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【子育ての悩み】怒鳴らない・イライラを出さない伝え方

  • 2024.8.20

𠮟りつけることで逆に子供はいうことを聞かなくなる?

Fiordaliso

怒りは習慣になる

「最初は、急いでいるときに思わず出した大きな声や、疲れているときに泣き叫ぶ子供に向かって同じ音量で叫んでしまった、といった単発的な出来事だったかもしれません。しかし、このような行動は条件反射として定着しやすく、同じ状況に直面したとき、一度起こした行動が二度、三度と繰り返されるようになります

「条件反射とは、特定の状況が繰り返されることで形成される反応のことです。例えば、レモンを見ると唾液が出る、携帯の通知音が鳴ると無意識に携帯を開くといった行動がそれに当たります。これらの反応は、脳の調節機能を持つ前頭前野を迂回し、無意識のうちに自動的に行われます。このようにして、「怒る」という行動も条件反射として習慣化されてしまうのです」

「怒りを示すことで一時的に力強さや優位性を感じるかもしれませんが、実際には自己価値を低下させるものです。そのため、怒りを表現した後、多くの人が罪悪感や不安、申し訳なさ、悲しみ、さらには身体的な痛みを感じることが多いです。子供が自分の思い通りにならないとき、つい怒鳴ったり叫んだりしてしまいますが、頻繁に怒鳴ることで、子供もそれに慣れてしまい、親が怒鳴らないと本気で怒っていると感じなくなることがあります。その結果、ますます言うことを聞かなくなります。怒鳴っても子供が協力しないことがわかっている今、他の方法に移行する時期が来ています」

Luis Alvarez

まず、自分自身を癒すことが大切

「現在、怒鳴ることをやめられずに悩んでいる方も、お子さんにとってよい母、よい妻であろうと努力したり、自分の母親とは違う理想の母親になろうと決心したことがあるかもしれません。その強い決意が、知らず知らずのうちに自分にプレッシャーをかけている可能性があります。常に完璧な親であろうとするあまり、親も子供もそれぞれが努力を重ねていますが、どちらが悪いというわけではありません」

「あなたが怒鳴ってしまうときには、必ず一定のパターンがあります。一般的には、精神的に疲れていたり、睡眠不足であったり、余裕がないときに怒鳴りがちです。怒鳴る子育てをやめたいと思ったら、まず自分を責めたり、子供が手に負えないと判断したり、他の家族と比べてしまうのではなく、自分に時間を与えるために何ができるかを考えてみてください。また、協力してくれる人に助けを求めたり、心理的に落ち着ける行動を増やすことが大切です。例えば、毎週1回、30分だけでも好きなカフェで携帯を見ずに本当にリラックスする時間を持つだけで、精神的に安定するかもしれません」

bymuratdeniz

怒鳴らずに行動を変えさせる方法

命令ではなく、協力を要請する。

「子供でも大人でも、『やれ、やりなさい!』と指示や命令されるのは好きではありません。子供はとくに独立心が強く、自分で選択権を持ちたいと感じています。大声や脅し、交換条件でコントロールしようとするのではなく、協力を要請するテクニックを活用しましょう」

例として、

命令:「おもちゃを片づけなさい!」

協力要請::「家族みんなで気持ちよく夕食を楽しむために、おもちゃを片付けてくれてありがとう」もしくは「おもちゃたちも気持ちよく眠れるように、お部屋に戻してあげると嬉しいです」

「“ありがとう” や “嬉しいです” という言葉は、自分が家族というチームの一員であることを示します。こうした言葉を使うことで、家族とのつながりを感じることができ、子供も友好的に受け入れられていると理解します。感謝という言葉は、子供には難しいと感じるかもしれませんが、その温かさを感じ取ることができるのです」

2.まず共感を示す

「子供が遊びに夢中で言うことを聞かない場合、無理にやめさせようとすると、激しい対立が生まれることがあります。まずは、子供が何に夢中になっているのかを観察してみましょう。例えば、ゲームに夢中であれば、子供の目線までしゃがんで『今日はこのゲームを楽しんでいるんだね』と声をかけ、今やっていることに関心を示してください。子供は嬉しくなって、いろいろと話し始めるかもしれません。まずは、そのおしゃべりに耳を傾けましょう。このような行動は、親が自分に興味を持っていると感じさせ、子供の抵抗を和らげる効果があります」

3.選択肢を与える

「子供に何かをしてほしい時には、『AかBかどちらがいい?』と選択肢を与えることで、『選択の自由がある』と感じさせ、子供の自主性を刺激することができます。例えば、ゲームをしている子供にお風呂に入ってほしい場合、『今お風呂に入るか、あと5分遊んでから入るか、どちらがいい?』と提案します。子供がどちらを選んでも、その選択を肯定的に受け止めてください。また、子供がこれまでの行動パターンをすぐに変えられないこともあるかもしれません。しかし、命令や怒鳴るよりも、共感し選択肢を与えることで、前向きな行動を促すことができることを覚えておいてください」

4.泣き叫ぶ裏側にある本当の叫びを理解する。

「怒りは表面的な感情です。『買ってほしい』とお菓子を手に取り子供が泣き叫んでいる場合、そのお菓子を食べたい以上の何かが隠れている可能性があります。兄弟がいるなら、お兄ちゃんの真似をしているだけかもしれません。お母さんの気をひこうとして泣き叫ぶ行為をしているのかもしれません。もっと自分を見て!話を聞いてほしい!という欲求かもしれません。ただお菓子が本当に欲しくて泣き叫ぶよりも他の何かが隠れている可能性を視野に入れることが重要です。自分がストレス状態にある時、子供の本当の叫びを理解するのに苦労するかもしれません。ゆっくりでいいのです。怒鳴ってしまっても、その後に、反省ではなく、『あの時は一緒にいる事を求めていたのかな』というように気づくだけで十分です」

5.子供にしてほしいことを“一緒に楽しむ”

「子供に食事をしてほしい、寝てほしい、勉強をしてほしい、片付けをしてほしいという願いがあるなら、まずはその活動を“一緒に楽しむ”ことを優先しましょう。忙しい中でこのような時間を作るのは簡単ではありませんが、子供は親に認められ、褒められ、反応をもらうことを望んでいます。例えば、勉強の時間には、テレビや携帯をしまって、親も一緒に本を読んだり、何かを学ぶ時間にして、同じテーブルで勉強してみましょう。親が教える立場ではなく、一緒に楽しむ伴走者として関わることで、子供は勉強に対して肯定的な感情を持ち始め、『楽しい』と感じるようになります。そうなれば、子供は自分から進んで勉強に取り組むようになっていくでしょう」

d3sign

【まとめ】

必要な時に注意し、未来に楽観的になりましょう!

「怒鳴ると、子供は反抗的になったり黙り込んだりすることがあります。しかし、子供がしていることや言葉に優しく耳を傾けて対応することで、子供は安心し、あなたとコミュニケーションを取ることができるようになります。これが、親子の信頼関係を築き、絆を深める基盤となります。本当に叱る必要があるときは、子供の目を見て、真剣に注意しましょう。必要な時に、短くシンプルな言葉で一番伝えたいことを明確に伝えることで、子供はしっかりと学びます。そして、あなたが毎日懸命に努力していることを子供は見ています。安心してください。あなたと子供の未来は明るいものです。今この瞬間を大切にし、一緒に楽しんでください!」

 

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