜料理で使う油の種類-今さら聞けない油の疑問を解説します〜』
https://foodservice.nisshin-oillio.com/library/2024-016/

『日本植物油協会〜植物油の基礎知識 植物油とJAS制度〜』
https://www.oil.or.jp/

『日本植物油協会〜植物油なんでもQ&A サラダ油、てんぷら油という用途別 の名前やなたね油、オリーブ油のように原料の名前など、いろいろな呼び名があるのはなぜ?〜』
https://www.oil.or.jp/

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