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《睡眠キャンセル界隈》《ドカ食い気絶部》…とってもキケン!! SNSで広がる“仲間意識”にご用心

  • 2024.8.10

「風呂キャンセル界隈」だけじゃない

「睡眠キャンセル界隈」「ドカ食い気絶部」とは……
「睡眠キャンセル界隈」「ドカ食い気絶部」とは……

日常的に入浴しない(できない)ことを表明するワード「風呂キャンセル界隈」がX(旧ツイッター)でトレンド入りしたのは2024年4月末。メンタル不調により入浴したくても入れないといった当事者からの投稿も相次ぎました。一方、このようなセルフネグレクトを懸念させる呼び名はSNS上で他にもみられ、深刻な状態をカジュアルに消費する向きには警鐘を鳴らす声も上がっています。

その一つが「睡眠キャンセル界隈」。8月10日(土)午前、Xで突如トレンド入りしました。

2.5次元アイドルグループのメンバーが同日朝に使ったことが発端とみられ、まずはファンたちが使用。その後、別のユーザーたちが「睡眠キャンセル界隈って何??」「要は徹夜ってこと?」「風呂キャンセルの次は睡眠キャンセルか……」と同ワードを使ったことによりX上で拡散され、トレンド入りを果たしたとみられます。

ただ、風呂キャンセルのとき以上に今回は、「危ないからやめろ」との投稿が多数。「いや、寝ろ。冗談じゃなく命に関わるぞ」「本当に眠れないなら今すぐ病院に行くべき。重大な病気になりかねない」「寝ないと心身ともにボロボロになる。睡眠薬を処方してもらってでも寝てください、今すぐ」と、寝ないことを懸念する声が相次ぎました。

特に、メンタル不調によって眠れない経験をしたことのあるユーザーたちからは「うつ秒経験者として言いたい、睡眠キャンセル界隈は本当に危険」「全然眠れなくない時期がしばらく続いて突発性難聴になった」「お風呂は入れなくても最悪死なないけど、寝ないのは本当に死ぬ。本当に」と、その危険性を真剣に伝える投稿が散見されています。

また、同じくXでたびたび使われるワードが「ドカ食い気絶部」。これは、2020年に巨大匿名掲示板に現れた「マクドナルドのメニューをドカ食い(一気に大量に食べること)して気絶する部」というスレッドが初出とされています。

マクドナルドに限らず、飲食店でドカ食いすることで短時間で血糖値を急上昇させ、それによって疲労感や眠気を催させて気絶するように眠ることを指しています。「ドカ食い気絶部」というワードの語呂の良さも手伝ってかXではたびたび使われるワード。大量の食べ物の画像をアップする際、実際に気絶するかどうかと関係なく添えられることの多い言葉です。

また2024年5月から「ヤングアニマルweb」で始まった連載漫画「ドカ食いダイスキ! もちづきさん」という作品が人気を集めていることも背景にあります。21歳の女性会社員がドカ食いする内容で「血糖値の爆アゲでしか得られない…悪魔の快楽」を追求するストーリーで、併せて先述の「ドカ食い気絶部」というワードが再注目を集めているという流れがあるようです。

ただこれに対しても「ネタだから大丈夫、みたいな扱いにするの危ないよ」「ドカ食いか分からないけど、高カロリーなラーメンばかり食べていた麺愛好家がちょっと前に早世していただろ」「ドカ食い気絶、やってみたけど身の危険を感じました」などの“注意喚起”が多く寄せられています。

このように、心身に良くない行動に対してどこかカジュアルな呼び名を付けて仲間意識を醸成する風潮については、「病んでいても一人じゃない、仲間がいると思いたいのかもしれない」と、寂しい現代人の“深層心理”を指摘する声や、「そうだとしても、そういうコミュニティー感に安心してしまうことが一番危険」「睡眠キャンセルとかドカ食いは、本当に命に関わったり後遺症が残ったりする恐れがある。安易に使うべきじゃない」と警鐘を鳴らす投稿などが散見されます。

(LASISA編集部)

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