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人気エディター・川口ゆかりの「ふたり暮らしのおしゃれレシピ」第89回「夏のお出かけは、特別感を演出する浴衣で」

  • 2024.8.10

毎日うだるような暑さで身体が溶けそうですよね。

そんなとき、ふと見かける浴衣姿の女性は涼しげで美しいもの。やっぱり、どんなに暑くたって日本の夏は浴衣を着ないと始まらない!

浴衣をまとうと背すじがシャンと伸びて、学生時代の茶道部の思い出が蘇ります。夏場のお茶会は浴衣で出席することになっており、見よう見まねで着付けを学んだこと。片思いしていた男子校の男の子に誘われて、隅田川の花火大会に行ったこと。結局この恋は実らずで、浴衣は張り切りすぎたか~と当時は猛反省したけれど、今思い返せば別の問題でしょうね。

海外旅行にも浴衣を持参したし、浴衣を着て恵比寿のおしゃれなレストランでご飯を食べる。そんな素敵な会もあったっけ。車で行ったことをすっかり忘れて、レッカーされましたが…。とにかく! 夏の浴衣にはドラマがつきものなのです。

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なぜそんなに浴衣が好きなのかと言われたら、洋服にはない特別感が味わえるから。特に女性は肩のラインや腰のくびれが引き立って、所作も美しく見えますよね。小さな頃からこの特別感が味わいたくて、夏祭りには必ず浴衣を着せてもらい、鏡の前でワクワクしたものです。

お気に入りは撫松庵のもの

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少々値の張るお買い物も、長い目で見ると価値ある投資になります。流行に左右されない浴衣(写真右)は、まさにその代表格。20年以上前に購入したから年で割ると…おっと、何年でモトが取れるのかなんて無粋なことは詮索せずにおきましょう。

ただ、頑張って手に入れた浴衣が今もなお輝き続けていることは、結果的にお得であることは間違いありませんね。当時の自分に心から“グッジョブ”を贈りたいと思います。

ここ数年はアンティークの浴衣に夢中

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最近はアンティークの浴衣に興味があって、新たに白地と紺地の浴衣を購入しました。帯を合わせるなら何色がいいかな? 帯留めはどうする? 洋服と同じようにコーディネートを考えるのが楽しくって。

お祭りや花火大会といった夏のイベントだけでなく、「今日は何を着よう」と考える服選びの選択肢のひとつに浴衣がある。そんな大人になれたら粋ですし、そんな女性にちょっぴり憧れます。

お出かけも浴衣を着ることで一層楽しく

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風鈴の音色が響く神社や夕涼みが楽しめる公園など、浴衣にぴったりの場所を選んで出かけるのも、この時期ならではの楽しみ方。なかでもおすすめは、水上から東京の名所を巡るお江戸TOKYOクルーズです。

リバーガイド付きのクルーズが平日は¥1,500という、なんとも良心的な価格で体験できる穴場スポット。

この日は仲良し4人組で浴衣を着て乗船しましたが、東京スカイツリーに清州橋と撮影スポット満載で写真を撮るのに夢中になっていたら終了。本当にあっという間の45分でした。願わくばもう一度乗船したいくらい。デートはもちろん、友人同士や家族と訪れても楽しめると思いますよ。

鎌倉の風情と共に浴衣姿で楽しむ夏の贅沢

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東京以外で浴衣を楽しむなら、鎌倉。

知る人ぞ知る、隠れ家的な場所に茶房空花があります。こちらでぜひ味わいたいのが、夏季限定のかき氷。午後2時から提供されるかき氷は、日光天然氷の蔵元四代目徳次郎の氷を使用しているのだとか。

口に入れた瞬間、氷のひんやりとした感触とその後に広がる甘さや風味がしみじみ美味しい。鎌倉らしい風情を感じながらいただくかき氷は、いつにも増してスペシャルな時間を約束してくれるでしょう。

東京を感じるルーフトップバー THE ROOF SHIBUYA SKY

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夜空の下で極上のひとときを求めるなら、渋谷スクランブルスクエア屋上に位置するザ・ルーフ 渋谷 スカイへ。上空229mのガラス張りになったスペースからは、東京タワーや東京スカイツリーの美しいコントラストが楽しめる、いまもっとも話題のスポットです。

*1名¥5,500~(SHIBUYA SKY入場チケット、ソファ席のチャージ料、シャンパンを除くアルコール/ソフトドリンク2品・スナック1品)予約は必須。*ソファ席のチケットは2名以上からで利用は時間指定の入れ替え制(毎時間0から50分)

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私が訪れたのは、日中の熱気が嘘のように消え去り、穏やかな夜風が涼やかに肌を撫でる20時頃。眼下には輝く大都会の夜景が広がる、その壮麗な光景はまるで夢の中にいるかのような錯覚をもたらします。

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まずは、乾杯。予約しておいたソファ席に身を沈め、お洒落なカクテルとおつまみをいただくひとときは、まさに非日常そのもの。きっとここでプロポーズされたら、誰もが「イエス!」と答えてしまうでしょう。それほどまでにロマンチックで心に残る体験ができるのです。

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予約不要のスタンディングテーブルに比べると、ソファ席はおこもり感が高いので女友だちとワイワイではなく、パートナーや意中の人を誘うことを強くおすすめします。シャンパンの泡のように輝く夜景とともに、忘れられない夏の思い出をぜひ。

たかが浴衣、されど浴衣。浴衣を身にまとえば、どんな日常の風景も一変し、普段とは違った夏のひとときを演出できるはず。今年の夏は浴衣をまとって小粋なお出かけと、いこうではありませんか。

撮影・構成/川口ゆかり

※この記事は2024年8月10時点の内容です。

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