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悩みが尽きない、他人と比べてなんだかモヤモヤ…生きづらさを解決するヒントが満載「ブッタとシッタカブッタ」シリーズ

  • 2024.8.28

生きる上で些細な悩み・苦しみをたくさん抱える一匹のブタ、シッタカブッタ。そしてそんな彼に、新たな発想の糸口をいつも与えてくれるなんでもお見通しのブッタ。悩めるブタたちの対話から、心穏やかに生きるヒントを探す「ブッタとシッタカブッタ」シリーズ。30年愛され続ける本シリーズの最新作として2023年11月に刊行されたのが、『ブッタとシッタカブッタ いのちのオマケ』(小泉吉宏/KADOKAWA)である。

些細なことでイライラ。昔の失敗を思い出してくよくよ。小さなトラブル続きでショボン。マイナスの感情に振り回されぐったり。叶うなら心穏やかに生きたい。そのために大事なことは、一体なんだろう。

人とのコミュニケーションで度々生まれる、思い込みによるすれ違い。なぜ思い込みは生まれるのか。どのように思い込みは変化するのか。あるいは自分のことすら、「これは思い込みだ」と勝手な思い込みで決めつけていないだろうか。

何かあれば自分と他人をつい比べてしまう。だけど上には上がいて、下にも下がいる。他人がいなければ、自分で自分の価値すら決められない。じゃあ自分って一体何だろう。何を以て、自分は自分だと自信を持って言えるのだろうか。

作品に描かれるのは生きる中で多くの人が見過ごしがちな、自分の心をラクにするちょっとした発想の種だ。世の中の大多数の人は、家事に育児に仕事にとやることがたくさん。自分の感情をいちいち立ち止まって考える暇はない、という人も多いに違いない。

けれど人の心は難しくて繊細で、思っているよりずっと正直なモノだ。無理な生き方を続けていると、自分でも気づかないうちにいとも簡単に壊れてしまう。何がこんなに悲しいのか。なぜこんなにつらいことばかりなのか。上手く言葉にできない、糸くずの塊のような心。それをゆっくり紐解いて、自分の感情にきちんと向き合う。本作のかわいいブタたちの何気ない一言は、きっとその作業の手助けになるだろう。

時には、目を背けたくなるような自分の弱さを知ることもある。このままじゃダメだと思いながら、向き合う勇気が出ないこともきっとある。けれど弱さを克服できずとも、「自分にはこんな弱さがある」と気づくだけで少し違う世界が見えてくる。そうすると、自ずと生き方や考え方も徐々に変わってくる、かもしれない。

なんだか最近、心がもやもやする。悩みごとが尽きない。本当はもっと楽しくラクに生きたい。そんな人に特におすすめの「ブッタとシッタカブッタ」シリーズ。ぜひ一度読んでみて、今まで気づかなかった自分の一面をこの機会に改めて探してほしい。

文=ネゴト/ 曽我美なつめ

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