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<逃げ上手の若君>「あんな少年声もいけるんか…」「声変幻自在かよ」新キャラ・玄蕃を演じる悠木碧の名演に視聴者反応

  • 2024.8.14
アニメ「逃げ上手の若君」第五回が放送 ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第五回が放送 ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会

【写真】頼重からの頼みごとに時行が困った顔を見せる(ほか、第5回場面カット多数)

TVアニメ「逃げ上手の若君」(毎週土曜深夜11:30-0:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかで配信)の第五回が8月3日に放送された。主人公の北条時行と弓の名手・小笠原貞宗の犬追物対決がついに決着。そして、新たな郎党候補として狐の面を被ったキャラクター・風間玄蕃が登場した。原作ファンも納得せざるを得ない悠木碧の名演に視聴者から絶賛の声が上がっている。(以下、ネタバレを含みます)

「逃げ上手の若君」

本作は、「魔人探偵脳噛ネウロ」「暗殺教室」で知られる松井優征が週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載中の歴史スペクタル漫画を原作としたTVアニメ。鎌倉幕府滅亡の後、北条家の生き残りである主人公の北条時行が動乱の世を駆け抜ける姿を描く冒険譚だ。

アニメーション制作は「SPY×FAMILY」や「ぼっち・ざ・ろっく!」などを手掛けるCloverWorks、監督は「ワンダーエッグ・プライオリティ」で副監督を務めた山崎雄太、シリーズ構成は「その着せ替え人形は恋をする」の冨田頼子、キャラクターデザインは「劇場版ポケットモンスター ココ」で総作画監督を務めた西谷泰史が担当。奇才の製作陣が、美麗かつ迫力のある映像で歴史の一片を紡ぐ。

時行vs貞宗の犬追物対決がついに決着!

アニメ「逃げ上手の若君」第五回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第五回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会

足利尊氏(CV:小西克幸)に命じられ、北条の残党を殲滅すべく諏訪の領地にやってきた小笠原貞宗(CV:青山穣)と犬追物で対決することになった北条時行(CV:結川あさき)。並外れた視力を持つ貞宗に点差をつけられ、かつ頭に怪我を負ってしまった時行は追い込まれていく。

どうにか巻き返そうとする時行だが、貞宗の邪魔が入り、思い通りにいかない。そんな中、諏訪頼重(CV:中村悠一)は「逃げながらの射撃を編み出すのだ!」とアドバイスする。

第五回の大きな見どころとなったのが、時行が「パルティアンショット」を射つ場面だ。パルティアンショットとは、紀元前に中東のパルティア王国が世界最強の国家だったローマの大群を撃破した後ろ射ち戦術のこと。

馬上で身体をひねり、敵に逃げながら矢を放つ、まさに“逃げ上手”な時行にぴったりの方法だ。もちろん、この時代の日本に「パルティアンショット」という言葉はなく、「押し捩り(おしもじり)」あるいは「押し捻り(おしひねり)」と呼ばれていた。だが、未来を見通せる頼重は「未来ではもっと少年心をくすぐる通称で呼ばれるようだ」とニヤリ。こうした頼重のメタ的な発言もちょっとしたスパイスとなっている。

そして時行はこの戦術で貞宗に二発の矢を当て、見事に逆転勝利を飾った。頼重の抽象的なアドバイスから自分に合った戦術を生み出す咄嗟の判断力や、曲芸射撃を可能にする平衡感覚と柔らかい身体。時行の潜在能力が大いに発揮されたエピソードだった。

アニメ「逃げ上手の若君」第五回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第五回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第五回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会
アニメ「逃げ上手の若君」第五回より ©松井優征/集英社・逃げ上手の若君製作委員会

新キャラクター・風間玄蕃を演じる悠木碧に絶賛の声

時行の勝利により諏訪領地内での北条捜索は免れた。しかし、貞宗は簡単に諦めるタマではない。性懲りもなく翌日に現れた貞宗は、北条に与した咎により諏訪領の一部を没収し、小笠原領とする帝の綸旨(りんじ)を届けにくる。

しかし、綸旨の発行には時間を要することが判明。そこで、頼重は時間を稼ぐために貞宗の館から綸旨を盗み出すという強硬手段に打って出ることに。その役目を任された時行は頼重から、あらゆる小細工を使ってどこにでも忍び込み、どんなものでも盗み出すという盗人を新たな郎党として推薦される。

その名も、風間玄蕃(CV:悠木碧)。主君のために卑劣な技を磨き上げたにもかかわらず、盗みを疑われて追放された父の教えに従い、金以外信用しない主義だ。そのため、孤高の存在で村の人たちからはひどく嫌われており、時行たちが玄蕃について尋ねると途端にみなが逃げていった。

しかし、玄蕃は自ら現れ、時行に仕事の報酬として法外な金を要求する。本人としては鎌をかけたつもりだったが、時行からは「本当にいいのか? 国じゃなくて」と意外な返答が。さらには「甲斐や武蔵の一国くらい、与えられて当然なのに…!」と、さすがは北条家の跡取りらしい時行の言葉に玄蕃も戸惑いを隠せない。負けじと時行も来ることを条件で小笠原の屋敷に忍び込むも、本人は怖じけるどころかワクワクしている様子。頼重が語る通り、次々と“王の器”をのぞかせる時行に玄蕃はペースを乱されっぱなしだ。

印象的だったのは、玄蕃の声を担当する悠木碧の演技。悠木といえば、「ソードアート・オンライン」のユウキ、「薬屋のひとりごと」の猫猫などを演じ、数々の作品をヒットに導いてきた人気声優だ。声の幅が広く、今回の見事な少年ボイスに驚いた人も多いだろう。表現力も豊かで、卑劣な盗人と思いきや、意外に愛らしいところもある玄蕃をコミカルに演じる一方、ラストで頼重に化けて「疑わずに俺を使える自信はあるか? 百万人の武士に裏切られた若君様」と煽り気味に告げる場面は色っぽさもあり、ぞくりとさせられた。視聴者からも「風間玄蕃の声が、悠木碧さんとは気づかなかった」「あんな少年声もいけるんか・・・」「悠木碧をキャスティングした人天才」「声変幻自在かよ」と絶賛の声が上がっている。

◆文/苫とり子

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