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値上げで失敗? 上場廃止の【ケンタッキー】、790円「凄肉バーガー」が残念だったワケ

  • 2024.8.17
値上げで失敗? 上場廃止の【ケンタッキー】、790円「凄肉バーガー」が残念だったワケの画像1
ケンタッキーフライドチキンの看板(写真:サイゾーウーマン)

KFCことケンタッキーフライドチキン。5月29日より販売になった数量限定の新商品から「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー」を実食してきました。

※価格はすべて税込。
※価格やメニューは2024年5月30日時点の情報です。
※店舗によって価格やメニューが異なることがあります。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。

目次

・【ケンタッキー】フライドチキン業界で独走状態
・新商品はチキンフィレバーガー3種
・凄肉オニオンフィレバーガー実食
・新商品「クランベリーレモネード」実食
・強烈な味わいにKO
・<裏技>凄肉オニオンフィレバーガー、おすすめの食べ方

※2024年5月30日公開の記事を再編集しています。

【ケンタッキー】9月に上場廃止、値上げで売上高は2%減

日本KFCホールディングスの2024年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比33%減の3億5700万円だったと報じられました。23年10月に「オリジナルチキン」やバーガーなど全体の約9割の商品を値上げした影響で客が減り、売上高は2%減、営業利益は73%減の2億2000万円だったそう。昨今、飲食チェーンの値上げは珍しくないものの、この数字を見える限りは失敗したといえるでしょう。

それにしても、24年3月期の連結決算は売上高が前の期比11%増、営業利益は62%増だっただけに、急激な落ち込みぶりです。

なお日本KFCは親会社の三菱商事から米投資ファンドのカーライル・グループに売却されたことが伝えられ、9月には上場廃止に。まさに大きな転機を迎えているところです。

【ケンタッキー】新商品はチキンフィレバーガー3種

そんなKFCが5月29日から「ジ・アメリカンバーガーズ」というフェアを開催。本国アメリカでの創業当時を感じられるような3種類のバーガーが販売されます。その実力を測るために店舗を訪れ実食してきました。

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店内に貼られていたメニュー表(写真:サイゾーウーマン)

数量限定となっているフェア商品のうち、 このフェアで販売されるのは、「スモーキートマトソースのベーコンフィレバーガー」(540円 税込み/以下同)、「ガーリックソースのオニオンフィレバーガー」(540円)、「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー」(790円)の3種類。いずれも、骨なしのフライドチキンである「チキンフィレ」が用いられたバーガーです。

このうち、「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー」は、昨年期間限定で販売されて話題を呼び、今回リバイバルしたもの。今回のフェア内容に沿った味付けで復活を果たしました。

今回はそんな「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー」を「フライドポテト」のSサイズとドリンクのMサイズがついたセット(1,200円)で注文しました。

ほかにも、「クランベリーレモネードソーダ(ソーダなしも可)」(300円)や「アーモンドアップルパイ」(290円)「フリフリポテト(サワークリームオニオン)」(320円)もフェア商品となっています。

【ケンタッキー】「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー」実食

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「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガーセット」の全体像(写真:サイゾーウーマン)
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ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー(写真:サイゾーウーマン)

男子の夢が具現化したような見た目の豪快さにワクワクした気持ちで「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガーを口に運ぶと、まず感じたのは圧倒的な味の濃さでした。

このバーガーは、下に敷かれた「チキンフィレ」に、焼肉で用いられる塩ダレのような味わいのガーリックソースがかかっており、さらにその上にチーズが敷かれているという構成。

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上部の「チキンフィレ」の下にはオニオンフライとマヨソースがあり……(写真:サイゾーウーマン)
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さらにその下にはチーズ(写真:サイゾーウーマン)
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最下部の「チキンフィレ」にはガーリックソースがかかっていました(写真:サイゾーウーマン)

口に入れると、最初にしっかりと味の付いた「チキンフィレ」とこのソース、チーズの3つの味がKO必至の強烈なパンチを伴って襲いかかってきます。

その後、オニオンフライとマヨソース、上側の「チキンフィレ」によってある程度はマイルドになるのですが、それでも筆者の中ではライン越えの濃口と言わざるを得ないレベル。

また、マヨソースも、酸味があってマイルドな一般的なマヨネーズと異なり、チーズソースやアイオリソースに近いような、こちらも濃口の味となっているのが、強すぎる味わいに拍車をかける結果となっていました。

濃口が好きな人や、運動をして汗をかいた後などのシーンではおいしく食べられるかもしれませんが、筆者は「味が濃すぎる……バンズや野菜が欲しい……」という気持ちになってしまい、単品のバーガーとしての完成度にはちょっと首を傾げてしまったというのが正直なところです。

【ケンタッキー】新商品「クランベリーレモネード」実食

続いて、セットの「フライドポテト」と「クランベリーレモネード」を実食。

「フライドポテト」は、「マクドナルド」よりも「バーガーキング」や「モスバーガー」などに近い太めのもので、ホクホク感を押し出した一品。

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「フライドポテト」のSサイズ(写真:サイゾーウーマン)
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比較的太めなフォルムでした(写真:サイゾーウーマン)

しかし、作り置きだったのか、外側にカリッとした食感がなく、若干ヘニャヘニャな食感となってしまっていたのが残念でした。

飲み物は、セット価格にプラス30円で選択可能なフェア商品の「クランベリーレモネード」。ちょっと苦みのあるレモネードにクランベリーの爽やかさが足されており、こちらはかなり好みの味わい。

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クランベリーレモネードのソーダなし(写真:サイゾーウーマン)

ソーダなしでオーダーしたのですが、今回のセットで頼む場合は、味がかなり濃いバーガーとの相性を考えて、ソーダありにした方がよかったかもしれません。

【ケンタッキー】強烈な味わいにKO

ケンタッキーが公式サイト上で「バンズではなく肉で挟む衝撃のバーガーが帰ってきた!」とうたう通り、その強烈すぎる味わいに筆者は見事にKOされてしまった「ガーリックソースの凄肉オニオンフィレバーガー」。

バンズの代わりに「チキンフィレ」を使っているというコンセプトを考えれば、さすがにバンズを付けろとは言えませんが、ほかのフェア商品2種と同じように、レタスなどの野菜が入っているほうが圧倒的に一般ウケする味わいになるのではないでしょうか。

また、ガーリックソースとチーズを、食べた時に先に舌に触れるような位置に置くよりは、オニオンフライやマヨソースをその位置に置いた方が、比較的マイルドに食べられるのではないかとも思います(ちなみに筆者は実食の際、2口目以降は、上下逆さまにして食べてみましたが、「こちらの方が比較的マシかな?」という感想でした)。

もちろん、この強烈なパンチこそがこの商品の特徴とも言われれば納得する部分はありますし、とがった味わいだからこそハマる、という人も少なからずいることでしょう。

とはいえ、次回以降のフェアで復活する際は、筆者をはじめとした濃口が苦手な人向けに、ぜひレタスやトマトなどの野菜を追加できるようなオプションも共に付けてくれることを切に望みます!

<裏技>凄肉オニオンフィレバーガー、おすすめの食べ方は?

なお、おいしく食べられなかったのがちょっと悔しかった筆者は、取材とは別に同商品を1個テイクアウトし、家にあったPascoの「低糖質イングリッシュマフィン ブラン」でサンドした上でサニーレタスを足して食べるという、コンセプトを完全に崩壊させた形のリベンジを敢行。

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マフィンで挟んでみました(写真:サイゾーウーマン)
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断面(写真:サイゾーウーマン)

塩気が“ガッツリ系でパンチがある”と感じられる程度に薄まったことで、おいしいマフィンサンドになりました(KFCさん、ごめんなさい!)。

自宅にマフィンやパンズ、食パンなどが余っている人は、ぜいたくなサンドイッチの具として購入するのも悪くないかもしれません。

阿左美賢治(ライター)
中学3年生で体重100kgを超え、全盛期の30代前半には200kgを超えた業界最大級の巨漢ライター。焦って低糖質ダイエットを始め、150kgまで減量に成功したものの、近頃は再びリバウンド気味となっている。自宅で低糖質スイーツを作るのが趣味だが、コンビニやスーパーで見かける糖質たっぷりスイーツの誘惑に負けることも多々。

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