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「ママが頑張って探してくれたんだよ」手作りのバッグを持たせられない母に、子どもの優しい一言

  • 2024.8.25

幼稚園や保育園に子どもを入園させる際、通園バッグや上履き入れを手作りするのに苦労した経験のある人もいるのではないでしょうか。忙しい時はなかなか手作りすることができず、購入した人もいるでしょう。今回はそんな幼稚園グッズにまつわる感動的な体験をした筆者の知人、Tさんから聞いたお話です。

画像: 「ママが頑張って探してくれたんだよ」手作りのバッグを持たせられない母に、子どもの優しい一言

離婚後のバタバタで

Tさんは当時、3歳の息子を抱えて旦那さんと離婚したばかりでした。

離婚後の生活を安定させるため、仕事探しや保育園探しにバタバタしていたTさん。実家が遠いため、実の両親を頼ることもできませんでした。

やっと保育園が決まったのは良いものの、絵本バッグや上履き入れ、お弁当セットなど入園に必要なものを作る時間も、ミシンもありません。

「もう買うしかないか……」

せめて息子の好きなキャラクターのものを揃えてあげようと、量販店やフリマアプリを利用して好きなキャラクターのものを購入し、保育園に持たせることに。

手作りできない罪悪感が……

「やっぱりみんな手作りなんだ……」
入園してTさんが驚いたのは、Tさんの息子以外はみな手作りらしい入園セットを持ってきていることでした。

「これぜーんぶママが作ってくれたんだよ!」
ひとりの児童が息子に入園グッズを見せているのが目に入りました。

Tさんは手作りできなかった罪悪感でがっくり落ち込みかけた瞬間、息子の声が響きました。
「僕のはママが頑張って〇〇(キャラクター)のやつを探してくれたんだよ! カッコいいでしょ? うれしいなあ」

息子はニコニコ笑顔で自分のバッグを見せ、大事そうに抱きしめました。

そのキャラクターのものを揃えるのになかなか苦労したTさんは、息子の満足そうな顔に目頭が熱くなったそうです。

もちろん手作りでないといけないということはありませんが、後で聞いたところによると、他の児童のママの中にもフリマアプリなどで手作りのグッズを購入した人が多かったとのこと。

子どもを想う心がこもっているのは、手作りのグッズだけではないということが、息子さんには伝わっていたんですね。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

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