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夫「俺が天国に行ったら、財産は全て寄付してくれ」妻「えっ」→ 60代夫婦の決断は!?

  • 2024.8.12

これは筆者が知人から聞いた【終活】にまつわるお話です。同年代の旦那と、相続時の財産について話し合おうとしたところ「遺産は全部寄付したい」と言われて!? 驚いた妻がとった行動は?

画像: 夫「俺が天国に行ったら、財産は全て寄付してくれ」妻「えっ」→ 60代夫婦の決断は!?

終活について旦那に意見を聞いたら「死後は遺産を寄付してほしい」!?

私は60代で年金暮らしの主婦です。子供たちはみんな家を出て、今は同年代の旦那と2人で暮らしています。これは数年前、私たち夫婦が「終活」について話し合った時に起きたお話です。

「もう60歳を過ぎたから、私たち夫婦も今後何があるかわからない。子供たちに迷惑をかけないように、どの口座に何のお金があるか、わかるようにしておかなければいけない」と考えた私。

旦那に声をかけて、「そろそろ終活について話し合いましょう。あなたは何か考えていることはある?」と聞いてみたところ、「うちの預金は全て、動物の保護団体に寄付をしたい」というではありませんか。

旦那がそんなことを考えていたと初めて知った私は、驚きを隠せませんでした。

旦那いわく、「以前から捨てられた犬や猫の報道を見て心を痛めており、何かできることはないかと思っていた。子供たちも自立しており親の遺産などなくてもやっていけるだろう。だから俺が天国に行ったら、財産は全部寄付して欲しい」とのこと。

寄付をすることは、確かに素晴らしいことですし、私も積極的にすべきことなのはわかります。しかし、簡単に「はい、わかりました」とは答えられません。

私は旦那に「私の方が長生きした場合はどうするの? 私は長年連れ添った配偶者として、あなたの財産を受け取ったらだめなの?」と聞いてみました。すると旦那は「君には年金と、自分で貯めていた分があるだろう」と言うのです。

私は旦那の遺産目当てで一緒にいたわけではないですし、これが「財産の一部」なら寄付することも賛成できました。私が先に亡くなった場合は、自分の貯金は夫や子供たちに使って欲しいと考えていました。しかし私も子供もいるのに、「全額寄付する」というのは、まるで家族より他を優先されたようで、あまりにも薄情な気がしてしまったのです。

私は藁にもすがる思いで、家庭をもっている息子に電話して、旦那に言われたことを相談したのです。

「目の前に大切なものがある」息子の言葉に、旦那は……

話を聞いた息子は、すぐに実家に帰ってきて、話し合いの場を設けてくれました。

息子は「寄付は社会貢献になるし素晴らしい心がけだと思うけど、まずは残される遺族、特に母さんのことも考えてあげてほしい。自分の希望と、長年身の回りの世話をしてくれた母さん。父さんが大事にしたいのは、どっち?」と旦那と根気強く話し合ってくれました。

息子の言葉に何か思うところがあったのか、旦那は考えを改め、「寄付は自分が生きているうちに少しずつする」と言ってくれたのです。

そして今では、行き場所のない老犬を引き取り、共に過ごすボランティアを夫婦で始めました。こうやって、自分たちができることから少しずつ、社会に貢献していければ良いと思っています。

最後に

社会貢献を意識するのはとてもいいことですが、長年一緒にいた家族にとっては、自分たちが大切ににされていないのではないかと悲しみの感情を抱く方もいるでしょう。一方で、遺産は故人の自由にすべきという考えも少なからずあります。
財産の遺し方は難しい問題ですが、今回のように、家族の気持ちを尊重しつつ、社会貢献できる方法もあるようです。皆さんはどう思われますか?

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N

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