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ママ友「友だちだから原価でいいわよね?」私「え…いいんですか?」ママ友の好きにさせた結果

  • 2024.8.14

私は35歳のシングルマザーで、小学3年生の娘と2人暮らしです。子育ても助けてくれる兄とレストラン経営をしながら、仕事と育児を両立させています。そんなある日、とある言動で有名なママ友が来店してきたときのお話です。

ドン引きのママ友

来店したのは、娘の同級生の一家。そのママは、とにかくケチで有名なのです。スーパーやレストランで働いているママ友を見つけては『原価はこれくらいでしょ、それなら原価分しか払わない!』と値切るなど、ドン引きの言動をしていると聞きました。

その家族のせいでサービス業のママたちは、遠い店舗に異動するなど大変な思いをしているというウワサまであります。

私がレストランを共同経営していることは知られていなかったはずですが、どこから聞きつけたのでしょう……。席に着いた途端、「店長は私のママ友。呼んできてくれる?」と名指ししてきたのです。

このままでは、恐れていたことが起きそう……と、嫌な予感がしました。

案の定…

私がしぶしぶ彼女たちのテーブルに向かうと、危惧していた通りこんなふうに言ってきました。

「この一番お高いコースを4人分。1人あたり4000円って書いてあるけど、原価はもっと安いでしょ? ぼったくりよね~。たかが数百円の原価で何倍も回収するなんて。でも私はだまされない、原価しか払わないから!」

ここで私はとあることに気が付きました。そんなに原価にこだわるなら、とことんそうしてもらおうじゃないの! と。

「わかりました。原価をきちんとお支払いいただけるなら、いくらでもどうぞ」

彼女は、高級コースを値切れたと思って満足したのか、「原価きっかりなら払うってば!」と豪語するので、私も笑顔で約束したのです。

「それでは、当店のスペシャル料理をお楽しみください」

それから2時間後……。いよいよこのママ友一家のお会計の瞬間です。私は自らレジに立ちました。

お支払額は?

「本日はお食事ありがとうございます。提供価格1万6,000円のところ、原価で1万8,500円です!」

「はぁ? 表示価格より原価の方が高いはずがない! 4,000円のコースなら、人件費や光熱費、税金を抜いて、原価は800円が妥当よね。さぁ、原価を言いなさい」と憤慨する彼女に、私は営業スマイルで説明してあげたのです。

「計算が早くてさすがね。ただ、原価を下回る値段で商品が提供されるケースもあるんですよ? 実は今日のコースは、営業10周年記念のスペシャル料理。利益度外視で、高級食材の和牛や果物を使っているの。それに、兄が発注ミスをして松茸を仕入れちゃって。もちろん提供額は据え置きだったんだけど……。原価でお支払いくださるということで助かります!」

それでもゴネたママ友でしたが、それなら警察を呼ぶと言うと、最終的には観念。おとなしく「原価」を支払ってスゴスゴと帰っていったのでした。

それ以来、彼女があちこちで値切ることもなくなったのだとか。原価攻撃のせいで仕事に支障が出ていた人たちも、近場のスーパーや飲食店などに戻れると大喜びしてくれました。

私たちのレストランといえば……。彼女をやり込めたという話が広まり、知名度がうなぎ上りに。発注ミスをしてもお客様に負担させない営業方針も評価され、兄の料理のおいしさに、ますますファンが増えています。

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原価に人件費や光熱費、税金が乗って提供価格になるのは当然です。しかし今回は、利益度外視のスペシャル料理だったため、ぎゃふんと言わせることができました。値切ろうとするあまり、提供価格を上回る原価を支払うことになったママ友は、これに懲りてドケチな言動を改めたようですね。

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著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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