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妊娠初期、電車で【吐き気に耐えながら青い顔で立っている】と「ほら、おいで」差し伸べられた手に、涙

  • 2024.8.26

個人差はありますが、妊娠初期はつわりのせいで気分が悪くなることも。周りから見ると妊婦さんとはわからないことが多いので、電車の中などで「席を譲ってください」と言えずに苦労した経験のある人もいるのでは? 今回は妊娠初期に電車の中で、ある人に助けられた経験のある筆者の知人、Sさんから聞いたお話です。

画像: 妊娠初期、電車で【吐き気に耐えながら青い顔で立っている】と「ほら、おいで」差し伸べられた手に、涙

妊娠初期に

当時Sさんは妊娠3ヶ月。つわりで突然気分が悪くなったり、頭痛がしたりするため普段はできるだけ空いている電車に乗って移動するようにしていました。

しかしその日は電車のトラブルがあったため、予想外に少し混みあった電車に乗ることに。

「あ……なんか気持ち悪くなってきちゃった」
吊革につかまって立っているうちに、気分が悪くなってしまったSさん。

しかしまだ妊娠初期で見た目では妊娠してることがわからないため、席を譲って欲しいと誰かに言う勇気はありませんでした。

「マタニティマーク、つけて来たら良かったかも」
運悪くマタニティマークをバッグにつけるのを忘れていたことを後悔しつつ、Sさんは青い顔でひそかに吐き気を堪えていました。

差し伸べられた手は

「お姉さん、こっちにおいで」
ふいに誰かの声がして、人と人の間から手が差し伸べられました。
「え……」
その声と手の主は、Sさんの斜め前に座っていたひとりのおばあさんでした。

「気分が悪いんでしょ、ここに座りなさい」
おばあさんはSさんの手を握り、自分の方に引き寄せたのです。
「青い顔して。大丈夫? ほら、代わってあげよう」
立ってSさんに席を譲ってくれようとするおばあさん。
「あ、ここ座ってください!」
おばあさんの隣りに座っていた女性が慌てて立ち上がり、Sさんに席を譲ってくれました。
「ありがとうございます」
Sさんはおばあさんとその女性に何度もお礼を言い、席に座りました。

「お大事にね」
おばあさんは降り際に、にこにこと笑いながらSさんに手を振ってくれました。

妊娠中はいつ体調が悪くなるかわかりません。おばあさんが気づいてくれて本当に良かったですね。

もし自分が電車に乗っていて気分が悪そうな人がいたら、率先して手を差し伸べられるようにしたいと思う出来事でした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

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