【人中短縮メイク】で鼻の下を短く見せる！ メイクのコツをプロが伝授

鼻の下から上唇にかけての人中（じんちゅう）は、ほんの数ミリ伸びるだけで一気に老け見えしてしまう要注意パーツ。そもそもなぜ歳を取ると人中が伸びるのか、皮膚科医の先生が解説。さらに、ヘア＆メイクアップアーティストによる40代にもおすすめの人中短縮メイクをお届け。見た目年齢マイナス5歳も叶う、美容整形要らずの若見えを叶えよう！

トップス ￥10980／Katrin TOKYO

人中とは？ 鼻の下が伸びるのはなぜ？

皮膚科医。皮膚と顔筋のプロフェッショナル。先端のマシンを使った美容医療や、繊細な注射テクニックによるフェイスデザインに定評あり。

そもそもなぜ鼻の下に溝がついているのか、どうして年齢を重ねるとここが伸びてしまうのか？ 皮膚科医の先生に、解剖学的見地から解説してもらいました。

「人中とは、鼻の下から上唇の山にかけて伸びる溝部分のこと。ヒトが受精卵からどんどん細胞分裂して、顔かたちをつくるときにできる発達の名残です。だいたい50歳ぐらいを過ぎると、骨が縮んだり肌が弾力を失ったりするため、いろんな部分が重力に負けて変形します。たとえば目の穴や鼻の穴は広くなるし、鼻自体も横に広がってしまいます。人中もそのひとつ。鼻の下は骨の支えがありますが、そこから先は支えがなくて浮いた状態。なので皮膚がハリを失うと、重力に従って下垂し、伸びてしまうのです」（小柳衣吏子先生）

プロが解説！ 人中を短く見せるメイクのコツ

ThreePEACE所属。テレビやドラマ、雑誌などで活躍。韓国アーティストのメイクを手がけたこともあり、韓国コスメに詳しい。エイジングに対応したメイクのほか、ポップな色をおしゃれに取り入れるトレンドメイクも得意。

1. 陰影を操る

2. 物理的に人中を短縮する

栗原さんによると、人中を短縮して見せるメイクのコツはふたつ。「ひとつめは、陰影を操ること。鼻の下や唇の上には影をつけて横方向を強調。逆にほうれい線やマリオネットラインの影は光でトバして、縦方向の印象を薄くします。こうすると、人中を短くしつつ顔の縦方向がキュッと縮んで見えるのです」（栗原里美さん、以下同）
ふたつめは、唇の形を操ること。「上唇のラインをオーバーに描くことで、物理的に人中を短縮します。このとき年齢に応じて使うアイテムを変えることが、よりナチュラルに仕上げるポイントに」

【人中短縮メイクのやり方①】鼻の下に影をつける

錯覚を利用して鼻の下に奥行きをプラス

鼻中央、鼻中隔軟骨の下にシェーディングで影色をのせてから、指でなじませます。「シェーディングは、赤みの少ない色を選ぶと自然になじみます」

【人中短縮メイクのやり方②】上唇を盛り上げて見せる

1 上唇を軽く押し上げる

上唇を指で押し上げ、影のできる位置を確認。「次のステップでそこに影を入れるので、位置を覚えておきましょう」

2 シェーディングを点置きしてぼかす

1で確認した影の位置に、シェーディングで影色をオン。指でなじませて。「軽く点を入れる感じ。そんなに広い影にする必要はありません。こうすると上唇が盛り上がったようになって、その分人中が短く見えます」

【人中短縮メイクにおすすめのコスメ】シェーディング

シェーディングとハイライターがWエンドになった1本。1.1cm幅の芯で、光と影をピンポイントにプラスできる。シェーディングは、赤みを抑えたリアルな影色。アイムミミ アイムマルチスティックデュアル 002 ￥1650／サン・スマイル

【人中短縮メイクのやり方③】上唇に厚みを出しつつ自然に仕上げる

よりナチュラルにしたい人はリップライナーで

唇の地色に近いリップライナーを選び、上唇の山ふたつをつなげます。山の間の窪みを塗りつぶすイメージで。仕上げに、指でぼかしてなじませましょう。「40代になると唇の輪郭がぼやけてしまう人もいますが、それほど気にならないなら、リップライナーで自然に仕上げます」

【人中短縮メイクにおすすめのコスメ】リップライナー

スルスル描けてこっくり色づく、クリーミィでほどよい堅さの芯。唇の地色になりきるヌーディでくすみ系なピンク。MAC リップ ペンシル スパイス ￥3630／メイクアップ アート コスメティックス

【人中短縮メイクのやり方④】ぼやけた唇の輪郭を強調しつつ上唇を盛る

アイライナーなら唇の輪郭がくっきり

40代や唇の輪郭がぼやけてきたと感じる人は、唇の色に近いペンシルタイプのアイライナーをチョイス。上唇のふたつの山をつなぎ指でぼかして、唇の厚みを増します。「アイライナーを使うと、唇の輪郭をシャープにすることができます。また、バームやグロスを使うときも、アイライナーでリップラインを整えておくのもおすすめ。バームやグロスが落ちてもラインの色が残るので、メイク感をキープできます」

【人中短縮メイクにおすすめのコスメ】アイライナー

柔らかい芯で、ヨレずに線を描きやすい。ウォータープルーフ＆スマッジプルーフ処方で、朝から晩までくっきりラインをキープ。サナ エクセル ニュアンスフル ペンシルライナー NP03 ￥1320／常盤薬品工業

【人中短縮メイクのやり方⑤】上唇をふわっと可愛く盛り上げる

オーバーラインで上唇に厚みをプラス

あとから重ねるリップに近い色のアイシャドウと、リップブラシより色が柔らかくのるコンシーラーブラシを用意。上唇よりオーバーするように色をのせて、唇に厚みを出します。「唇の厚みがあって地色もしっかりしている20・30代は、使いたいリップに近いカラーのアイシャドウがおすすめ。強めに発色するアイテムを使えば、十分リップライナー代わりになるし、ふんわり可愛らしい仕上がりに」

【人中短縮メイクにおすすめのコスメ】アイシャドウ

マットやグリッター、繊細シマーと発色や輝きの異なるカラーをセットしたマルチパレット。菱形のカラーはチークにしても可愛い。ウォンジョンヨ Ｗ デイリームードアップパレット 04 ￥2420／レインメーカーズ

【人中短縮メイクにおすすめのコスメ】ブラシ

ヘア＆メイクアップアーティストのyUKI TAKESHIMAさんと、筆職人である竹森鉄舟さんのこだわりを生かしたアイテム。コシのある毛が密になっていて、色ムラをピンポイントでカバーできる。リップブラシとしても活躍。yUKI Brush プロシリーズ 008 コンシーラーブラシ ￥3927／LOOP blue.Inc

【人中短縮メイクのやり方⑥】影をつくる縦ラインを光でトバす

のびのよいクリームタイプのコンシーラーを小鼻の脇と口角にのせて、キレイなブラシでぼかす。小鼻の脇は横長の三角形に、口角は下唇の輪郭に沿って「く」の字を描くように。「小鼻脇からのびるほうれい線と、口角からのびるマリオネットラインをカバーするテクニック。このふたつの線があると、顔の縦幅が強調されて人中の長さも気になってしまうんです」

【人中短縮メイクにおすすめのコスメ】コンシーラー

なめらかでのびのよいテクスチャーは、広い範囲に色をのせるのにぴったり。絶妙な色で影をカバーし、自然に仕上げる。 ラディアント タッチ 全6色 各￥5940／イヴ・サンローラン・ボーテ

人中が短縮されたおかげで顔全体もキュッとショートに

鼻の下の影と唇上の影が立体感を演出するとともに、上唇がふっくらすることで人中が短縮。メリハリがついて、フレッシュな印象が復活します。ほうれい線とマリオネットラインを隠したハイライトも、効果バツグン。顔の縦幅がキュッと短くなって、頬がふっくら若返ったように見えます。

撮影／向山裕信〈cheekone〉 ヘア＆メイク／栗原里美  スタイリスト／金山礼子 モデル／佐藤さき（マキアビューティズ） 取材・文／風間裕美子 構成／中村千夏（MAQUIA ONLINE）

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