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豆乳、オーツミルク、アーモンドミルク…...どれがいいの?最もヘルシーな植物性ミルクをイギリスの栄養・不妊治療専門家が解説【7種を比較】

  • 2024.9.4

代替ミルクの中で最も健康的なのは? 英専門家が徹底調査。

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Helen Camacaro

最近のスーパーには、いろいろな種類の代替ミルクがズラッと並ぶ。プラントベース、ヴィーガン、乳製品フリーの食生活を送っている人にはうれしい話。でも、選択肢がこれだけ多いと、逆にベストな商品の選び方が分からない。

普通の牛乳は高タンパクで脂質と糖質を含んでいるため、シリアルやスムージーに向いている。でも、代替ミルクは種類によってマクロとカロリーの含有量、成分が大きく違う。また、そのまま飲めるくらい美味しいオプションがある一方で、あまりそそられないオプション(ポテトミルクがよい例)もある。そこで今回は、栄養・不妊治療エキスパートのロ・ハントリスがアーモンド、ココナッツ、オーツ麦、大豆、スペルト小麦、エンドウ豆、ジャガイモベースの代替ミルクを女性の健康の観点から評価してくれた。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

もっともヘルシーなプラントベースの代替ミルクは?

Peter Dazeley

「最初に言っておきますが、牛乳はカルシウム、タンパク質、良質な脂質(どれもバランスのよい食生活に欠かせない栄養素)の素晴らしい供給源です」とハントリス。

牛乳には以下の栄養素も含まれている:

・ビタミンB群:体が食べ物を分解してエネルギーを放出し、皮膚、目、神経系を万全な状態に保つ上で必要な栄養素。

・ヨウ素:健康な細胞と代謝率の維持に役立つ。

・リン:発育に必要なタンパク質の産生、細胞と組織(骨と歯を含む)の維持および再生に必要な栄養素。

でも、一部の人は牛乳を選択肢に入れられない。英国人口の約20%は乳糖(ラクトース)不耐症と言われており、牛乳の代わりに乳糖不使用のオプションを選んだほうが消化器系の症状を抑えやすい。アレルギーや倫理上・環境上の理由で乳製品に「NO」と言う人もいる。

幸い、プラントベースの代替ミルクはカルシウム、ミネラル、ビタミン(動物性食品からしか摂取できないビタミンB12を含む)で強化されていることが多い。よって、代替ミルクからも乳製品と同じような効果が得られるけれど、購入前に強化の内容を確かめて。最低限の“クリーン”な成分しか使っていないとアピールしているメーカーは、健康に不可欠な栄養素をカバーしていないことが多い。

豆乳

Ionache Tismaneanu / 500px

「まずは、よく聞く噂の真相を暴くことから始めましょう。大豆は長らく、植物性エストロゲン(エストロゲンのような化合物)が含まれているので要注意と言われてきました」とハントリス。「でも、実際のところ植物性エストロゲンは、更年期の症状の管理には有効であることが分かっています。植物性エストロゲンで不妊治療の結果が改善するという最近の研究結果もありますよ」

タンパク質は牛乳と同じくらい含まれているけれど、強化されたオプションもある。

オーツミルク

Eleonora Grigorjeva

「全粒穀物のオーツ麦は食物繊維の優秀な供給源。200mlで1日の目標の10%が摂取できます」とハントリス。「カロリーは低脂肪乳と同じくらいで、強化バージョンも多数あります」。タンパク質はゼロに近いので筋トレの味方にはならないけれど、コーヒーには間違いなく一番合う(これはかなりポイントが高い)。

MAIKA 777

「他の代替ミルクと同様、ココナッツミルクはタンパク質をほとんど含んでいませんが、その反面カロリーがかなり低い(メーカーによって20~53kcal)という利点があります」とハントリス。「ビタミンD、B2、B12、カルシウムで強化されたオプションを選び、栄養価を高めましょう」

アーモンドミルク

Laurie Castelli

「アーモンドミルクも低カロリーのオプションです。人工甘味料不使用のタイプなら100mlでわずか13kcalと、他のミルクより低めです」とハントリス。「タンパク質が非常に少ないのはアーモンドミルクも同じですが、肌、目、免疫系の健康維持に必要なビタミンEが豊富です」

ピーミルク

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Qwart

「ピーミルクは、緑色のエンドウ豆ではなく、黄色のスプリットピー(半分に割れたエンドウ豆)から作られます。豆は植物性タンパク質の素晴らしい供給源です」とハントリス。実際、ピーミルクには牛乳に匹敵する量のタンパク質が含まれている(ピーミルクは100mlあたり3.2g、牛乳は100mlあたり3.6g)。「カロリーも牛乳より低いですが、クリーミーな質感は残っています。強化されたオプションを選び、栄養価を高めましょう」

スペルト小麦ミルク

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Davizro

「スペルト小麦は通常の小麦に似た古代穀物なので、グルテン不耐症の人には向きません。もともと含まれている糖のおかげで比較的甘く、焼き菓子やホットドリンクによく合います」とハントリス。「でも、タンパク質の含有量はアーモンドミルクに似て少ないですね」

ポテトミルク

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Eleonora Grigorjeva / 500px

「ポテトミルクは最近デビューした代替ミルクのニューカマーです。乳糖・大豆・ナッツ・グルテンフリーなので、アレルギーがある人には魅力的なオプションかもしれません」とハントリス。「タンパク質の含有量はアーモンドミルクやオーツミルクよりも多く、100mlあたり1.3gとなっています」

味が牛乳に似ているのは?

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Jose A. Bernat Bacete

味が牛乳にもっとも近い代替ミルクを探すべく、私たちはさまざまなオプションを飲み比べてみることにした。その結果、私たちの感覚で牛乳に一番近かったのは豆乳。

でも、代替ミルクのメリット、デメリット、風味は種類によって違うため、おかゆにはココナッツミルク、スムージーにはアーモンドミルクといった感じで、用途に応じて変えるのが一番確実。

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Stacey Smith Translation: Ai Igamoto


伊賀本 藍翻訳者

ウィメンズヘルス立ち上げ直後から翻訳者として活動。スキューバダイビングインストラクターの資格を持ち、「旅は人生」をモットーに今日も世界を飛び回る。最近は折りたたみ式ヨガマットが手放せない。現在アラビア語を勉強中。 

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