『チャングム』でイ・ヨンエと共演したチ・ジニが撮影のために究めた特技は?

傑作時代劇『宮廷女官チャングムの誓い』でチ・ジニが演じるミン・ジョンホは、ひたすら「尽くす男」であった。彼は、イ・ヨンエが演じるチャングムを心から愛していた。それは、ドラマを見ていればすぐにわかる。

しかし、その愛情を告白してはならなかった。なにしろ、チャングムは王宮の女官だったからだ。女官は一応、国王と結婚した立場と見られていた。それゆえ、王宮の中で男性と恋愛関係に陥ったら厳罰に処されてしまうのである。

当然ながら、王宮で働くミン・ジョンホはどんなにチャングムを愛していても、決して意思表示をしてはならなかった。「愛の告白」など、もっての他だ。そんなことをしたら、命が危なかった。

とはいえ、苦難が多かったチャングムを見捨てるわけにはいかない。そこで、ミン・ジョンホは恋愛感情を心に秘めながら、表面的にはチャングムに対して「尽くす男」になったのである。

本当に、『宮廷女官チャングムの誓い』の中で、ミン・ジョンホの存在感は格別であった。なにしろ、他の官僚たちは腹黒い連中ばかりで、清廉潔白なイメージとはほど遠かった。そんな中で、正しいことをまっすぐに行うミン・ジョンホの存在はとても清々しかった。

安定した演技力

そんなミン・ジョンホに扮しているチ・ジニ。彼の演技力はとても安定しているのだが、特別に感心したのが、乗馬の訓練をしっかり積んでいることだ。

彼は『宮廷女官チャングムの誓い』で重要な役に抜擢されたときに、乗馬の基礎を修得する必要性を感じていた。それゆえ、一生懸命に練習したのだが、実際にドラマでチ・ジニの乗馬シーンを見ると、そのレベルが卓越していた。馬に乗って疾走する場面もあったのだが、チ・ジニは見事に馬を御していた。こうして、乗馬をとことんまで練習した成果をたっぷり披露したのである。

チ・ジニにとって『宮廷女官チャングムの誓い』は多くの実りをもたらしてくれたドラマだ。さらに、乗馬の技術をマスターしたことが俳優としても大きな財産になった。

文＝康 熙奉（カン・ヒボン）

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