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フランスの名優アラン・ドロンが死去。享年88歳

  • 2024.8.19
2019年、カンヌ国際映画祭で名誉パルムドールを授与された。
Alain Delon attends the photocall for Palme D'Or D'Honneur during the 72nd annual Cannes Film Festival on May 19, 2019 in Cannes, France.2019年、カンヌ国際映画祭で名誉パルムドールを授与された。

フランスを代表する俳優アラン・ドロンが死去した。88歳だった。「ドゥシーの自宅で3人の子どもたちと家族に見守られ、静かに起きを引き取りました」と家族が発表。2019年に脳卒中を起こした彼は、今年に入って後見人制度の適用を受けていた。

『太陽がいっぱい』(1960)
Alain Delon On the set of Plein Soleil『太陽がいっぱい』(1960)

1935年11月8日にパリ郊外で生まれたドロンは、第一次インドシナ戦争に従軍し、パリでいくつか仕事を経験。カンヌで業界関係者にスカウトされ、1957年にイヴ・アレグレ監督の『女が事件にからむ時』でデビューを果たし、1960年に公開されたパトリシア・ハイスミス原作、ルネ・クレマン監督の『太陽がいっぱい』で世界的にブレイクした。『サムライ』 (1967) や『仁義』(1970)、『リスボン特急』(1972)などジャン=ピエール・メルヴィル監督とのタッグでも知られる。

『サムライ』 (1967)
Alain Delon On the set of Le Samourai『サムライ』 (1967)

ほかにも、ルキノ・ヴィスコンティ監督の『若者のすべて』(1960)や『山猫』(1963)、ミケランジェロ・アントニオーニ『太陽はひとりぼっち』(1962)など数多くの作品に出演。『レッド・サン』(1971)では三船敏郎と共演した。自身の作品でプロデューサーを務め、また監督は脚本家としても活躍した。2019年には、長年の功績を称えてカンヌ国際映画祭名誉パルムドールを授与されている。

『仁義』(1970)
Alain Delon On the set of Le Cercle Rouge『仁義』(1970)
『リスボン特急』(1972)
Catherine Deneuve and Alain Delon on the set of Un Flic (Dirty Money)『リスボン特急』(1972)

彼の訃報に触れ、フランスのエマニュエル・マクロン大統領はX(旧ツイッター)に「彼は世界に夢を届け、その忘れがたい顔で私たちの生活を一変させた」と綴り、「映画スター以上の存在、フランスの誇る宝だ」と称えた。また、彼と同じく1960年代にブレイクし親交のあるブリジット・バルドーは、手書きのメッセージを公開。「彼の死は、誰にも、何物にも埋めがたい、底の見えない大きな穴をもたらした」と惜しんだ。

Text: Tae Terai

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