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ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ

  • 2024.8.26
ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ
ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ

Text by ライター

[J2第28節ジェフユナイテッド千葉4-2ベガルタ仙台、25日フクダ電子アリーナ]

J2仙台はJ2千葉に2-4で敗戦。MF長澤和輝の門出を白星で祝うことはできなかった。この試合をもってチームから離脱し、自身2度目となる海外挑戦をする背番号37を一目見ようと、フクアリには多くのファン・サポーターが集まっていた。

長澤は「浦和や名古屋だけではなく、ケルンやジェフのときのユニフォームを掲げてくれる方も多くいました。僕がそうやって応援してもらえているのは、これまでの人生で挑戦してきた姿を見せられたからだと思っています。新たな挑戦になりますが、今後もその姿を応援していただきたいです」と感謝を口にする。

ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ
ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ

この日はキャプテンマークを巻き、4-4-2のダブルボランチの一角として出場した長澤。中盤の底からチームを動かし攻撃をけん引したコンダクターを、仙台の森山佳郎監督は「ピッチの中の監督」と形容する。

「長澤の最後のゲームだったので、勝って最高の形で送り出したかった。残念ながら叶いませんでしたが、長澤がチームを引っ張ってくれたからこの順位(現5位)にいる。試合の流れや状況によってチームを動かしていたのは長澤。抜けた穴は大きいので、ここから大変ですね」と指揮官は惜別。それだけ大きい存在だった。

今季リーグ戦27試合に出場し、1ゴール3アシストの活躍を魅せていた長澤は、昨季16位の仙台を森山監督と共に建て直した一人だった。J1復帰へ佳境を迎えている仙台はここから後継者探しに奮闘する。

ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ
ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ

「きょうも松下(MF松下佳貴)、工藤(MF工藤蒼生)、鎌田(MF鎌田大夢)の3人には『お前やれんのか?長澤の後をお前がやれんのか』って発破をかけておきました。リーダーシップでも彼が抜けた穴は大きすぎるので、一人でも誰かやってくれると思っているようじゃ、僕らはこここからずっこけていく」と指揮官は危機感を抱く。それでも最後には、「どうしましょう」と笑ってみせる指揮官の顔からは残された選手たちへの信頼も垣間見えた。

旅立つ37番もチームの成長を実感している。「去年はなかなか厳しい状況で、勝てないことやチームが分裂してしまうことがありました。でも今シーズンは粘り勝ちだったり、1-0の試合も多いですし、先制された後にひっくり返すゲームも多い。気持ちというか、細かいところで勝負をモノにできている部分は備わってきた」と、これからのベガルタ仙台は若い選手たちに託された。

長澤は「誰かがではなくて、一人一人が自分がやるんだって想いをもてるかが大切だと思います。常に矢印を自分に向けるように導いてくれた森さんの存在は大きくて、僕も選手として一緒にできたことは幸せでした。ここで自分を変えてやるっていう強い意志をもってやるしか、状況を良くしていく方法はない。そこは年齢関係なくみんなに期待したいところです」と語り、「逆にここをチャンスだと思って、これからのベガルタをつくってほしい」とJ1復帰を目指す仙台へエールを送った。

再びの挑戦

振り返れば挑戦の連続だった。長澤は千葉県の強豪・県立八千代高校で全国高校サッカー選手権の大会優秀選手に選ばれると、その後に専修大学へ進学。関東1部リーグでは通算62試合38得点の活躍をして、2013年冬に当時ドイツ2部のFCケルンへ加入すると、2013-14シーズンにおけるケルンの1部昇格に貢献した。

「あのときは22歳で右も左も分からない中で初めてのプロでした。そういった意味では色々な経験をここまでさせてもらった」と振り返る。

ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ
ベガルタ仙台MF長澤和輝「僕は挑戦する」仙台ラストマッチを終えた32歳は再び海外移籍へ

それから10年。現在32歳の男が再び海外挑戦をする理由はいたってシンプル。オファーがきたからだ。

「オファーの話をいただいてからはとても悩みました。チームのみんなとも話しましたし、快く送り出してくれとも言えない。そんな中で僕の想いを伝えると、『和輝の夢だったら』『和輝の気持ちなら』とみんなから背中を押していただきました。『この決断を成功にできるように』とも言葉をいただいたので、ありがたく思っています」

仲間たちやサポーターの想いに応えるためにも、2度目の海外移籍で結果を残したい。

「ベテランと言われるような歳になってきましたが、いくつになっても挑戦したいと思っている。肉体的にはすこし衰えてきた部分もあるかもしれないが、逆に経験だったり、頭の中は成長できていると思うので、そういったところでまた勝負したい」と語る32歳の自信は培ってきた経験からくるものだ。そのうえで「オファーがきて、環境があるんだったら、僕は挑戦するべきだと思う。年齢は気にしていない」と熱い気持ちは衰えない。

また今後について問われると「日本が強くなっていくために、海外で活躍できるサッカー人材になりたい」とも明かした。

不安よりも楽しみが大きい。試合後、拍手を送る仙台と千葉のサポーターに別れを告げた長澤は「異国の地でチームに入ることは簡単ではないですが、大変さの中に成長はあると思うので楽しみたいです」と目を輝かせて、古巣・フクアリから去っていった。

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