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4人の圧倒的女王感がかっこいい…劇場で満足感が得られるワケ。映画『BLACKPINK WORLD TOUR』見どころ解説

  • 2024.8.28
©2024 YG ENTERTAINMENT INC. All Rights Reserved.

2022年~2023年にかけて開催したワールドツアー『BORN PINK』を記録した映画『BLACKPINK WORLD TOUR [BORN PINK] IN CINEMAS』が現在公開中。世界中が熱狂した伝説のステージを、KPOPガチファンが徹底解説する。(文・紺野 真利子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
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【著者プロフィール:紺野 真利子】
エンタメ系ライター。映画誌やテレビ誌をメインに、俳優・アイドル・声優などのインタビュー記事やコラムを執筆中。好きなK-POPはBTS、SEVENTEEN、(G)-IDLE。好きな映画はマーベル全般、「スパイダーバース」シリーズ、「キングスマン」シリーズ、「プラダを着た悪魔」、「ラ・ラ・ランド」など。

BLACKPINK WORLD TOUR [BORN PINK] IN CINEMAS
©2024 YG ENTERTAINMENT INC All Rights Reserved

2016年に「BOOMBAYAH」でデビュー以降、あっという間に世界的ガールズグループへと進化したBLACKPINK。そんな彼女たちが、2022年から2023年にかけて開催したワールドツアー[BORN PINK]を記録した映画『BLACKPINK WORLD TOUR [BORN PINK] IN CINEMAS』が公開された。約1年かけて世界中をまわり、180万人を動員したツアーをスクリーンで堪能することができる。

「圧倒的女王」。BLACKPINKを見ていると毎回、思い浮かぶ言葉だ。今回もスクリーンに彼女たちがバーン!と映し出された瞬間、「女王すぎる!!!」と心の中で叫んだ。

こんなにも4人全員が美しくて凛々しく、自信にあふれていて強くてかっこいいなんて、同じ女性として憧れないわけがない。オープニングを飾ったのは「Pink Venom」。「今夜、私は毒のある花」と歌うように、1曲目からもう彼女たちの中毒性にハマってしまう。

本編はツアー最終日のソウル公演をメインに映像化しているのだが、アメリカやバンコクなどでのパフォーマンス映像に切り替わるアレンジも。各国ごとに4人の衣装、メイク、ヘアスタイルが全く違うので、1曲でさまざまな彼女たちが見られて最高だ。

もちろんライブは生で見るのが一番良いと思うが、こうして違う衣装で踊る彼女たちを1度に見られるのは映画ならではの演出だ。そして、どんな衣装やヘアメイクでも常に完璧に美しい4人は、やっぱり女王である。

「Pretty Savage」では、椅子を使用したセクシーダンスを披露。しかしいやらしさは全く感じられず、セクシーな振り付けもしっかりとパフォーマンスに落とし込むことができるのが彼女たちの凄さである。

BLACKPINKの楽曲は激しく難易度の高いダンスパフォーマンスが多いが、“一糸乱れぬダンス”というよりは、4人全員が個々の魅せ方を最大限に活かして踊っているのが個人的に好きだ。「揃えるところはしっかり揃えるけど、あとはそれぞれどうぞご自由に」みたいな、4人の強い信頼関係があるからこそ成り立つダンスパフォーマンスがたまらない。

BLACKPINK WORLD TOUR [BORN PINK] IN CINEMAS
©2024 YG ENTERTAINMENT INC All Rights Reserved

さらに個々の魅力をしっかりと感じられるのがソロステージだ。JENNIE(ジェニー)は「SOLO」と「YOU&ME」を披露。「YOU&ME」では男性ダンサーと妖艶なシルエットダンスを披露。バチバチにかっこいいラップをかますJENNIEとは違い、「あなたがいると私の胸は高鳴るの」「2人だけで月明かりの下踊ろう」とキュートに歌うギャップにやられる。

膝を抱えて座り込みながら圧倒的美声をステージいっぱいに響かせたのは、ROSÉ(ロゼ)。バラード曲「Gone」から「On The Ground」への切り替えが圧巻だった。切なく苦しそうに「Gone」を歌っていたROSÉが、顔を上げ、ステージを見渡して声高らかに「On The Ground」を歌い上げる。BLACKPINKをメインボーカルとしてしっかりと支えている彼女だからこそできるステージに圧倒された。

JISOO(ジス)は昨年リリースしたソロデビューアルバム「ME」より「All Eyes On Me」と「Flower」の2曲を披露。タイトル曲「Flower」は独特なサウンドにJISOOの明るく伸びやかなボーカルがマッチした唯一無二の楽曲だ。両手で“花”を表現するような振り付けはSNSでもバズり、大ヒット曲となった。JISOOの表現する可憐な世界観をぜひ堪能してほしい。

ソロステージ最後を飾るのはLISA(リサ)。スクリーンに彼女のシルエットが映し出されると、あまりにもスタイルが完璧すぎて衝撃を受けた。2021年にリリースし、YouTube再生回数が10億回を突破した「MONEY」で力強いラップを披露。会場いっぱいに札束を降らせ、振り返ってチャーミングに笑ったかと思えば、自信たっぷりに挑発した表情を見せたりと、見る者を翻弄させる彼女の魔性に虜になってしまう。

再び4人がステージに登場すると、ROSÉが「BLINK(ファンネーム)のみなさんも歌ってください」と呼びかけ、会場中が「LOVE〜」と歌うなか「Love Sick Girls」のパフォーマンスへ。筆者は個人的に「Love Sick Girls」が大大大好きなので、パフォーマンスをスクリーンで見ながら「ライブに行きたい!」「これ、生で見たい!」と心の中で大興奮してしまう。

BLACKPINKは強気で自信に満ちた歌詞の楽曲が多いが、「Love Sick Girls」は恋愛に傷つき苦しめられてもそれでも愛を探し求める複雑な女心を歌っている。そんな切ない歌詞とは裏腹に、華やかでドラマティックなサウンドが癖になる1曲となっている。

BLACKPINK WORLD TOUR [BORN PINK] IN CINEMAS
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その後、「Shut Down」、「DDU-DU DDU-DU」などヒット曲を次々と披露し、本編は終了。会場中に「BLACKPINK!」コールが鳴り響く中、再び4人がステージに登場しアンコールステージへ。

これまでのきらびやかな衣装とはガラリと雰囲気を変えて、ツアーTシャツを着てカジュアルな格好をしている4人がまたキュート。本編ではとにかく美しくかっこよく、キレッキレのステージを披露していた彼女たちだが、アンコールではBLINKの投げたぬいぐるみを抱えながら、笑顔で楽しそうに歌っている姿が印象的だった。

ラストソング「AS IF IT’S YOUR LAST」では、仲良く手を繋いだりギュッとしたり、1人ずつフリーダンスをちょっと恥ずかしそうに披露したりと、等身大の彼女たちが垣間見えた気がした。

ライブのラストで、「BLACKPINK IN YOUR AREA!」とあの名セリフを言い放ち、ステージを後にした4人があまりにもかっこよすぎて本当に痺れた。世界一かっこいいライブのエンディングだったのではないだろうか。やっぱりBLACKPINKに憧れずにはいられない。

本作を観終わった後は、今自分が映画館にいることを忘れ、まるで本当に生でライブを見ていたかのような気持ちになり、満足感でいっぱいだった。だけどやっぱりいつかは、実際にライブに行ってみたい。この映画を観たらきっと誰もが、BLACKPINKのライブに行きたいと思わずにはいられないはずだ。

最近はソロ活動に注力し多忙をきわめている4人だが、なんと2025年にワールドツアーを開催することが発表された。次は一体どんなステージを見せてくれるのか? 今から楽しみで仕方がない。

(文・紺野 真利子)

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