(この漫画は、とあるママによる体験談をもとにしたものです)あなたは近所の家庭の虐待を疑ったことはありますか。そんな経験はしたくないものですが、もしも実際に虐待を受けている子が近所に住んでいたとしたら、なんとか救いたいと思いますよね。今回ご紹介する『近所のパパママを児相に通告した話』では、主人公が実際に児童相談所への通告を行う様子が描かれます。本作の見どころをご紹介しますね。
子どもの命を軽視。母親の態度に通告を決意
コロナ禍になってから、近所の家庭・中野家の親が子どもに対して暴言を吐いたり、暴力的な態度をとったりするのを見かけるようになった主人公。
それでも「もし虐待疑惑が勘違いだったら」と児童相談所への通告を行うことはしていなかったのですが、ある日事態は急展開を迎えます。
主人公が運転する車の前に、中野家の子どもが飛び出してきたのです。間一髪で事故には至らなかったものの、近くにいた母親は子どもに駆け寄ることもせず、スマホに夢中な様子。もはや子どもの命を大切にする気持ちも忘れてしまったのでしょうか。
わが子の命を軽視しているのではないか、と感じた主人公は、ついに通告を決意します。
勇気を出し、震える手でついに通告
自治体によって児童相談所への通告方法は異なります。主人公の住む自治体ではWEBでも通告可能だったようです。
実名で名乗るのは勇気がいる方もいるかもしれませんが、そんな方にとっては匿名で通告できることで心的ハードルが下がりそうです。
震える手で、ついに勇気を出して児童相談所に通告をした主人公。これでよい方向へ向かうといいのですが…。
翌日からさっそく動きがみられた
勇気を出した翌日のこと。主人公は中野さん一家の家に市の車が停まっていることに気が付きます。さっそく市は動いてくれたようです。主人公はホッとしたことでしょう。
さらに月日がたち、公園で中野家に遭遇した主人公は、明るく変化した一家を目にします。
柔らかい表情のパパとママの姿が。もしかすると、児童相談所の介入によって親のストレスになっていた事象が解決したのかもしれません。
虐待は決してあってはならないこと。通告にはハードルを感じることがあるかもしれませんが、相手の親にとっても誰かの助けが必要である可能性もあります。
「普通じゃない」と思う光景を目にしたら、しかるべき機関に相談するのも選択肢として考えておきたいですね。
とあるママの虐待通告体験から描いた本作。「自分ならどうする?」という視点で読み進めたいエッセー作品です。
子どもの虐待にまつわる相談窓口は各自治体に設置されています。
相談・通告は児童相談所虐待対応ダイヤル「189(通話料は無料)」のほか、自治体によってはWEB窓口やメール相談窓口を受け付けている場合があります。気になることを見かけた・聞いたときはこのような窓口を活用することが可能です。
厚生労働省は児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について「通告・相談は、匿名で行うこともでき、通告・相談をした人、その内容に関する秘密は 守られます」としています。
児童相談所虐待対応ダイヤルや相談窓口は第三者のほか、自身が子どもに対して虐待をしそうだというときにも活用できます。こうした手段で専門家とつながることも、子どもの安全を守るための一つの選択肢です。
著者:ママリ編集部