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野田善子さん「キッチンには野田琺瑯。清潔で機能的な家事の工夫」

  • 2024.8.21

国内で唯一、鋼板琺瑯づくりのすべての工程を自社で一貫生産している野田琺瑯。野田善子さんは、現会長・野田浩一氏と結婚後、同社に勤務。2003年に、キッチンツールとしての琺瑯製品「ホワイトシリーズ」を考案・発売し、たちまち人気になりました。その理由は、デザインはもちろんのこと、その機能性。それをまさに体現している野田善子さんのご自宅を訪ねました。

冷蔵庫内に整然と並ぶ琺瑯収納術

ご自宅のキッチンで、取材スタッフが一斉に「わぁ~!」と声をあげたのがこの冷蔵庫。扉を開けると琺瑯の保存容器が並んでいます。
善子さんは、食材を買ってきたらすぐに下処理をして、琺瑯の容器へ。ホワイトシリーズにはいろいろな形、大きさがあり、保存するものにぴったりのものを選んでむだなく収めています。作り置きなどもすべてラベルを貼り、どこになにがあるか一目瞭然です。

「子育てが一段落してから、私も朝からフルタイムで働いていましたから、仕事が終わったらできるだけ効率よく食事の準備をしなくてはなりません。野菜の下処理なんて面倒だと思うかもしれませんが、買ってきてすぐ済ませておくと、毎日の調理が段取り良く進みます。琺瑯に保存しておくと食材も傷みにくくなります」

一度開封すると保存に困りがちなハム。この丸形の保存容器にぴったり! 清潔に保存できます。

琺瑯のピッチャーに菜箸などのキッチンツールを。

れんげスプーンも野田琺瑯製。穴が開いたものは、コーンスープのコーンや、肉みそのそぼろ肉をすくうのに便利な優れもの。

そのまま調理もできる万能さ

効率的なのは保存の点だけではありません。実はほかにもさまざまなメリットがあり、家事の流れをスムーズにしてくれます。
「たとえば、出し汁も琺瑯容器に入れて冷凍しておきます。そして使うときは、この容器のままコンロにかけるだけ。鍋に移す手間がありません」

家族が大好きだという、大きなかたまり肉で作る「煮豚」も、作り置きしておいて、食べるときにはそのまま加熱。保存容器にも調理器具にもなるのが琺瑯のいいところ。

野田家の定番おやつ、サイダーで作るみかんゼリー。容器ごとテーブルへ。美しい白が食卓にも映えます。

限られたキッチンスペースでも良さを発揮

善子さんのご自宅に訪れた日の晩ごはんは、冷やし中華の予定とのことで、キッチンで準備をする善子さんの様子を拝見。ハム、卵焼き、きゅうりを細切りにしながら、それぞれ小さめの保存容器に収めていきます。

「この琺瑯の良さはスタッキングができることなんです。こうして下ごしらえして材料を容器に移したら重ねていくの。そうすると調理中、作業スペースが広く確保できるんです」

終わったらきれいに重ねて冷蔵庫でしばし保存。家事をしていると、ちょっとした困りごとや、じれっとすることがあるものですが、そんな“名もなき家事の不満”も解消してくれていました。

シンクの後ろに収納棚を配し、洗ったらすぐに戻します。動線も考えた配置。

琺瑯は汚れも落ちやすく、とくにクリーンで美しいホワイトシリーズはキッチンに立つ時間を快適にしてくれます。その成果はやはり善子さんのこだわりによるもの。家事をしながら考え、新製品は商品化する前にすべて実際に試して、使い勝手を入念に確かめているからこそ。日々家事を大切にしている感性で仕事とも向き合う。暮らしのプロの手から生まれていました。

PROFILE
野田善子さん

創業90年を誇る琺瑯メーカー・野田琺瑯では新製品開発にも携わる。大ヒットした、キッチン用の保存容器「ホワイトシリーズ」の発案者。最近登場した新色「グレイ」も人気。常に次の新しい新商品アイデアを考案中。

撮影/砂原 文

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

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