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【SNS賛否】アイドル脱退の理由「モチベーションの低下」は“プロ失格”なのか…?モチベーションの捉え方を《イチローの名言》から考えてみた

  • 2024.8.16

アイドルの“脱退理由”にSNSで賛否の声

脱退理由は「モチベーションの低下」
脱退理由は「モチベーションの低下」

先日、デビューから2カ月でグループを脱退したアイドルの脱退理由が、X(旧ツイッター)で話題となりました。その理由というのが「モチベーションの低下」。異例の早さであること、またあまりにストレートで感情的ともいえる脱退理由に人々が注目したからです。モチベーションの低下と聞いて、「やる気がでない」「もうこれ以上続けたくない」といったネガティブな意味合いに受け取った人も多いでしょう。Xでは、「仕事に対する甘え」や「プロ意識の低さ」などを指摘する声がある一方、「仕方がない」「無理はするべきではない」と受け入れる声とで二分していました。なぜ、そのような議論が起こったのでしょうか。それは、ビジネスにおけるモチベーションと、一人の人間としてのモチベーションと、「モチベーション」の捉え方に違いがあるからです。

そこで、まずは日米の野球で大活躍、数々の記録を打ち立てたイチロー選手の言動を通してビジネスにおけるモチベーションとは何かを解説し、一人の人間としてのモチベーションとの違いを明らかにしたいと思います。

ビジネスでは必須のマインド「凡事徹底(ぼんじてってい)」

「特別なことをするために特別なことをするのではない。特別なことをするために普段通りの当たり前のことをする」(※)

この言葉は、イチロー選手の言葉です。 (※引用: 「鉄人」 イチロー・世界記録への挑戦|PRESIDENT Online)プロの野球選手、それもプロ中のプロであるイチロー選手の語った言葉はビジネスでも大いに活用できます。ポイントは次の2つです。

(1)仕事に感情は持ち込まない

例えば、イチロー選手が「今日はモチベーションが上がらないから、試合に出たくない」と発言したとします。ファンは彼を一流とみなすでしょうか?たぶん、評価しないことでしょう。

私たち人間には感情があります。楽しいと思うときもあれば、嫌だなと思うときもあります。ただ、感情に左右されていたのでは、コンスタントに好成績を残すことはできません。これは、現役時代のイチロー選手のプレーからもわかります。喜怒哀楽を表さず、淡々と「プレーに集中」し結果を出したことで多くの人が「一流」と称賛したのです。

「仕事に感情は持ち込まない」このように平常心を保つことは、スポーツだけではなく、ビジネスにおいても、成功する秘訣なのです。

(2)凡事徹底

「プレーに集中」と述べました。これは、「目の前のことに集中する」「やるべきことに集中する」ということです。ではここで、朝起きて気分が乗らない時のビジネスマンを例に考えてみましょう。

・「気分が上がったら仕事に行く」と考える・「出勤時間の9時に間に合うように」行動を起こす

目の前のこと、やるべきことに集中する、この考え方に基づけば、後者の発想の方がうまくいくことがわかります。冒頭で紹介したイチロー選手の「特別なことをするために、普段通りの当たり前のことをする」という言葉、これは「凡事徹底(平凡なことを徹底してやり抜く)」に言い換えることもできます。

ビジネスにおいては、目標が高すぎて、難しく感じることもあります。この場合、モチベーションも下がりそうです。ただ、目の前にあることから手をつける、これを日々繰り返す、これが高い目標をクリアする秘訣です。

モチベーションが下がった時の対処法は?

モチベーションの低下に気づき、下げ止めることが大事
モチベーションの低下に気づき、下げ止めることが大事

それでも、「朝起きられない」場合もありますよね。その際の簡単なワークを最後に紹介します。

モチベーションに関する書籍などを読むと、「どうすれば、モチベーションが上がるか?」という観点からのものが多いです。モチベーションとは「動機づけや意欲・やる気」のことです。やる気に限定して考えた場合、やる気は上がるときもあれば、下がるときもあります。ある程度、バイオリズムにも左右されることでしょう。そうであるのならば「モチベーションが下がったとき」に、その状態に気づくことと、気づいたときに下げ止める方法を持ち合わせていること。これが大事となります。

(1)下がったモチベーションに気づく

モチベーションが下がり始めたときと、ドーンと底辺まで下がってしまったときと、どちらの方が対処しやすいですか?これは、明らかに前者です。モチベーションが下るとき、本当は何かしらの兆候(サイン)があります。そして、それを見逃してしまうと、さらに大きく落ち込んでしまいます。

では、そのサインとは何でしょう?前項で、凡事徹底とお伝えしました。普段できていることが、できなくなったとき。ないしは、「なんとなく、やりたくないな」と感じたとき、これがサインです。つまり、当たり前にできていたことが、当たり前ではなくなったときです。ただし、このサインは人によりさまざまです。従って、自分が自分に関心を持つことが、サインに気づくためには大切となります。一流のスポーツ選手ほど、自分の心身のコンディションに気をかけています。ぜひ、自分に関心を向け、ケアを心がけてください。

(2)「なぜ?」ではなく「どうしたら?」と「どのように」

モチベーションが下ったとき、つい「なぜ、下がったんだろう?」と理由や原因を追究したくなります。しかし、さまざまな要因が絡むため、特定できない場合も多いです。

大事なことは、「どうしたら、モチベーションが上がるか?」の視点です。「なぜ?」ではなく「どうしたら?(うまくいく)」と未来志向で考えてみてください。それでも、どうしても過去に意識が向くときは「どのように」です。実際にAとBの2つの例文で考えてみましょう。

A「どのように、モチベーションが下がったのか?」

過去への問いかけであっても、「どうして?」や「なぜ?」とは異なります。「どのように」の問いかけの場合、急激に下がった、ゆっくりと下った、などのように、状況を客観的に掴むことができます。そして、一歩下がって冷静に客観視すると、そこに糸口も見えてきます。

B「(あの落ち込む場面で)どのような考え方をし、どのような行動を取ったのか?」

この問いかけの場合、原因究明であっても、自分自身に焦点が当たります。そして、自分の言動であれば、改善策も見つけやすくなります。「なぜ?」の場合、「なぜ、あの人は?」と考えてしまうと、相手を責めることになります。相手を責めても状況は好転しません。

このように「どうしたら」と「どのように」の問いかけを実践してください。

朝起きられないときの対処法

朝起きられないときは?
朝起きられないときは?

モチベーションが下がる場面といえば、朝の布団の中が多いのではないでしょうか?「あと30分寝ていればやる気が出てくる」と考え、30分ジッとしていても、やる気は出てきません。これは誰しも経験があるのではないでしょうか。そこで、布団の中でもできる起きられる方法を紹介します。

(1)足首手首のブラブラ体操

・踵を起点に、足をブラブラと前後に動かします。・布団から手を出し、天井に向け伸ばします(前にならえのポーズ)。その状態で手首を前後にブラブラさせたり、グーパーと手を握ったり開いたりさせます。

この体操の目的は、身体の血流の流れを良くし、脳にも新鮮な血液を送り込むことです。脳が疲れているとき、やる気は出ません。頭がすっきりとし、布団から出られたとき、次の(2)を意識してください。

(2)プラスの言葉を口ずさむ

足首手首のブラブラ体操で布団から出られたとします。その際、あなたは次のどちらの言葉を口ずさみますか?

・今日も暑そうだ。今日一日、バテそうで、嫌だな・今日も暑そうだ。それでも、いいことありそうだ

どちらも「今日も暑そうだ」と語っています。違いは後半です。プラスの言葉を口ずさむと、今日一日もプラスになりそうです。最後に用いる言葉がメンタルにも影響を与える効果を、心理学では「新近効果」といいます。

まとめ

今回は、ビジネスにおけるモチベーションについて、イチロー選手の言葉から考えてみました。ここでお伝えしたことは、プロのビジネスマンとしての必須のことであり、人間としてではありません。例えば恋愛の場面であれば、大事なことは「気持ち」です。

今回のアイドルの「モチベーションが下がった」という理由の是非について、プロとしての姿勢として考えるか、一人の人間の人生として考えるかで、評価の分かれどころといえそうです。

今後、このような「ビジネスに感情を持ち込む」ことについての議論はたびたび起こることでしょう。今回の一件は、働き方やモチベーションに関しての一つの示唆なのかもしれません。

(佐藤城人(さとう・しろと))

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