1. トップ
  2. おでかけ
  3. 今のディズニーは下調べしないと楽しめない? 長年のファンに最近の状況を聞いた

今のディズニーは下調べしないと楽しめない? 長年のファンに最近の状況を聞いた

  • 2024.8.13

2024年6月、東京ディズニーシーに新エリア「ファンタジースプリングス」がオープンし、その様子が多数のメディアで報道された。

ところが、あるニュース番組では新エリアに入れずに佇む子どもの様子が放送された。新エリアでは入場制限が行われていただけでなく、チケットの有無など、いくつかの条件があったためだ。

放送を見たX(Twitter)ユーザーからは、「ディズニーに下調べなしに行くのが悪い」と親を責める声が上がった一方で、「複雑なチケットシステムなど下調べのハードルが高すぎる」とディズニーランド側の体制に関する批判的意見も寄せられ、物議を醸したのだった。

実際のところ、現在の東京ディズニーリゾートはどれだけ下調べが必要なのだろうか? ちょうど弊社の編集スタッフに、通算300回は行っているという長年のディズニーファンがいたので、話を聞いてみた。気になる点を要約して紹介したい。

「ファンタジースプリングス」に入るための予備知識は?

まずは事前知識をおさらいしたい。「ファンタジースプリングス」とは、東京ディズニーシー(以下、TDS)にオープンした8つ目のテーマポート(TDSが呼称するコンセプトの異なる区画)のことだ。

オープニングセレモニーの様子 ©Disney 出典:Togetterオリジナル

「フローズンキングダム(アナと雪の女王)」「ラプンツェルの森(塔の上のラプンツェル)」「ピーターパンのネバーランド(ピーター・パン)」というディズニー作品をモチーフにした世界観の異なる3つのエリアと、新ホテル「ファンタジースプリングスホテル」で構成されている。

現在、ファンタジースプリングスはTDSのパークチケットだけでは入場できないため、スタンバイパス(無料)かディズニー・プレミアアクセス(有料)を専用アプリ(後述にて説明)で取得する必要がある。

また、ファンタジースプリングスは入園ゲートから一番遠い場所にあり、歩いて20分くらいかかる。もっとも近い入園ゲートは新ホテル「ファンタジースプリングスホテル」の直結エントランスがあるが、利用できるのは同ホテルの宿泊客のみだ。

以上の点だけ踏まえても「下調べはしたほうがいい」ことがよく理解できる。

「アプリを入れたほうがいい」は本当?

下調べをしたほうがいいのは分かるが、どれだけ準備したほうがいいのか、はその程度にもよる。

たとえばチケットについてはどうだろうか? 東京ディズニーリゾートは基本的に電子チケットでの対応なので(一部を除く)、スマートフォンがほぼ必須だ。

さらに『東京ディズニーリゾート・アプリ』という専用アプリがないと、パーク内の各種サービスを満足に利用できない。

東京ディズニーリゾート・アプリの画面 出典:Togetterオリジナル

以前はパーク内に紙製のガイドマップやTODAY(パンフレット)、待ち時間を示すボードが設置されていたが、現在はすべて廃止。ショーやパレードの開催時間、アトラクションやレストランの待ち時間などを確認するにはアプリが必要になる。

あとは現地に行って確認する方法もあるが、正直かなり非効率的だ。アプリを入れられる環境なら「入れたほうがいい」と即答できるレベルだろう。

情報をアプリに集約したことで便利になったことは間違いないだろう。ただ、パークを訪れたゲストからは「来園中はアプリから目が離せない」「エラーが起きるとかなりストレス」といった声を聞くこともある。

アプリをうまく使いこなせるかどうかが、ディズニーを満足に楽しむ最善の方法といっても過言ではない。

アプリでは何をしておけばいい?

前述のディズニー好きスタッフから、パークに着いたらアプリで「取っておいたことがいいこと」と教えてくれた。

見慣れない用語も登場したので、解説とあわせて確認していただきたい。

①ディズニーシーの新エリアへ行きたい

→「ファンタジースプリングス」内アトラクションのスタンバイパスを取る

②発売したばかりの人気グッズを買いたい

→ショップのスタンバイパスを取る

「スタンバイパス」は新エリア(ファンタジースプリングス)の4アトラクション、グッズ発売日の特定ショップのみで発行される無料パス。このパスがないとそもそも並ぶことができない。
出典:Togetterオリジナル

③アトラクションに並ぶ時間を少なくしたい

40周年プライオリティパスを取る

「40周年プライオリティパス」は東京ディズニーリゾート40周年を記念し特別に発行されているアトラクションに優先的に乗れる無料パス。以前あったファストパスのようなもの。
出典:Togetterオリジナル

④もっと快適に人気アトラクションやショーを楽しみたい

DPAを取る

「DPA(ディズニー・プレミアアクセス)」は人気アトラクションに待たずに乗れる、ショーの優先エリアで鑑賞するための有料のパス(1人1500円〜2500円)。
出典:Togetterオリジナル

⑤特定の観たいショーやグリーティングがある

エントリー受付をする

「エントリー受付」は席に座って観るタイプのショー、一部キャラクターグリーティングの抽選受付。抽選に当たらなくても観られるショーもある。
出典:Togetterオリジナル

⑥レストランを並ばずに利用したい

モバイルオーダーをする

「モバイルオーダー」は対象レストランで行列に並ばずにオーダーできる。ただし席は確保されない。ディズニーシー新エリア内のレストランはモバイルオーダー必須。また、席に座って食事するにはレストラン受付(プライオリティ・シーティング)をしたほうが良い。
出典:Togetterオリジナル

「お金さえ払えば快適に遊べる」は本当か?

冒頭で紹介した「親の下調べに関する議論」の中でも触れる人がいたが、現在のディズニーは「満足に楽しみたいなら課金したほうがいい」という意見をよく見かける。

その点について、ディズニー好きスタッフに聞いたところ、以下のように返ってきた。

「絶対に新エリアのアトラクションを制覇したい!」という人は、ファンタジースプリングスホテルに宿泊するか、「バケーションパッケージ(パケパ)」を利用して「ファンタジースプリングス・マジック」というパスポートを購入するのが確実だと思います。
出典:Togetterオリジナル

「ファンタジースプリングス・マジック」は新エリアに時間指定なくいつでも入場することができ、対象アトラクションを時間指定なく短い待ち時間で利用できるチケットのこと(購入条件は上記の通り)。それ以外にも一般ゲストより15分前早く入園できるなど多彩な恩恵を得られるため、「お金を払うことで快適に遊べる」ことは間違いない。

ただ、どちらの方法も競争率が非常に高く金額も高いため、確実にゲットするには相応の資金と準備、そして根気が必要になるだろう。

ちなみに下調べしなかったらどうなる?

「事前に調べたほうが楽しめる」ことはこれまでに書いたとおりだ。

一方で、ふらっと行って少し並べば乗れるアトラクションもパーク内にはあるという。ファンタジースプリングスのように「どうしても乗りたい」「どうしても見たい」といった強い希望がなければ、下調べもせずに訪れても楽しむことはできるようだ。

夏のディズニーは混み合うので万全の対策をしたいところ ©Disney 出典:Togetterオリジナル

とはいえ、現在は人数制限がほとんどなくなったことで混みやすいことに加え、夏休みで開園時間が早まるなど通常の運営スケジュールとは異なる場合もある。

せっかくのディズニー、できるかぎりの対策をして最高の一日にしたいところだ。

元記事で読む
の記事をもっとみる