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整形外科を頻繁に訪れる女性→「ここが治れば…」と不要な手術を依頼?!→医師が困った『訴え』に驚愕

  • 2024.9.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

患者の治療に全力を尽くしてくれるお医者さん。ですが、患者さんの中には無理難題を持ちかけてくる方もいるようです。

本記事では、「整形外科が困らされた患者さんの訴え」についてご紹介します。

「ここが治れば日本一になれる」と主張し…

整形外科、スポーツ整形外科である樋口直彦先生にお話をお伺いしました。

 

印象に残っている、ボディビルダーの中年女性の患者さんの話です。

全国大会で上位に入るほどの実力者なのですが、一般的には訴えないような微細な身体機能の不調を主訴に毎回来院されます。その方の主張は、「ここが治れば日本一になれる」というもの。

肩関節の不安定性を訴えて手術を求めたり、リハビリで機能改善を提案しても、納得がいかないと通院を中断。しかし、またしばらくすると再来院して治療を求めてきます。

日本一が目前の状況にあり、あと少しの壁を医療に頼る気持ちは理解できますが、最後には「良いトレーナーに出会えたらいいですね」と話をまとめました

最近は来院されないので、引退されたのかもしれません。

このようなケースで患者さんにお伝えしたいのは、医療だけでは身体機能の向上に限界があるということです。特に競技の頂点を目指す場合、医療のサポートは重要ですが、それだけでは完璧なコンディショニングは難しいです。

ボディビルダーとしての身体機能を最大限に引き出すためには、専門的なトレーナーやコーチと連携することが不可欠です。医療とトレーニングの両方が重要であり、それぞれの専門家の意見を尊重してほしいと思います。

リハビリや治療の過程では、医師のアドバイスや方針にある程度の時間をかけて取り組む姿勢が重要です。

また、治療を急に中断せず、医師とコミュニケーションを取りながら最適な解決策を一緒に見つけていくことが、より良い結果につながると考えます。

根気よく取り組むことが肝心

人間の身体は複雑です。医療機関に一度かかったから即座に何もかもがうまくいく、などということはありません。

競技でのパフォーマンスを高めたい気持ちはわかりますが、身体の治療をするのであれば、長期的な視座を持ち、根気よく取り組むことが肝心です。

自分の意思でリハビリや治療を中断することなく、きちんと医師や専門家の方針に従うことが、よくなる近道ですね。



取材協力

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出典元:樋口 直彦さん

医療法人藍整会 なか整形外科
理事長 樋口 直彦
帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。
バレーボールVリーグのサントリーサンバーズのチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。
クリニック運営にICTを推進し、お待たせすることない診療が信条。
https://nakaseikei.com/