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「あのぉ、すみません。そこは…」お経をあげに来たお家で、猫に座布団を取られた住職さんの戸惑いに話題沸騰

  • 2024.8.27

猫は家の中の厳粛な雰囲気を一変させることがありますが、その理由のひとつが場の空気を読まないということ。

北九州市にある浄土真宗本願寺派「永明寺」の住職、松崎智海(まつざきちかい)さんは先日、お盆のお参りで檀家さんの家を訪れたと言います。その時、自分が座るはずの座布団に、ある生き物が鎮座しているのを目撃してしまいました。

仏壇の前に置かれた紫色の座布団。光沢感のある生地でいかにも格式の高そうな雰囲気が漂っていますが、これは本来、お坊さんがおつとめ(お経を唱えて祈りを捧げること)をする時に使うためのもの。

そのため、座っていても足が痛くならないように、厚みがあって手触りも良さそうな座布団ですが、そこに寝転んでいたのはおつとめをする気など全くなさそうな猫ちゃんでした。

住職さん的にはお経をあげに来たにもかかわらず、自身の仕事場である座布団の上に檀家さんの飼い猫が座っているという状態で、出来ればどいて欲しいけど無下にはできない悩ましいシチュエーション。

ゴージャスな座布団効果によって通常よりも神々しく見える猫を目の前にすると、場所を移動してもらうのは恐れ多い気がしてしまいそうです。

このエピソードを住職さんがSNSのXに投稿したところ、4万件を超える”いいね”が集まるほどの大反響。写真を見たユーザーからは「座布団温めておきました」「可愛いからヨシ!」「猫さまは全てに優先する」「うちの子もやりましたw」などたくさんのメッセージが寄せられて注目を集めています。

当時の状況について住職さんにお話を聞いてみると、この紫色の座布団は普段檀家さんの家でしまわれており、今回お参りに来るタイミングに合わせてわざわざ準備してくれたもの。しかし猫ちゃんとしては、突然ふかふかな座布団が現れてラッキーとでも思ったのでしょう。住職さんがお部屋の中に足を踏み入れた時にはすでに写真のような状況だったと言います。

この光景が目に飛び込んできた時の心境について「さて、どうしたものかと考えました。」と振り返る住職さん。檀家さんのお家で仏前座布団に猫が座っている場面に遭遇したのは今回が初めてのことで、少し戸惑いを感じつつも猫ちゃんが座っている座布団ごと動かして、自分は床に座ったままおつとめをすることに。

実はこの猫ちゃん。少し体の具合が悪かったそうで、住職さんは「一番居心地のいい場所だと思ったのではないでしょうか。」と座布団でくつろぐ猫ちゃんの気持ちを推察。一方の猫ちゃんは、住職さんのお経を聞きならスヤスヤと眠っていて、おつとめにやって来た時から帰るまでの間、ずっと座布団の上で寝ていたのだとか。

その場にいた住職さんや檀家さんだけでなく、ご先祖さまもさぞかしほっこりした気持ちになったことでしょう。お盆の時期にふさわしい猫あるあるなエピソードでした。

取材協力:松崎智海(非売品僧侶)@浄土真宗本願寺派永明寺住職(@matsuzakichikai)さん

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