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【愛媛】道後温泉本館が全館営業再開へ!2024年最新情報&新しくなった館内をレポート

  • 2024.8.8

道後温泉のシンボル・道後温泉本館。一部営業を続けながら5年半もの間保存修理工事を行い、工事完了に先立ち、2024年7月11日に待ちに待った全館営業が再開されました。新登場の「霊の湯三階貸切室」やお茶菓子など、新しくなったポイントを中心に、道後温泉本館について徹底レポートします!

5年半ぶりに全館営業再開!道後温泉本館はどう変わった?

道後温泉本館
道後温泉本館

約3000年の歴史を持ち、日本最古の湯ともいわれる温泉地・道後温泉。その中心にある道後温泉本館は、歴史的建築と名湯を楽しめる日帰りの温泉施設です。

2019年から、耐震化などのため一部で営業を続けながら保存修理工事が行われていましたが、工事完了に先立ち、2024年7月11日にいよいよ待ちに待った全館営業が再開されました! また、2024年は改築130周年のメモリアルイヤーということもあり、旬のお出かけ先として注目を集めています。

道後温泉本館
道後温泉本館

本館では、無加温・無加水の“源泉かけ流し”で名湯を楽しめるのも大きな特徴です。泉質はアルカリ性単純泉で、18本の源泉からくみあげており、20~55℃の温度で、源泉と源泉をブレンドすることで42℃程度の適温に調整しています。

道後温泉本館
道後温泉本館

今回の保存修理工事により、3階に「飛翔の間」「しらさぎの間」の2つの貸切室が新設され、入浴コースに「霊の湯三階貸切室コース」が登場しました! さらに、ゆったりと使える洗面所が設置されるなど、脱衣室の内装が大きく変わったほか、冷暖房機器も設置され、湯上がりも快適に過ごせるようになりました。

まるで迷宮!館内はどうなっているの?

道後温泉本館
「霊の湯」男子浴室

道後温泉本館は、大正・昭和の時代に幾度にもわたり増改築を繰り返したことから、内部がまるで迷路のように複雑な構造をしています。浴室は男女ともに「神の湯」と「霊(たま)の湯」2種に分かれています。「神の湯」は休憩室の利用なしでも入浴できます。

道後温泉本館
「神の湯二階席」

休憩室は、今回新設された「霊の湯三階貸切室」に加え、「神の湯二階席」「霊の湯二階席」と「霊の湯三階個室」が用意されています。休憩室を利用すると、オリジナルの浴衣を着用できるほか、お茶とお茶菓子のおもてなしを受けられます。

道後温泉本館
皇室専用の浴槽「御湯殿(おゆどの)」

2階にある、明治32年(1899)に造られた国内唯一の皇室専用浴室「又新殿」は、事前予約をすることで見学が可能。天皇のみ使用することができる「玉座の間」や、皇室専用の湯釜「御湯殿」など、豪華絢爛な様相が楽しめます。

■又新殿(ゆうしんでん)
営業時間:9~17時(最終受付16時30分)
※定員10名の事前予約制
料金:500円

新登場「飛翔の間」入浴コースを体験!

るるぶ&more.編集部

本館では、休憩室の利用の有無や、利用する休憩室によって、異なる6つの入浴コースが用意されています。今回は、新しく誕生した「霊の湯三階貸切室」のなかでも、「飛翔の間」を利用する入浴コースを実際に体験してみました!「霊の湯三階貸切室」を利用するコースは、事前予約が必要となるので事前のプランニングをお忘れなく。

道後温泉本館
道後温泉本館

まずは、道後温泉街に広がるにぎやかな商店街「道後ハイカラ通り」の入り口と向かい合うように位置する「西正面」から入館! 札場で入浴券を改札してもらい、スタッフさんの案内に従って休憩室へ。こちらのコースでは、貸浴衣・貸タオル・貸バスタオルが付くので、手ぶらでもOKなのがうれしいポイントです。

道後温泉本館
「飛翔の間」

休憩室「飛翔の間」は、定員10名、広さ12畳半の広々とした空間が特徴です。のんびりとくつろげる机や、冷暖房機器も設置されています。

道後温泉本館
部屋から見える白鷺

窓際の戸を開けると、3階大屋根の上にある塔屋「振鷺閣」(しんろかく)の屋根に立つ白鷺(しらさぎ)も見られます。

道後温泉本館
湯釜には大国主命(おおくにぬしのみこと)と少彦名命(すくなびこなのみこと)の二神像が立つ

部屋で浴衣を受け取ったら、さっそく歴史ある名湯を堪能しましょう♪このコースでは、「霊の湯」「神の湯」のどちらにも入浴ができます。「霊の湯」の女子浴室は、中央に“湯釜(ゆがま)とよばれる湯口が鎮座する開放的な空間が魅力。壁には、道後温泉ゆかりの神である大国主命と少彦名命が描かれた陶板が飾られており、歴史や風情を感じられます。

道後温泉本館
「神の湯」女子浴室。陶板壁画の右側に「坊っちゃん泳ぐべからず」と書かれた木札が掲げられている

続いては、巨大な湯釜が目を引く「神の湯」へ! 「神の湯」の女子浴室は、かつては「神の湯」男子浴室として利用されていました。今回の保存修理工事により、かつて男子浴室でしか見られなかった、夏目漱石の小説『坊つちやん』の一節で登場する「坊っちゃん泳ぐべからず」という注意書きが書かれた木札が、女子浴室でも見られるようになりました。

道後温泉本館
白鷺が描かれた浴衣を身にまとってのんびり♪

2種類の浴室で名湯を堪能したら、部屋に戻って湯上がりのリラックスタイムを楽しみましょう。「霊の湯三階貸切室コース」では、お茶とともに、今回の全館営業再開にあわせて新たに提供されるお茶菓子「道後 湯上がり乃しらさぎ」をいただけるのも大きなポイント!

道後温泉本館
道後温泉本館

「道後 湯上がり乃しらさぎ」は、白鷺が羽ばたいていく様子をホワイトチョコのコーティングで表現した、美しい見た目も特徴。はだか麦や伯方の塩などを使った生地の中には、紅まどんなのジャムが入っており、さわやかな味わいに仕上がっています。こちらのお菓子は、館内では貸切室のみで提供しています。

■霊の湯三階貸切室コース 飛翔の間
料金:1300円※別途、1組につき3000円が必要
営業時間:8・11・14・17・20時の1日5部制
※要事前予約(90日前から電話または公式Webサイトにて受付)
※利用時間は1時間30分以内
貸し出し品:貸タオル・貸バスタオル、貸浴衣
※又新殿自由観覧可

6つの入浴コースがあります

道後温泉本館
道後温泉本館

今回体験した「霊の湯三階貸切室コース」をあわせて、本館では6つの入浴コースが用意されています。温泉をシンプルに楽しみたいなら、入浴のみの「神の湯階下コース」を利用しましょう。

道後温泉本館
「霊の湯三階個室コース」の休憩所

本館の醍醐味を味わうなら、休憩室を利用する入浴コースをセレクトするのがおすすめ!

55畳の大広間で休憩できる「神の湯二階席コース」、大正時代に建てられた南棟にある休憩室が利用できる「霊の湯二階席コース」、3階の個室でくつろげる「霊の湯三階個室コース」、そして今回新設された「霊の湯三階貸切室コース」が揃います。「神の湯二階席コース」以外は、神の湯・霊の湯どちらも入浴可能です。

道後温泉本館
「神の湯二階席」「霊の湯二階席」でいただけるお茶とおせんべいのおもてなし

利用できるおもてなしはコースによって異なります。

●神の湯二階席コース:お茶・おせんべい、貸浴衣付き
●霊の湯二階席コース:お茶・おせんべい、貸浴衣・貸タオル・貸バスタオル付き、又新殿自由観覧可
●霊の湯三階個室コース:お茶・坊っちゃん団子、貸浴衣・貸タオル・貸バスタオル付き、又新殿自由観覧可
●霊の湯三階貸切室コース:お茶・道後 湯上がり乃しらさぎ、貸浴衣・貸タオル・貸バスタオル付き、又新殿自由観覧可

どの浴室を利用したいか、どのおもてなしを受けたいかを事前に確認しておくのが本館攻略のポイントです!

おみやげにほしい!オリジナル温泉グッズ

道後温泉本館
「道後 湯上がり乃しらさぎ」6個入り1296円

今回の全館営業再開にあわせて、建物入り口のすぐそばにグッズの販売所も新たにオープンしました! おみやげには、「道後 湯上がり乃しらさぎ」がおすすめ。こちらは新設された「霊の湯三階貸切室」で提供されるので、実際に味わった後に商品を購入できますよ。

道後温泉本館
「オリジナルうちわ」左から大800円、小400円

ほかにも、休憩室に設置されたオリジナルうちわや、改築130周年を記念したバスタオル1枚3000円(数量限定)などの商品もお見逃しなく! 歴史ある温泉に入浴した思い出をぜひ持ち帰ってくださいね。

見どころいっぱい、建築&歴史をチェック

道後温泉本館
中央廊下にある浴槽の側石

本館には内部から外観まで、至るところに歴史的な見どころが点在しています。札場から浴室までをつなぐ中央廊下の壁面下部に目をやると、道後湯之町の初代町長であり、道後温泉繁栄の基礎を築いた伊佐庭如矢(いさにわゆきや)が文字を記したという浴槽の側石が見られます。

道後温泉本館
「又新殿」の欄間にも湯玉が!

館内や建物外観の随所には、湯玉や白鷺が配されています。湯玉が何をモチーフにしたものなのかは諸説ありますが、湯が沸騰する際に湧き上がる温泉の泡をイメージしたという説、神社で見かける宝珠がもとになっている説などが有名です。

道後温泉本館
建物を取り囲う柵に配された白鷺

白鷺は、道後温泉の発見に由来する伝説に登場することから、現在は道後温泉のシンボルとなっています。

道後温泉本館
道後温泉本館

最も有名なのは、3階大屋根の上にある塔屋である「振鷺閣」に立つ白鷺。「振鷺閣」は、中に太鼓が吊るされており、6・12・18時の1日3度打ち鳴らされます。

道後温泉本館へのアクセスはこちら

道後温泉本館
伊予鉄道「道後温泉駅」の駅舎前には坊っちゃん列車が停車している

松山空港からバスで約30分のJR松山駅から道後温泉本館へアクセスする場合、まずは徒歩すぐの場所にある路面電車の駅「JR松山駅前駅」へ移動します。そこから、伊予鉄道市内電車(道後温泉行き)に乗って約25分の「道後温泉駅」で下車し、徒歩5分で本館に到着します。

車で訪れる場合は、松山自動車道松山ICから約7km・25分でアクセスできます。道後温泉本館の利用客は、本館の南側にある市営の「道後温泉駐車場」を利用すると、1時間無料となるうれしい特典も! 「道後温泉駐車場」の収容台数は100台、30分100円で利用できます。

道後温泉本館
道後温泉本館

待ちに待った全館営業が再開した「道後温泉本館」。ぜひ今度の休日は実際に愛媛に訪れて、その歴史や風情を体感してみてはいかがでしょうか。

■道後温泉本館(どうごおんせんほんかん)
住所:愛媛県松山市道後湯之町5-6
TEL:089-921-5141(道後温泉コンソーシアム)
料金:大人700円、子ども(2歳~12歳未満)350円
営業時間:6~23時(受付は~22時30分)
定休日:無休(12月に休館日1日あり)
※営業時間、料金はコースにより異なる

Text:葉山ほのか(Clay)
Photo:能勢太郎(Clay)

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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