2024年も早いもので、折り返し地点を過ぎ早2カ月(本当に早い)。
そこで、質問。年始に掲げた「新年の抱負」の進捗状況はどう?
「いくつか達成した」という人もいれば、「すっかり忘れていた……」という人まで様々なはず。もし、あなたが、今年中に達成した目標や近づきたい夢があるのであれば、「90/90/1ルール」がおすすめ。
「90/90/1ルール」とは?
「90/90/1ルール」とは、カナダ人ベストセラー作家のロビン・S・シャーマ(日本では、『3週間続ければ一生が変わる』シリーズが出版されている)によって考案されたメソッド。
このメソッドでは、「マイナス5キロ達成」であれ、「フルマラソンの完走」であれ、「ビジネスの立ち上げ」であれ、1つの大きな目標を掲げ、90日間、毎日90分間をその目標に向かって過ごす。
ここで気になるのがなぜ「90」がマジックナンバーなのか、ということ。
まず時間に関して解説させて。集中力の波は15分周期で、集中力が続く目安は15分、45分、90分。つまり、一般的に90分が集中力の限界なんだとか。そう言われてみれば、勉強していても、宿題していても、本を読んでいても、映画を観ていても、仕事をしていても、大体90分未満で一度休憩をはさむっけ……。
加えて日数について、90日という日数は長すぎず短すぎずといったところだろう。例えば、9月1日に立てた決意は、来年の9月には関係ない……(というよりも、忘れている可能性大?)90日というのは、ひとつの目標を現実的に達成するのに十分な時間であり、習慣を身につけるのに十分な期間だというのが、このメソッドの考え方。
例えば、読書量を増やすことが目標で、毎朝読書をしていれば、90日が過ぎる頃には、読書を目標にする必要はなく、日課の一部になっているはず。さらに、1年を90日単位に区切ることで、現実的に1度に1つの目標に全力で取り組むことができる、というわけだ。
成功に導くためのハウツー
□朝一番がベスト
考案者のシャルマ氏は、午前5時から午前9時までを「最も価値の高い時間」と呼んでいるんだとか。
可能な限りギリギリまで寝たいという人も決して少なくないはずだけど、シャルマ氏は朝の最初の数時間を「プラチナ・アワー」と呼び、90/90/1ルールを使うことで指数関数的な生産性が生まれ、どんな目標を達成するにも圧倒的な優位性が得られると断言している。
□カレンダーに時間を確保し、準備する
90/90/1ルールの実践を決めたなら、あなたのカレンダーに時間をスケジュールしよう。スタートした日から90日間、90分のタイマーをセットする。あなたの90分間を妨げるものはすべて排除すること。
・スマホの電源を切る
・Slackのステータスを「おやすみモード」に変更する
・ノイズキャンセリングヘッドフォンをつける
・深呼吸を数回して意図を設定する
つまり、気が散らないモードに入るために必要なことは何でもしよう。
最後に、ジャーナリングやアプリを利用して進捗状況を記録するのも◎。マイルストーンごとにご褒美をあげることもお忘れなく(これは、最も重要かも)!
□90分の過ごし方をプランする
90分をどのように過ごすかは、あなた次第。例えば、読書量を増やすことが目標で、90日間で5冊の本を読破したいのであれば、いつもより少し早く起きて、出勤の準備をする前に読書をする。けれど、いつも同じことに90分費やす必要はなし。
目標は、それがどんなものであれ、目標に向かって努力することに費やすこと。あなたが起業したいのであれば、事務仕事をする日もあれば、ブレインストーミングをする日もあるはず。マラソンをしたいのであれば、ある日はランニングやフィジカルトレーニングを、別の日はストレッチやアイシング、1週間のハイプ・プレイリスト作り、燃料となる食事の下ごしらえなど、他の方法で成功の準備をすることだってあるはず。
そのようにして、自分の目標に向かって、90日間の90分を過ごすかプランしよう。
□意図に向かって努力することを考える
今年、具体的な目標が思い浮かばない、あるいは従来の抱負を捨てるのであれば、90/90/1ルールを目標ではなく、意図や感情に当てはめて考えてみてはいかが?
例えば、誰にとっても(1年中いつでも)価値のある目標は、幸福感を高めること。
・早起きして好きな趣味に没頭する
・スマホをスクロールする代わりに多幸感を感じられる瞑想をする
・メールボックスをチェックする前に親友に電話する など。
□自分にとってベストなチョイスを柔軟に選ぶ
もし、あなたが「90」という数字に抵抗を感じるなら、15-15-1から始めて、30-30-1、45-45-1と積み上げていき、90-90-1に到達するなどカスタマイズしても、もちろんOK。
毎日5分を1週間続けることももちろんあり。大切なのは、「続ける」こと。
「継続は力なり」というのは本当で、努力した分だけ、必ず返ってくるということを信じて。朝が苦手な人や、スケジュール的に午前中に90分を確保できない人は、自分に合った別の時間帯を選んで。つまり、 数字やロジスティックスにこだわらなくてもOK。そのかわり、夢想していた目標に取りかかろう。