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大人が意外と間違えやすい数学「1/8×10−10−(−8)」→正しく計算できる?

  • 2024.9.23
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買い物でおつりを考える、割り勘で一人分の料金を出すなど、日常でも簡単な計算をすることはあります。

しかし、分数や負の数の計算をする機会はほとんどないのではないでしょうか。

大人になってから、分数や負の数に触れていないという人はぜひ今回の問題にチャレンジしてみてください。

問題

次の計算をしてください。
1/8×10−10−(−8)

解答

正解は、「−3/4」です。

正しく計算できたでしょうか?

計算途中でやり方が分からなくなってしまった人は、次の「ポイント」でキーとなる計算ルールの確認をしてみてください。

ポイント

今回の問題のポイントは、「分数と整数の掛け算・引き算・負の数を引く引き算」です。

順番に解説していきますね。

分数と整数の掛け算

今回の問題では、まず冒頭の分数×整数から計算を始めます。

1/8×10−10−(−8)

(ちなみに、10−10に注目して0としてしまうのはNGです。計算式では掛け算は引き算よりも優先して計算しなければなりません。順番のルールを守って計算していきましょう。)

分数と整数の計算をするときは、整数側を分数にしてから計算します。整数は分母1の分数に変換できるので、この問題では10を10/1とします。

  1/8×10−10−(−8)
=1/8×10/1−10−(−8)

分数の掛け算は分子同士、分母同士を掛け合わせます。約分(分子と分母を同じ数で割ること)できるところは約分してから掛け算します。

   1/8×10/1−10−(−8)
=(1×10)/(8×1)−10−(−8)←分子と分母を÷2して約分
=(1×5)/(4×1)−10−(−8)
=5/4−10−(−8)

分数と整数の引き算

次に分数5/4から10を引く「分数と整数の引き算」を行います。

5/4−10−(−8)

分数と整数の計算をするときは、整数側を分数にしてから計算するのでしたね。10は10/1にした後、今度は5/4と分母を合わせる(通分する)ため分子と分母に4を掛けて40/4にします。分数の足し算・引き算では分母をそろえて(通分して)から分子同士の引き算を行うからです。

ではやってみましょう。

5/4−10−(−8)
=5/4−10/1−(−8)
=5/4−40/4−(−8)
=(5-40)/4−(−8)
=−35/4−(−8)

負の数の引き算

最後に負の数の引き算をします。

結論から言いますと、負の数を引く引き算は正の数を足す足し算として扱います。つまり、−(−8)は+8として計算します。イメージしづらいというひとは、負の数は全体にとってマイナスな存在、そんな負の数を引くということは全体にとってプラスな影響があると考えてください。

  −35/4−(−8)
=−35/4+8

これで式は分数と整数の足し算になりました。今までと同じく、整数を分数に変えて計算していきます。なお、分数の足し算では分母をそろえて(通分して)分子同士を足し合わせます。

  −35/4+8
=−35/4+8/1
=−35/4+32/4
=(−35+32)/4
=−3/4

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題では、分数と整数の計算、そして負の数を引く引き算がポイントになりました。

分数と整数を計算するときは、整数側を分数にすることが基本ルールです。整数は分母1の分数と同じ数です。

また負の数を引く引き算は、正の数を引く足し算として計算します。負の数が引かれていたら、早めに足し算に直してしまうと分かりやすいですよ。

これらの計算ルールを練習したい方は、ぜひ他の問題にも挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。

監修:株式会社かえでプロダクション(公式HP

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「編集技術で過去と未来をつなぐ」小学生・中学生・高校生の学習用教材を執筆・編集・校正する編集専門のプロダクション。英語・算数/数学・国語・理科・社会の主要5科目のテキストやドリル、テストや模試、デジタル系の教材など幅広く制作。教材からできる教育を目指し、教育業界を支える会社。会社独自の福利厚生が充実しており、社員が働きやすい環境を整え、新しい働き方で第三者機関から認定を受けている。