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恋愛模様が急展開…上杉柊平&清水尋也の裏で大活躍した人物とは? ドラマ『マル秘の密子さん』第5話考察レビュー

  • 2024.8.21
『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ

福原遥主演のドラマ『マル秘の密子さん』(日本テレビ系)が放送中。本作は、突然、大企業の大株主となった平凡なシングルマザー・今井夏と、突然彼女の前に現れたどんな依頼も叶える謎のトータルコーディネイター・本宮密子の物語。今回は、第5話のレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
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【著者プロフィール:あまのさき】
アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ
『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ

【写真】上杉柊平&清水尋也が恋のライバルに… 魅力が光る劇中カット。ドラマ『マル秘の密子さん』劇中カット一覧
夏(松雪泰子)の夫が命を落とした。何者かに突き落とされる寸前、「九条遥人」とたしかに言ったけれど、続きがあったかもしれないし、なかったかもしれない。糸口が見えそうだった密子(福原遥)の姉・鞠子(泉里香)が巻き込まれた火事についての調査は振り出しに戻った。

密子は、智(清水尋也)と彩(吉柳咲良)に協力はここまででいい、と言う。ところが、智は「一緒に戦いましょう」と密子の腕を掴み、夏は「お任せください」とほほ笑む。密子が変えた2人が密子に寄り添う様が、なんとも頼もしい。

社長選まで時間がないことから、少々手荒な方法に出る密子。九条家にまつわるスキャンダルを週刊誌に掲載されるよう仕向ける。

これに最も動揺していたのが遥人(上杉柊平)だ。目を泳がせ、火事の真相についてなにかを語ろうとする。どうも密子と鞠子が姉妹であったと知ったあたりから様子がおかしいようだ。鞠子となんらかの関りがあり、あのとき火事の現場で放火の指示を出していたのだろうか…?

気になるのは、遥人のなかで密子と鞠子の回想がシンクロする「あなたみたいな人間に、社長なんて務まるんですか?」という言葉。優秀だった鞠子から言われたことを逆恨みしていた可能性もある。

『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ
『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ

取り乱していた遥人だったが、秘書の坂東(黒羽麻璃央)にビンタされたことで開眼。密子が調べていた鞠子のパソコンを奪おうとしたり、夏に寝返る役員たちを自分のほうへ引き戻したりしていく。

だが、肝心の鞠子のパソコンは智に阻止されて奪えずじまい。この詰めの甘さを美樹(渡辺真起子)や坂東もわかっているからだろう、密子を襲う算段は遥人には知らされていなかった。

驚くべきは、密子の身に危険が迫っていることを知った遥人が、役員たちとの会食を放り出して、密子を助けに向かったこと。鞠子の一件で密子に後ろめたい感情を感じたのか、それとも鞠子への特別な感情があったからその妹を助けなくてはと思ったのか。

いずれにしても、次期社長の有力候補として扱われてきたはずの遥人の人間らしさが露呈した。

優秀なことには間違いないのだろうが、目的達成のために人を出し抜くようなズルさは持ち合わせていないらしい。これまでそこを補ってきたのが、おそらく美樹と坂東なのだろう。

「目障りな虫は私が処理しますので」という坂東の言葉が、汚れ仕事はこちらで引き受けるから、という意味であったらいいのだが…なんだか、社長になる駒として、美樹と坂東にいいように扱われているだけのような気もしてくる。

ところで、今回、遥人をビンタしたり夏をたぶらかそうとしたりと大活躍だった坂東を演じる黒羽麻璃央。直近だと『ウソ婚』(カンテレ・フジテレビ系、2023)の健斗役が記憶に新しく、好青年といった印象からのギャップがすごい。美樹との関係も含め、火事の真相を知るにはキーパーソンとなりそうだ。舞台を中心に培ってきた演技力でどれだけ魅了してくれるか期待が高まる。

『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ
『マル秘の密子さん』第5話 ©日本テレビ

また、今回からぐっと恋愛的な要素も盛り上がりはじめた。

自覚はなさそうだが、智は密子に対してしばしば積極的な姿勢を見せる。一方の密子は、レモン味のかき氷が好きな智がかつて現場で鞠子と会っていたこと、鞠子が遺した日記に九条開発の現場で「レモンのかき氷」を注文していた人に助けられたことから、命の恩人である“あの人”は智なのではないかと疑いを強めていく。

ところが、密子の意に反して、遥人との距離が急接近。資材の下敷きになりそうなところを間一髪で助けてくれた遥人を鞠子と勘違いし、「行かないで」と袖を掴む。遥人からは密子を気遣うような空気が感じられ、夕日に照らされながら抱き合うような格好になる2人がなんとも美しかった。

その光景を目撃してしまった千秋(桜井日奈子)は、スイッチが入ったように態度を一変させる。

密子によって生まれ変わった智と、密子の因縁の相手かもしれない遥人、そんな遥人をストーカーのように慕う千秋、そして密子…歪な恋の四角関係が出来上がりつつある。

すでに3人の人間が命を落とした火事の真相と、一筋縄ではいかなそうな恋愛模様。物語も中盤戦に突入し、ここから少しずつ真実が明らかになっていくだろうことが楽しみだ。

(文・あまのさき)

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