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実は避けたほうがいいんです… 管理栄養士が教える「鶏肉のNG食べ方」

  • 2024.8.20

鶏肉はたんぱく質が豊富な食材としても知られていますが、ほかにも健康に役立つさまざまな栄養素が含まれています。しかし、食べ方や調理法によっては食中毒のリスクが高まったり、健康に悪影響をおよぼしたりする可能性もあるため注意が必要です。今回は管理栄養士の筆者が、鶏肉のNGな食べ方や調理法の注意点、鶏肉に含まれる栄養価について解説します。

鶏肉に含まれる栄養素

たんぱく質

筋肉・皮膚・臓器などの体を作るための材料となり、免疫機能を維持するためにも重要な役割を担うたんぱく質は、健康のために欠かせない栄養素です。また、鶏肉はアミノ酸スコアが高く、体内で効率よく利用されるたんぱく質を豊富に含んでいます(※1)。

ビタミンB1

ビタミンB1は糖質の代謝に関わる栄養素です。ビタミンB1が不足すると、エネルギー代謝がうまくいかず疲労の要因となる可能性も。今の季節、夏バテを感じているときには特に意識して摂りたいビタミンの一つです。

亜鉛

亜鉛は味覚を正常に保ち、たんぱく質の代謝や免疫機能の調節にも関わる、健康な体を維持するために大切な栄養素です。亜鉛を効率よく補給するためには、鶏もも肉の活用がおすすめです。

鶏肉のNGな食べ方

鶏肉には体にうれしい栄養素が含まれていますが、食べ方によっては健康によくない影響をおよぼす可能性も。鶏肉のNGな食べ方や注意したい調理方法について解説します。

鶏肉の生食や半生状態はNG

鶏レバーやささみの刺身、鶏肉のたたきなど、半生状態や加熱が不十分な状態で鶏肉を食べると、カンピロバクター食中毒のリスクがあります。鶏肉を調理するときは中心部を75℃で1分間以上加熱しましょう。また、生の鶏肉を扱うときは十分に手洗いし、調理器具は使用後に消毒・殺菌することが大切です(※2)。

鶏肉の皮を食べすぎるのはNG

鶏肉の皮は脂肪が多く含まれているため、過剰に摂取するとカロリーが高くなり、体重増加につながる可能性があります。ダイエット中の方は調理の際に皮を取り除くなど、適度に調整することが望ましいです。一方で、鶏むね肉やささみなどは脂肪分が少ないため、脂質を減らしたい場合はうまく活用しましょう。

揚げ物の摂りすぎに注意

鶏肉はから揚げやフライドチキンなど、揚げ物として調理することもあるでしょう。しかし、揚げ物はカロリーや脂質が高く、頻繁に食べていると健康に悪影響をおよぼす可能性があります。「焼く」「蒸す」「茹でる」などの調理法は油の使用量が少なく、鶏肉の脂も落とせる調理法なのでおすすめです。

塩分の摂りすぎに注意

鶏肉を調理するときに、下味の塩や仕上げのケチャップ・ソースなどを使いすぎると、塩分が高くなりがちです。塩分を摂りすぎると高血圧やむくみの要因となるため、味が濃くなりすぎないように気を付けましょう(※3)。

鶏肉は食べ方や調理方法に気を付けましょう

たんぱく質が豊富な食材である鶏肉は、ほかにもさまざまな栄養素を含み、健康的な体づくりのためにおすすめしたい食材です。しかし、加熱が不十分な状態では食中毒のリスクが高まったり、調理方法によっては健康に悪影響をおよぼしたりするケースもあります。鶏肉はしっかり加熱し、調理方法や食べすぎにも気を付けて、健康的においしく食べましょう。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 良質なたんぱく質
※2 厚生労働省.カンピロバクター食中毒予防について(Q&A)
※3 厚生労働省.e-ヘルスネット ナトリウム
©K/Adobe Stock ©AM studio/Adobe Stock

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

文/管理栄養士・寺内麻美

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