1. トップ
  2. 恋愛
  3. ベテラン美容師が【本当に怖かった】客…““あり得ないもの””を持って来店、ナゾのいたずら電話に「ゾッ」

ベテラン美容師が【本当に怖かった】客…““あり得ないもの””を持って来店、ナゾのいたずら電話に「ゾッ」

  • 2024.8.18

ある昼下がりに現れた男性客

美容師が出会った「本当に怖い客」とは
美容師が出会った「本当に怖い客」とは

20~50代女性2000人に対するアンケート調査で、スキンケア商品に次いで日頃最もお金を掛けている美容に挙げられた「美容室」(※)。自分ではできないヘアケアやスタイリングをしてもらえる、行くのが楽しみな場所でもあります。一方の美容師側は、客のことをどう捉えているのか。普段あまり聞く機会のない美容師さんのホンネに迫ります。

今回話を聞かせてくれたのは首都圏に住むアラフォーの女性美容師Aさん。専門学校を卒業してすぐ地元の店舗に就職し、以来、老若男女さまざまな客の髪を切ったり染めたりケアしたりとキャリアを重ねてきました。

そんな彼女がまだ20代だった頃のこと。“その珍客”はある昼下がりに突然現れました。「常識では考えられない」(Aさん)あるモノを手にしたまま。

Aさんが常連のマダムと軽い世間話をしていた午後、店の扉が勢いよくバーン! と開けられました。おっ!? とそちらを振り向くと見たことのない男性。「ウェーーーイ!」と威勢の良い掛け声とともに入店してきた彼の左手には、なぜかカップ焼きそばの四角いカップが携えられています。しかもよく見ればもうもうと湯気が。それは明らかに熱湯を注いだ状態のカップ焼きそばでした。(こいつ……何者!?) 緊張のあまり身構えるAさん。

男性はおもむろに店長に話し掛け始めました。しかも“タメ口”です。店長は礼儀を重んじるタイプの人。あまりに気安い態度は客でも受け付けません。(店長……不審者に絡まれてる!?) 今にも店長が怒り出すのではと冷や汗をかいたAさんに、店長から意外な一言が。「彼、友達だから。カラーとカットよろしく」。拍子抜けするAさん。しかしカップ焼きそばの謎は結局明かされないままでした。

男性が取った思わぬ行動にあ然

まずはカラーリングからということになり席へ案内しようとしたところ、男性は「ちょっと(シャワー用の)流し台貸して!」と言うとシャワー台へ向かい、持っていたカップ焼きそばの“湯切り”を始めたのでした。大量の湯気と流れる熱湯。時折こぼれて流しにへばりつく“かやく”のキャベツ……。Aさんは一言言いたい気持ちを(店長の友人だから……)とグッとこらえ、湯切りを終えた男性をあらためて席に案内すると、黙々と髪にカラー剤を塗布する作業に徹しました。その間、男性はくだんの焼きそばをおいしそうにズズーッとすすっています。

「ほかのお客さんもいる時間帯で、店内に広がっていく焼きそばのニオイをどうすればよいのかと途方に暮れましたね。特に最初に話した常連マダムは、気難しいタイプの人だったので機嫌を損ねないかとヒヤヒヤしました。一瞬でも手が空いたら彼女の方へ行ってハンドマッサージをしたり……」

「全く意味が分からないという恐怖に加えて、他の客が怒り出すのではないかという怖さで頭は真っ白でした。私もまだ若かったですし。一体あれは何だったんでしょうか。カップ焼きそばを持って来店した客は後にも先にもあの男性一人だけでした」

謎のいたずら電話に思わず

美容室のイメージ
美容室のイメージ

Aさんの“恐怖体験”をもう一つ。同じくまだ20代の頃。当時はまだ、美容室の予約はネット上ではなく電話でするのが一般的でした。そのため若手として電話応対をする機会も多かったAさん。ある日、店の電話を取ると、低い男性の声でこんなことを聞かれました。「お宅、下の毛のカットってやっていますか?」

明らかに下ネタのいたずら電話でした。こちらの反応をうかがって面白がっているのかもしれません。(何だこいつ!?) 真面目に働く自分や同僚を馬鹿にされたような気分になりカッときたAさんは(売られたケンカは買ってやろうじゃないか)と勢い込んでしまいました。

「や、ちょっと何言ってるか分かりませんね」「お客さまの毛の量や濃さやクセの強さで変わると思うんですけど」「そんなに言うなら一回うち来て試してみますか?」。思いがけない強い調子にひるんだのか、電話はそのまま切れ、Aさんは憤懣(ふんまん)やるかたない思いでしばらくプリプリしていました。しかし、少し時間がたってからあらためてやり取りを思い出し、背筋がゾッとしたといいます。

「あんな、相手を挑発するような返し方をしてしまって……。もしも相手が逆上してお店やスタッフ、お客さんに危害を加えるような行動に出たら、と想像すると血の気が引きました。自分の対応のせいでお店自体とお客さんを危険に巻き込んでしまったって。お店は(そこにあるものであり)どこへも逃げられないですからね。たとえ変な態度を取られたとしても、それに乗ってしまったら接客業失格だと肝に銘じるようになった出来事でした」

※美容関連情報サイトを運営するビズキが2024年6月、20~50代の女性2000人を対象にウェブ上で行ったアンケート調査の結果

(LASISA編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる