1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 「まさか出発するの?!」 車いすでのバス乗車で、運転手の対応にゾッ! → その時、乗客が!?

「まさか出発するの?!」 車いすでのバス乗車で、運転手の対応にゾッ! → その時、乗客が!?

  • 2024.8.18

目が悪くなれば眼鏡をかけ、足を怪我すれば松葉杖をつく。
身体を支えてくれる道具は、使用者のQOLを向上させ、生活だけでなく精神的な満足度を上げることにも繫がります。しかし、筆者の知人A子さんはまさかの驚愕体験をしてしまったのです。何があったのかA子さんから話を聞きました。

画像: 「まさか出発するの?!」 車いすでのバス乗車で、運転手の対応にゾッ! → その時、乗客が!?

車いすでのお出かけも慣れてきた

A子さんは過去に交通事故に遭い、車いすユーザーとなりました。
初めは大変でしたが、リハビリを続けるとある程度何でもこなせるようになっていたのです。
一人でお出掛けや買物することにも慣れ、「人間の適応能力って凄いんだなぁ」と、自身に感心してしまうほどでした。

そんな時、好きな作家さんの展覧会がある事を知ったのです。
しかし、予定していた日に都合の合う人が見つかりません。
どうしても行きたかったA子さんは、一人でバスに乗って行くことを決意しました。

安心して乗れると思っていたのに。これはダメじゃないの!?

A子さんは、車いすも乗れるバリアフリーのバスがある事を、事前に調べていました。
介助者無しでも、運転手さんがスロープなどを敷いてくれることを知っていたのです。

ところが、いざ乗り込もうとすると、運転手さんはかなり迷惑そうな顔をしていました。
ため息をつきながらスロープを広げられましたが、なんとか乗車成功。
その後は、車いすスペースでベルト固定するのですが……。

運転手さんは「こんなん初めてなのでねぇ」とぶつぶつ文句を言いながら、ベルトを上手くつけることが出来ないようでした。
時間がかかった挙句、結局ベルト固定をすることが出来なかったのです。

そしてあろうことか、なんとベルトを適当にグルグル巻きつけられてしまい、きちんとベルト固定されないまま出発することになったのです!!

あの時助けてくれた方々、本当にありがとう

車いすのブレーキはしていましたが、こんな状況でバスが急ブレーキなんてしてしまうと、A子さんは車いすごと吹っ飛んでしまいます。
内心恐怖でいっぱいで、「こんなことならタクシーにすればよかった」と後悔しましたが、もうバスは出発してしまって……。

仕方なく手すりにしっかりつかまっていると、

「え、てか固定しないとか危ないよね?」

そんなヒソヒソ声が聞こえてきたのは、後ろに座っていたカップルからでした。
すると、「俺、ここ持ってますよ!」と、彼氏さんが車いすのハンドグリップをぎゅっと持ってくれたのです。
さらに、そのカップルに気付いた他の乗客も、A子さんの異変に気付いたようでした。
信号で停車中に駆け寄ってきてくれて、素早くベルト固定をしてくれたのです。

運転手さんも時間に追われて忙しいのでしょうが、こちらも好きで車いすに乗ってるわけではありません。面倒くさそうに扱われてしまったことが悲しく、対応はきちんとしてほしかったと残念に思いました。
そして、他の方々の優しさで助かったことを、一生忘れません。

まとめ

地域によれば事前連絡無しでも乗れるそうですが、心配な場合はバス会社に事前連絡しておくと、スムーズな対応をしてくれることでしょう。
運転手さんもやったことがなく焦っていたのかもしれませんが、それでも、命にかかわるような事を適当にされたなんて、絶対にあってはならないこと。
こんな悲しい思いをする人が、一人でも減りますように。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2010年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。

元記事で読む
の記事をもっとみる