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【元宝塚歌劇団】瀬戸かずや・彩凪翔・綾凰華!豪華OGが集結!【前編】

  • 2024.8.10

丸善ジュンク堂書店がスタートした、新たな挑戦を未来につなげるプロジェクト“Adding My Colorフェス”。宝塚歌劇団のOGさんたちは俳優、アーティスト、経営者など色とりどりのキャリアを歩んでいますが、そんな彼女たちをメインキャストに迎え「人生に一滴の彩りをプラスする」をコンセプトとして、変化と新しい挑戦を続ける女性にフォーカスしたイベントです。

第三回のリアルイベントに参加したのは、瀬戸かずやさんに彩凪翔さん、そして綾 凰華さんのお三方。Tシャツへのお絵描きや借り物競争など、普段のファンイベントではなかなか行われないコーナーがたくさんあり、会場が一体となって最高に盛り上がりました! 前編ではイベントの内容を振り返りながら、さらにお三方が今抱えている課題やお仕事の挑戦についてお伺いしていきます!

退団後の“新たなチャレンジ”はまさに三者三様!

瀬戸かずやさん 彩凪翔さん 綾凰華さん
VOCE

三回目となるタカラジェンヌOGさんによるイベントですが、今回は「つくる」がテーマでしたね。イベントの感想をまずお聞かせください。


瀬戸かずやさん(以下、瀬戸さん)

3人で会ったのも久しぶりで楽しかったですが、今の私たちとお客様とで、いろいろとお話しできて本当に楽しかったです! 皆さんの表情や雰囲気、空気感が近くに感じられて、こういうイベントができるようになったのが、とにかく嬉しくて。


彩凪翔さん(以下、彩凪さん)

本当に久しぶりですよね。和気あいあいとした雰囲気で。Tシャツに絵を描いたのはちょっと大変でしたけど……(笑)


瀬戸さん

話すのはいいけど、カタチに残るのはツラいかも(笑) あのTシャツ、プレゼント欲しい人いるのかな……。


綾 凰華さん(以下、綾さん)

欲しい人、たくさんいらっしゃいますよ!!(笑)


瀬戸さん

借り物競争とかも、やったことなかったから、本当に楽しかった(笑)


彩凪さん

お題も「サングラス」みたいな「ありそう!」というものから、「消しゴム」とか「定規」とか、もう幅広くて(笑)


綾さん

お客様とあんなに近くでやり取りするなんてこと、コロナ禍ではなかったですからね。とても楽しみました!


VOCE

お越しになっていた方々が本当に笑顔満載で、観ている私たちもハッピーな気分になりました。
イベントでは退団されてから「挑戦したこと」についてお話しされていましたが、改めて、伺ってもいいですか?


瀬戸さん

はい。私は“女性のこと”を何も知らないでここまで来てしまったんですよね。ストッキングを穿くのも分からなくて。どうやって女性として歩み出したらいいのかが分からなかったんです。男性の服装や仕草ばかりを意識してきましたから。


VOCE

男役が長いと、皆さん、女性へのスイッチにご苦労されるようですね。


瀬戸さん

それでも自分に似合う/似合わないが何となく分かってきたんです(笑) ひとつひとつ手に取って、確かめて……。今の等身大の“自分らしくいる”ことに挑戦している最中です。


VOCE

彩凪さんはいかがですか?


彩凪さん

今まではいただいた作品やお役を自分なりにアレンジするという立場でしたが、自分で構成などもするようになり、セットのモチーフや照明など、イチからつくることの大変さを実感しているところです。お稽古に入るまでに、こんなに大変な作業があるんだなと。それに挑戦することで、やりがいも感じていますね。


VOCE

また新しい感覚ですね。綾さんはいかがでしょうか?


綾さん

在団中はやはりマニュアルが存在していましたし、同じサイクルの中で生活をしていました。それが、外に出て外部のお仕事に携わることで、毎回違うマニュアルがあり、会う方たちも初めましての方ばかり。まったくルーツの異なる方々と会ってお仕事をすることが本当に勉強になっています!


「何でもやっていいよ」に戸惑いました──瀬戸かずや

瀬戸かずやさん 彩凪翔さん 綾凰華さん
VOCE

少しお仕事の話も出てきましたが、改めて、こんなお仕事にチャレンジしたいなど、目標にしていらっしゃることはありますか?


瀬戸さん

好きなことがお仕事になるという、何だか面白い時代になってきたという気もするので、本当にいろんなことがお仕事になっていますし、それをお届けする先に喜んでもらえる人がいるというのは、すごくありがたいことだと思っています。


彩凪さん

本当にそうですよね。どんどんいろんなことができるようになってきてますね。


瀬戸さん

うん。舞台や映像、それ以外にもいろんなコンテンツがあって、それがひとつひとつ成立していっているのがすごい。何より外に出て、「何でもやっていいよ」と言われると宝塚のルールの中で生活していた私たちからすると、最初は戸惑ってしまって(笑)


彩凪さん

分かります。私も「何でもいい」って何?ってなりました(笑)


瀬戸さん

何を選んだらいいかが分からなかったのですが、この3年間でやっと落ち着いて「いろんなことがお仕事になる」と理解してからは、自分でこうしたい、ああしたいというのはあまり決めないで動いています。等身大の自分に合う、自分ができることを全力でやっていこうというスタンスは昔から変わらないんですよね。


VOCE

なるほど。現役時代から、そう決めていらっしゃるんですね。


瀬戸さん

はい。ただ、男役ではなくなってしまった分、女性を演じなくていけないことにまだ自分の心がうまくリンクしてないところがあります。引き出しがまだまだ少ない分、そこは常に挑戦だと思っています。何かを目指すというのは決めてないですけど、季節ごと、作品ごと、仕事ごとに課題はあると思うので、そこにまっすぐに突き進むだけです。


動物が大好きなので、資格を取りたい──彩凪翔

瀬戸かずやさん 彩凪翔さん
VOCE

彩凪さんはいかがですか?


彩凪さん

舞台を今までやってきて、その中でコロナ禍を経て発信の仕方が増えてきましたよね。SNSでいろんなものの魅力を伝えることもできるし、舞台以外にもたくさんのやり方があるんだというのを実感しています。私は動物がすごく好きなので、今、いろいろ勉強をしたり、資格を取ったりしているんです。


VOCE

すごい! まったく違う方向なんですね。


彩凪さん

あやな(※編集部注:綾 凰華さんの愛称)もボランティアをしてるよね、確か。環境が良くない状態でいるワンちゃんなどをサポートするとか、本当に微力ですけど、自分にできることは何かないかなと、そんなことを考えたり。


VOCE

とても素晴らしいと思います!


彩凪さん

身近にある何かを自分で見つけて、それを発信することもだし、好きなことにもいろいろ挑戦したいかなぁ。今までは舞台でしたが、映像にもチャレンジしていくつもりですし、ワンちゃんの件もそうですし……。すべてが本当に挑戦だと思っています。


VOCE

映像のお仕事が増えていく予定なんですね。


彩凪さん

はい。でも舞台とは違って、難しいです(笑) 舞台で育った私たちは、顔合わせして、この人はどういう人か、どういう声をして、どういう動きをするのか、性格や質感など日を重ねて稽古して見つけていくのですが、映像だと「始め」、「はい、リハーサル!」みたいな感じでポンポン進んでいきますから。まだ慣れてなくて、ロボットみたいな動きになっちゃう(笑)


瀬戸さん

分かるーーー! 画角に対して、芝居が大袈裟になっちゃうのも舞台出身者あるあるだよね(笑) 「いらっしゃい!」って全部屋に響くくらいに言ったら、「もっと普通でいいよ」って言われた。


常に自立していたいから。起業にも興味あります──綾 凰華

瀬戸かずやさん 彩凪翔さん 綾凰華さん
VOCE

綾さんは、どうですか?


綾さん

今やりたいということが多すぎて、まったく選べない心理状況です(笑) 基本にあるのは、とにかく“動いていたい”という感覚です。自分をアップデートし続けないといけない、というのが根本にあるのだと思います。卒業して何もないひとりの自分となった後もたくさんご縁をいただいてきましたから、本当に今、ちょうど“リスタート”という感覚でいるところです。


VOCE

先ほど、イベントのときに経営の本や新書などを読んでいるとおっしゃっていましたが、そういった事業や起業にもご興味がある感じですか?


綾さん

あります。常に“自立していたい”という気持ちがあるんです。自分が自分の一生を使ってやり続けられることは何だろうと自問自答しているところなので、たくさんインプットしないと!と思っています。今のお仕事もすごく楽しいので続けていきたいですし、あとは私にも受け取っていただく皆さんにもハッピーなことは何だろうと、いつも考えている感じですね。


VOCE

三者三様で、とても興味深いです!


瀬戸さん

活躍されている先輩方や同期、後輩を見ていると、「こんなこともできるんだ!」と刺激をもらえますし、すごいと思うし、頑張ってほしいと思うし、自分もやってみたいと思うし……。迷いながらもできることはたくさん挑戦したいので、それが楽しみでもありますね。


お話を伺ってみると、今回集まったお三方は、舞台だけに留まらず活躍の場を四方八方への広げているイメージ! もっともっと身近な場所で会えるチャンスも、これからグッと増えそうです。後編ではハマりもののお話を深掘りしていきます!!

3人のアザーカットをまだまだ公開!

【プロフィール】

瀬戸かずや(Kazuya Seto)
12月17日生まれ、東京都出身。2004年に宝塚歌劇団90期生として入団。雪組公演『スサノオ/タカラヅカ・グローリー!』で初舞台を踏み、その後花組に配属。愛称は「あきら」。本名からでも、芸名からでもなく、同期に「あきらっぽい」と言われたことが由来。『麗しのサブリナ』で新人公演初主演。その後、『アイラブアインシュタイン』でバウホール公演初主演、『マスカレード・ホテル』で東上公演の主演を務めた。2021年7月『アウグストゥス-尊厳ある者-/Cool Beast!!』東京公演千秋楽にて退団。9月14日からは舞台『マリオネットホテル』への出演を控えている。

彩凪翔(Sho Ayanagi)
6月2日生まれ、大阪府出身。2006年宝塚歌劇団に入団。宙組、『NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-』宝塚大劇場公演で初舞台。2011年、2012年 2度の新人公演主演を経験。2013年『春雷』ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ役/ウェルテル役でバウホール公演単独初主演。2016年『るろうに剣心』 で武田観柳や、『ローマの休日』(中日劇場・赤坂 ACT シアター・梅田芸術劇場)にてアーヴィング・ラドビッチ役/マリオ・デ・ラーニ役、2018年11月~2019 年 2月『ファントム』にてフィリップ・ドゥ・シャンドン伯爵/アラン・ショレなど、数多くの舞台で人気を得る。2021年 4月『fff-フォルティッシッシモ-〜歓喜に歌え!〜』『シルクロード〜盗賊と宝石〜』にて歌劇団を卒業。退団後は映像作品への出演も多く、映画『Ondan sonra』(11月公開予定)、『男神』(2025年秋公開予定)などが控える。

綾 凰華(Oka Aya)
1月5日生まれ、兵庫県出身。2012年 宝塚歌劇団に第98期生として入団、花組に組周り後、星組へ配属される。2017年 雪組へ組替え。2017年『阿弖流為-Aterui-』母礼役、2017年『ひかりふる路(みち)〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』 ※新人公演主演、2018年『ファントム』 ※新人公演主演、2021年『CITY HUNTER-盗まれたXYZ-』 槇村秀幸役2021年『ヴェネツィアの紋章』 マルコ・ダンドロ役など、数多くの舞台へ出演。色気のある男役として名を馳せる。2022年 宝塚歌劇団を退団。退団後も数多くの舞台に出演。2024年12月~2025年1月にかけて 『天保十二年のシェイクスピア』12月(日生劇場)、1月(大阪/福岡:博多座/富山:オーバード・ホール/愛知:愛知県芸術劇場)出演予定。

撮影/榊󠄀原裕一 取材・文/前田美保

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