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古川琴音“水季”と池松壮亮“津野”の「おしまい」にした恋とペディキュアがつないだ本編の恋の「はじまり」<海のはじまり特別編>

  • 2024.8.27
水季(古川琴音)と津野(池松壮亮)の3年前が描かれた特別編 (C)フジテレビ
水季(古川琴音)と津野(池松壮亮)の3年前が描かれた特別編 (C)フジテレビ

【写真】古川琴音&池松壮亮、プラネタリウムシーンのオフショット

Snow Man・目黒蓮が主演を務める月9ドラマ「海のはじまり」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)。8月26日は、水季(古川琴音)と津野(池松壮亮)のはかなく切ない恋を描く特別編「恋のおしまい」が放送された。胸をギュッと締め付けられるような2人の思い、さまざまなことを考えさせられるせりふ、そして本編とつながる描写。大きな反響を呼び、「海のはじまり」「恋のおしまい」がトレンド1位、2位となった。(以下、ネタバレを含みます)

2022年のドラマ「silent」チームが再集結して描く親子の物語

同ドラマは、目黒が出演し、社会現象とも呼ばれた2022年10月期のドラマ「silent」(フジテレビ系)の脚本・生方美久氏、風間太樹監督、村瀬健プロデューサーが集結して制作。“親子の愛”をテーマに、今の時代だからこそ伝えたい人と人との間に生まれる愛と、家族の物語を描く完全オリジナル作品だ。

印刷会社に勤務し、大学のときに別れた恋人の死をきっかけに自分の娘の存在を知る主人公・月岡夏を目黒、夏と付き合って3年になる化粧品メーカー勤務の百瀬弥生を有村架純、夏の娘・海を泉谷星奈、夏の大学時代の恋人で病のために亡くなった南雲水季を古川琴音、水季が働いていた図書館の同僚・津野晴明を池松壮亮、水季の母・朱音を大竹しのぶが演じる。

水季と津野を主軸に描く特別編は、本編より3年前の“夏”が舞台。本編第7話で、水季が図書館で働き始めたのは海が3カ月だったときで、津野がサポートするようになったのは1歳のころだと描かれていた。それから2年ほどの時が経ったころの出来事だ。当時3歳の海は、本編の泉谷星奈の実妹・泉谷月菜が演じた。

水季をデートに誘う津野

ある日、水季は自分と海のお昼用のおにぎりを握り、残りのご飯を冷凍しようとしたところで、ふと思い立って津野のためにおにぎりを作った。同じころ、通勤途中でコンビニに立ち寄った津野は、カップラーメンやおにぎりと共に、水季が好きなグミを見つけて購入した。そして勤務先の図書館の前で津野の姿を見かけた水季は、わざと靴紐を結び直して駐輪する津野を待って、声を掛けてくれた津野と図書館に入った。冒頭のこれだけで2人の心の中が読めるようだった。

そしてその日の昼休憩の控室で、勇気を出して水季をデートに誘う津野。だが水季が返したのは「ちょっと今、自制かけてて…。津野さんのこと、好きになりたくないんですよ」という言葉だった。でも、「ご飯のこと考えてるときに考えちゃう人って、アレだなって。すでに…」と“好き”という気持ちをほのめかし、誘いを受けた。

海を朱音たちに預けて、津野と出かけた水季。会話が弾む中でも、たびたび口にするのは海のこと。プラネタリウムに行ったのも、津野が最初に提案した水族館は海が行きたがっていたからだ。「私、ずっと子どもの話してますよね」と言う水季に、津野は「いいよ」とほほ笑んだ。

水季の本音と受け入れざるをえなかった津野に涙

その後、「部屋の片付けしたくて」という水季を津野も手伝うことに。そこで津野は“3人”で過ごしていくことを提案するのだが、水季は「津野さんのこと、好きです」と言いながらも断った。

海の「お父さん」として考えてしまうのは申し訳ないという思い、また「女の恋は上書き保存」とよく言われるが、実際は「別ファイル」で、海がいるから、別れた夏のことを「絶対に忘れられない」という思い。

でもそれは気持ちの中の一部で、大きいのは自分が「今になって恋愛しているのも、それでいちいち前のことを思い出しちゃうのも嫌なんです」ということ。そしてデート中、海の話ばかりしたのは、海がずっと一番と決めて生んだのに、「2人きりでいるのが楽しい」となり過ぎるのが怖かったのだと明かした。

水季が「おしまい」と結んだ恋。でも、靴紐を結び直すため「先行ってて」と言われても、ベンチに腰掛けた津野の背中にそっともたれかかったところは、冒頭の靴紐を結び直しながら津野を待っていたところと合わせて、水季の心が現われていた場面だ。本編第6話で描かれた大学時代の水季は、夏と並んで歩いていたところから前に駆け出して「ゆっくり(歩いてきて)」と靴紐を結び直していたことを思い起こすと、感慨深い。

第7話では津野が水季の死の連絡を受ける場面が多くの視聴者の心を震わせたが、この特別編を経ると、さらなる余韻が深まる。

SNSには「胸がぎゅーってなる」「2人は両思いだったんだ」「号泣した」「津野くんの冷たさ、俺の方が悲しい自信あるって言葉の意味も理解できる回だった」「特別編なのにすごいインパクトの回でした」「津野くんどうか幸せになって」「これからの話により深く入り込んで見られます」といった声が寄せられた。

そして特別編ラストは、水季が津野とのデート前に足の爪に塗ったマニキュア(=ペディキュア)を落としている一方で、夏が弥生に電話をかけ「何してますか」と聞くと、ペディキュアをしていた弥生。この夏の電話の目的は、弥生をデートに誘うことだった。

水季と津野の“恋のおしまい”に対して、夏と弥生の恋の“はじまり”。秀逸に本編と絡み合う描写とせりふの数々で、次回9月2日(月)放送の第9話へとつながる。夏と弥生の恋がどうなるのか注目したい。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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