1. トップ
  2. おでかけ
  3. 【開運パワースポット 関西・奈良】 薬師寺:yujiさん・仁田さんの福めぐり第7回

【開運パワースポット 関西・奈良】 薬師寺:yujiさん・仁田さんの福めぐり第7回

  • 2024.8.6

今回の福めぐりパワースポット「薬師寺」

7回目の福めぐりは関東を飛び出し、関西のパワースポットへ! 優れた仏教美術や社寺、長い歴史のなかで育まれた文化が今も深く息づく古都・奈良を訪れました。
 
今回は、毎年7月26日に龍王社祭を行う「薬師寺」が福めぐりの舞台。千年も維持されてきたスペシャルな古祭に参列させていただきました。
 
医薬の仏様として病気や災難を除き、健やかな心身と幸福を与えてくれる薬師如来像が安置される「薬師寺」。そこで毎年行われる龍王社祭とは一体どんな儀式なのか、福めぐりレポートします!

福めぐりをするのはこの二人

yujiさん(右)
星読み係。ヒーラー。18歳でイタリアにわたり、ミラノでプロダクトデザイン事務所に勤務。その後、天から招かれるようにヒーラーの活動が始まり、書籍や講演、リトリートなど、幅広い分野で活躍。毎日星読みを行い、星からのメッセージを言語化して発信。『風の時代の未来予測』(講談社)をはじめ、著書多数。https://ameblo.jp/uenopasiri/  

仁田ときこさん(左)
編集ライター。古くから伝わる風習や祭祀、伝統工芸について雑誌やwebで執筆。最近では自身のカメラで撮影した写真とともに旅コラムを寄稿する。民俗学を学び、神話や伝統文化に造詣が深い。土地に根付くエネルギーとうまく付き合う方法を解説。 Instagram:@tokikonitta

時空を超える薬師寺パワー

およそ1300年前の白鳳時代680年、天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈って発願し、697年に開眼した薬師寺。金堂や塔のたたずまいは「龍宮造り」とよばれるほどの美しさで、回廊を進むたびに当時の人が行き交っていた風景が想像できます。  

仁田 「南門から入って金堂を眺めるのが昔から大好きで、ここに立つだけで不思議と時空を超えた感覚になります」  

yuji 「わかります。圧巻のスケール! もはや映画のセットみたいに異次元ですよね」  

境内を案内してくださったのは、古代の僧の活動を研究し、龍神信仰にも詳しい薬師寺の高次喜勝さん(古代のサイキッカーみたいな僧侶についても詳しい方!)。

多くの災害で東塔を除いた建物が失われたものの、現在は復興へ。1998年ユネスコ世界遺産に登録。

薬師寺のスケールの大きさに呆然とする二人。思わず無言になります。
 
「自然とマインドフルネス状態になりますね」とyujiさん。当日は素晴らしい晴天で、あまりの光の強さに寺院と自分だけが対峙している感覚になりました。白昼夢を見ているような福めぐり一行。

みなぎる龍神エネルギーがご開帳

まさに辰年にふさわしい、鎌倉時代から続く龍王社祭が始まりました。荘厳な金堂や国宝の東塔と比べて、境内の南側にひっそりと鎮座するのが「龍王社」。祭神は天武天皇の子、大津皇子です。  

大津皇子の供養と、稲作に必要な降雨を願う龍神信仰が結びつき、千年続く祭礼として毎年行われています。必ず季節の花のオニユリと蓮を供えるのがしきたりで、その理由は今も解明されていないとのこと。  

仁田 「オニユリの花言葉は賢者。恐れや不安を勇気に変える強さの象徴なので、龍神さまに願いを請う祭祀にふさわしい気がします」

龍王社の扉が開くのは1年に1回だけ(しかも祭祀の40分ほど!)。1年の間に社殿で蓄えられたパワーが一気に空へ解放されて龍神さまに合図を送る、そんな不思議な感覚でした。
 
お供物の中央には、かぼちゃをくり抜いて輪切りのなすびを串刺したものがありました。こちらは雷様の「でんでん太鼓」を表しているそう。まさに天空の龍神さまにぴったりのお供物!

高次 「昔から稲作を営む人にとって雨は命綱。御祈祷で雨を降らさなければ寺院の沽券にも関わりました。だからこそ、こちらも必死。この御祈祷で雨が降らなければ、このご祈祷……というように僧侶は必死に祈っていたんです」  

仁田 「農家さんには死活問題ですもんね。地元の人の代わりに龍神さまへ取り次いで、恵みの雨を呼ぶのが薬師寺の存在だったんですね」  

高次 「はい、まさに龍王社祭は五穀豊穣のための儀式。豊かさを招くためのものなんです」  

天気のことを龍王社で祈ることで、今まで多くの雨天に変化がありました。境内で催される野外コンサートの際も大雨がスーッと晴れたり、面白い出来事が多いそう。

天界のケアラー、薬師如来さま

金堂に入ると本尊の「薬師如来像」と、脇侍(わきじ)には「日光菩薩像」と「月光菩薩像」が祀られています。こちらは、まさに日本の仏像彫刻の最高傑作!
 

yuji 「こちらの薬師如来さまは本当に素晴らしいですね。まさに天界のケアラーであり、ヒーラーだと思います」  

仁田 「古来医薬の仏様ですもんね。私のまわりには病気になると、薬師如来さまのご真言『オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ』を唱える友人もいます。薬師如来推しが多いんです(笑)」

高次 「脇侍にいる日光菩薩さまと月光菩薩さまは、不調のときに我々のもとに飛んできてくれる存在。日光菩薩さまは昼、月光菩薩さまは夜を担当しているので、24時間ケアしていただけるんですよ」  

24時間どこでも来てくださるなんて、なんと手厚いケアなのでしょうか! 感動する福めぐり一行。  

優れた救急チームが備わった無敵感でいっぱいですが、それゆえに自分も人に対してやさしくありたいと思えるから不思議。これもこちらのご利益のひとつなのかもしれません。

8月はとびきりの整え月間

yujiさんいわく「8月は乙女座で水星が逆行して、その次に獅子座で逆行が起こるので、こういうときはさまざまな調整を行うのに適した時期」とのこと。
 
薬師寺はめぐりを整えるエネルギーが強いので(治水をされる龍神さまの力も相まって!)西洋占星術でいうところの水の気が強い人、魚座、蠍座、蟹座の人には特におすすめだそう。
 
「腎臓や副腎疲労、リンパなどにトラブルがある方もよいと感じました!」(yuji)

美しい蓮の花をパシャリ!するyujiさんをパシャリ。  

yuji 「リンパはすべての毒素を流す液であり、管。そこを整えてくれるから、薬師と呼ばれる仏様なのかもしれません。水邪が溜まっている人、むくみがちな人にもおすすめではないでしょうか」  

水を司る龍神さまもいらっしゃるだけに、自然界の水と体内の水、どちらの調整も図ってくれるのが、この薬師寺一帯のエネルギーなのかもしれません。

こちらは龍王社祭が終わったときのふたり。左上にはうっすらと龍雲が! 龍神さまがいらっしゃったのでは? と喜ぶ福めぐり一行でした。

福めぐりの処方箋

薬師寺の参拝の心得

⚫︎心がモヤモヤするときに
⚫︎体の不調があるときに
⚫︎近しい人が病気のときに
⚫︎むくみがちなときに
⚫︎魚座、蠍座、蟹座の人(yujiさん的見解)

 【薬師寺】 奈良県奈良市西ノ京町457
0742-33-6001
https://yakushiji.or.jp

 

illustration:Mariko Hirasawa

photograph & text:Tokiko Nitta
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

元記事で読む
の記事をもっとみる