1. トップ
  2. ファッション
  3. スプーンのブラにベルトのドレス。スウェーデン発のホダコヴァが構築する、アバンギャルドなサステナブルファッション【若手デザイナー連載】

スプーンのブラにベルトのドレス。スウェーデン発のホダコヴァが構築する、アバンギャルドなサステナブルファッション【若手デザイナー連載】

  • 2024.8.7
*EXCLUSIVE* Camila Cabello spotted leaving Mr. T in a Chic all-black ensemble!

ハイパーポップの新世代スターとしての地位を確立しつつあるカミラ・カベロは、最近パフォーマンスと同じくらいファッションで話題を集めている。メットガラMET GALA)にも本物の氷でできたバッグを手に出席するなどし、たびたび斜め上を行くテイストのアイテムを披露してきているが、中でも特に印象に残っているのが、今年5月、ロサンゼルスでキャッチされた際に履いていたレッグウォーマーだ。それもただのレッグウォーマーではない。なんでもアップサイクルされた黒いレザーベルトでできて、ストラップ部分は引きずるほど長く垂れ下がっているデザイン。ストラップに引っかかって転んでしまわないか心配になるが、いろいろな意味でリスキーなコーデは、彼女の注目度を高めるのに功を奏した。

ホダコヴァ 2024-25年秋冬コレクションより。
ホダコヴァ 2024-25年秋冬コレクションより。
ホダコヴァ 2023-24年秋冬コレクションより。
ホダコヴァ 2023-24年秋冬コレクションより。

例のレッグウォーマーを手がけたのは、スウェーデン発のホダコヴァ(HODAKOVA)。サステナビリティとユーティリタリアニズム(実用主義)を理念として、2021年にデザイナーのエレン・ホダコヴァ・ラーソンによって立ち上げられた若手ブランドだ。その持続可能性と実用性を重視するスピリットは、トラベルバッグから作られたドレスやスプーンでできたブラジャーといった奇抜なアイテムから、テヤナ・テイラーがカンヌ国際映画祭パーティーで着用したアシンメトリーのシャツドレスといったウェアラブルなピースまで、展開するすべてのデザインに貫かれている。

ホダコヴァ 2023年春夏コレクションより。
ホダコヴァ 2023年春夏コレクションより。

ユーモラスでありながらエッジの効いたピースで、ファッション業界において多くのファンを獲得しているラーソンのここ最近の活躍は目覚ましいものだ。今年のLVMHプライズではスウェーデン人デザイナーとして初めてファイナリストに選出。チェコ版『VOGUE』の表紙も飾り、『Culted』誌は彼女を「ファンが選ぶ、シャネルCHANEL)の次期クリエイティブ・ディレクター」の1人に挙げた。そして今、カミラ・カベロ、テヤナ・テイラー、エマ・コリンカイリー・ジェンナーなど、ホダコヴァのルックに身を包むセレブが続出している。

Marvel Studios: The Ultimate Deadpool & Wolverine Celebration of Life

セレブの中で最初にホダコヴァに着目したのは、おそらくカイリー・ジェンナーだろう。2023年1月に、彼女はジーンズを再構築して作られたデニムトップを着た画像をインスタグラムに投稿。キャットアイとブリーチ眉のメイクが際立つ、普段とは打って変わった妖しい魅力のスタイルを披露した。

スタイリストのハリー・ランバートとアバンギャルドなレッドカーペットルックを作り上げているエマ・コリンはというと、先月『デッドプール&ウルヴァリン』のプレスツアーでホダコヴァのドレスを纏ったばかりだ。共演者たちとともにサンディエゴ・コミコンに登場した彼女は、自身の劇中キャラクター、カサンドラ・ノヴァのイメージにもマッチする、黒いレザーベルト製のドレスを着用。ブランドの2024-25年秋冬コレクションで発表された1枚をタイツとバックル付きのヒールと合わせ、個性はあるが派手すぎない、絶妙なルックに仕上げた。

独特の創造性と遊び心で、着実にセレブの定番ブランドとなりつつあるホダコヴァ。次はどんな大胆なルックで、その名を馳せることだろう。

Text: Hannah Jackson Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.COM

元記事で読む
の記事をもっとみる