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小学館の「警察小説新人賞」が受賞作なし、選考委員の厳しい選評が「プロ志望者は読むべき」と話題に

  • 2024.8.9
テレビドラマ・映画化されることも多い警察小説 出典:Togetterオリジナル

小学館が実施している「第3回 警察小説新人賞」の選考が行われ、最終選考に3作品が残ったものの、結果は「受賞作なし」となった。その選評内容が厳しい内容だが「愛のある選評」「プロ志望者は読むべき」とX(Twitter)で話題になっている。

より 出典:Togetterオリジナル

「警察小説新人賞」は大賞賞金300万円。選考委員は作家の今野敏氏、相場英雄氏、月村了衛氏、長岡弘樹氏、東山彰良氏の5名と錚々たるメンバーだ。

警察小説とは、例えば大沢在昌氏の『新宿鮫』シリーズのように、警察官が主人公だったり、警察組織が舞台となる小説をさす。

今回の選評を読んだXユーザーからは「読んで吐きそうになった」「厳しすぎて関係ないのに泣いちゃった」という声がある。では一体どういう内容なのか。

選評の一部を抜粋してみると、今野氏は「厳しい言い方になるが、プロのレベルどころか、小説として成り立っていない」、相場英雄氏は「三名の書き手の熱意、努力は感じられたものの、残念ながら新人賞のレベル、換言すれば、プロのレベルには未達ということで、今回は受賞作なしという結果になった」と、確かに厳しい内容が続いている。

だが、選評を読んだ作家の筑前助広氏(@chikuzen_1982)は「プロ志望の方は読まれるといいし、プロの方も是非」と投稿。その他のXユーザーからも「厳しくも志のある選評」「より書き手がよくなることを望む、愛ある選評」「ものすごく真っ当で優しさあふれる選評だった」「選評が誠意を持って書かれているのがわかる。落選してしまった方も納得できるのでは」と、厳しい内容を受け止めている様子がうかがえるコメントが集まっていた。

また、今野氏が選評の中である作品における「視点」に関して述べていたポイントも注目されていた。

「小説が他の表現と違うのは、視点があるからだ。誰が見て、誰が感じ、誰が考えているのか。それをちゃんと意識して書かなければならない。」という指摘について、「小説は視点の芸術、という言葉が名言。他にもハッとさせられる文章が山ほどある」と感銘を受けたXユーザーもいたようだ。

誰でも文章を書いて発表しやすくなった時代にあっても、プロの小説家を目指すハードルは決して低くないことがよくわかる。この選評を糧にした作品が今後の「警察小説新人賞」から、新たに生まれることを期待したい。

文:トゥギャッターオリジナル記事編集部 編集:Togetterオリジナル編集部

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