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心も体もスッキリごきげんに 暮らし上手さんに学ぶ 猛暑の過ごし方 【内田彩仍さん編】

  • 2024.8.13

年々、暑さが増している日本の夏。
猛暑の中でも心と体を健やかに保ち、快適に過ごすには、衣食住それぞれからのアプローチが必要です。
暮らし上手な3人に、夏を乗り切るための工夫を教わりました。

エッセイスト
内田彩仍さん
福岡県在住。夫、愛猫と暮らす。ていねいな暮らしぶりや素敵な着こなしが注目を集める。『いとおしむ暮らし』『家時間』『幸せな心持ち』など著書多数。近著に『変えること変わらないこと』(主婦と生活社)など。

ほんのひと手間で暑い夏も快適に

夏のファッションで内田さんが重視しているのは、涼しさだけでなく「きちんと感」があること。

「1枚で着られるワンピースは楽ですが、カジュアルすぎるとだらしない印象になったり、貧相に見えてしまうことも。きちんと見える黒で、首元が見えない衿付きのデザインを選ぶようにしています。汗で足に靴がはりつくのも心地よくないので、必ず靴下を履くようにしています」

ワンピースにはシワ取り用のスプレーをつけてアイロンをかけるのも、内田さんのこだわり。

「きちんとアイロンをかけるだけで、後ろ姿の印象がまったく違うんです。洋服にハリがあること
で、生地が体に張り付かず、涼しくなる効果も。手間はかかりますが、蒸し暑い時期にもしわのないしゃんとした服を着ているだけで、自分のことも好きでいられる気がします」

紫外線対策はしっかりと。チークもUVカットのものを

日に焼けると肌がすぐに赤くなってしまうため、UVケアは欠かせません。
「とくに頬は焼けやすいので、下地に加えてチークも紫外線防止効果のあるものを使っています。ALLIEのチークは薄付きで、頬の高い位置に付けても子どもっぽくなりません。
夏は髪もパサつきやすいので、紫外線をカットできるエルジューダのヘアオイルを毛先に付けています」

外出時は清潔感と涼しさを得られるアイテムを活用

日焼け防止&きちんと感を出すため、外出時は帽子が必須。
「服にあわせて黒のリボンが付いたものを選ぶことが多いですね。お手入れは毛の柔らかいカシミア用のブラシを使うと、帽子の素材を傷めずほこりを落とせます」。
長時間外出するときは大判のシートを持ち歩いてこまめに汗をふき取るのも、清潔感を保ち、快適に過ごすためのポイントです。

15年以上愛用している完全遮光の日傘「サンバリア100」のストライプは甘くなりすぎず、シャープに見える。

ワンピースはきちんと見える衿付きを選ぶ。

帽子の内側には汗止め用のテープを貼っておき、本体の汚れを防ぐ。
「テープがよれてきたら取り替えます」

帽子はカビが生えないよう、箱にしまわず風通しのいい場所にかけておく。

バッグにはアテントの「温められるからだふき」を常備。
「1 枚で体中をふける大判タイプ。アルコールや香料が入っていないので、肌への刺激もほとんどありません」

部屋着用のワンピースにもアイロンをかけてしゃきっと

部屋着は涼しくて1 枚でさらりと着られるワンピースに。
「猫のために終日エアコンをつけているので、温度調節できるよう長袖を選び、部屋で暑いときは腕をまくっています。
部屋で着るワンピースもアイロンをかけているので、1日動いた後もしわが目立ちません。暑い日もひと手間かけることで気持ちがしゃきっとするし、家事もちゃんとしようと思えます」

暑い日も食べやすく、栄養も取れるものを

猛暑が続くと食欲も落ちてしまいますが、きちんと食事を取らないと夏バテのもとに。
「旬の野菜や凍らせたフルーツなど、暑い日も食べやすく、栄養も取れるものを用意しています。ただし夏野菜は体を冷やすので、しょうがも意識的に取り入れて、手足の冷えを防いでいます。冷凍保存しておいたゆずの皮や山椒、木の芽を添えると、香りで食欲を刺激できます」
できるだけ火を使わずに食べられるものを増やすのも、涼しく過ごすための工夫です。
「冷奴は定番ですが、最近はよもぎやマスカルポーネ風味などいろんな種類のお豆腐があるので、楽しみながら試しています」

食欲のない日も食べやすい野菜の副菜をストック

刻んで塩水につけて絞ったきゅうり、なす、ねぎ、しょうが、大葉、塩ゆでしたオクラ、ミョウガを茅乃舎の麺つゆやゆずぽん酢、ゆずこしょうで和えた副菜を作り置き。
「山形の郷土食『だし』をベースにアレンジしたもの。ごはんや冷奴にのせたり、そうめんの薬味にしたりと万能に使えます。さっぱりして暑さで食欲が落ちたときも、するすると食べられます」

旬の枝豆を取り寄せて食べ比べを楽しむ

夕食時の楽しみに、オイシックスで全国各地の枝豆をお取り寄せ。
「産地によって、味がまったく違うんです。生産者の方がおすすめの食べ方を書いてくれているのですが、ゆで方や塩をふるタイミングがそれぞれ違うのも、おもしろいところです」

凍らせたフルーツをヨーグルトに添えて朝食に

市販の冷凍フルーツや、皮ごと食べられるブドウやバナナを凍らせておいたものをヨーグルトに添えて朝食に。
「ガラス瓶に詰め替え、冷蔵庫で冷やしておいたドライフルーツは夏のおやつにぴったり。ひんやりしていてさっぱり食べられます」

さわやかな香りのミントティーで気分転換

リラックスタイムに飲むお茶も、冬のしょうがシロップのお湯割りから、さっぱりしたミントティーに切り替え。
「夏はキッチンに立つ時間をできるだけ減らしたいので、手軽なティーバッグと茶こし付きのカップを愛用しています。いろんなお店のミントティーを飲み比べるのも楽しいもの」

見た目からも涼を感じられるようにする

夏の部屋づくりで意識しているのは、見た目からも涼を感じられるようにすること。
「照明を爽やかな昼白色に替えたり、ガラスのアイテムをインテリアに取り入れたり、濃い緑の枝ものを飾ったり……。本当に気温が下がるわけではありませんが、それだけでも暑さがぐんとやわらぎます」
熱帯夜で睡眠の質が下がらないよう、冷却まくらや冷感シーツを取り入れる工夫も。
「夏は寝室のベッドは使わずに、いつも猫が寝ているリビングに布団を敷いて一緒に寝ています。ベッドよりも広々と感じられて涼しいし、みんなが1つの部屋で過ごすことで電気代も節約に。無印良品のワンピースタイプのパジャマは、締め付けがなくて心地よく寝られます」

目にも涼やかな打ち水を毎朝のルーティンに

毎朝、植木に水やりをするついでに、庭に打ち水をするように。
「気温が下がるだけでなく、見た目にも涼しく感じられるし、御影石の敷石もきれいになって一石二鳥。ただ油断するとすぐ蚊に刺されてしまうので、ユニクロのUVカットカーディガンをはおり、ガーデン手袋をしてつばの広い帽子をかぶって完全防備。足元も靴下でガードしています」

照明を昼白色に替え見た目も涼しく

光量や色調を自在にコントロールできる「フィリップスヒュー」のLEDの電球に付け替えて常夜灯に。
「照明を替えるだけでも、見た目の涼しさや部屋の雰囲気は変わるもの。
秋冬はリラックスできるようあたたかみのある電球色にしていますが、夏は涼しげな昼白色に変えています」

寝苦しい日は保冷枕を取り入れて心地よく

暑さで眠れない日は凍らせても固くならない「アイスノンソフト」を活用。
「そのままだと水滴で寝具がぬれてしまうので、ビニール袋に入れて冷凍し、タオルで包んで使います。日中もオットマンにのせて足を冷やすと心地よく過ごせます。シーツはニトリの冷感シーツを愛用」

痛みやすい生花の代わりに大きな枝ものを飾る

暮らしに植物を欠かさない内田さんですが、夏は生花を飾るのはお休み。
「暑さですぐ花が傷んでしまうので、代わりに大ぶりの枝ものを飾ります。なかでも、アセビなど葉のしっかりしたものは長持ちするのでおすすめ。水替えも2〜3日に1回くらいでOKです」。
植物に加えてガラスのアイテムを部屋に増やすのも、涼しく見せるためには効果的だそう。

大人のおしゃれ手帖2024年7月号より抜粋
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

撮影/大森今日子 文/工藤花衣

この記事を書いた人

大人のおしゃれ手帖編集部

大人のおしゃれ手帖編集部

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