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グルマン温故知新:世田谷〈HUTCHERSON〉創作意欲あふれる、駅近の小さなカレー屋さん

  • 2024.8.4
HUTCHERSONのカツ・ビンダルー

世田谷〈HUTCHERSON〉

創作意欲あふれる、駅近の小さなカレー屋さん

店は、世田谷駅前の交差点に面した小さな建物の2階に。アーチ形のファサードをくぐって階段を上ると、ガラスの扉越しに、スパイスの瓶が並ぶカウンターが目に入ってくる。

店主の八田航樹さんは、芸人を経て飲食の世界に飛び込んだ。やがて「カレー屋さんを開く」と思いを定め、2021年に大阪スパイスカレーの人気店〈旧ヤム邸〉へ。都内にある店舗で経験を積んだのち、渋谷〈CHOMPOO〉ではタイ料理も学んだ。

カツ・ビンダルー
インド・ゴア地方のカレーとして有名な「ポーク・ビンダルー」は豚肉をビネガーに漬けて作るが、ここでは大胆にもトンカツに。ビンダルーらしい酸味のあるグレイビーには、カツオと昆布だしをベースに醬油やみりんも効かせ、お蕎麦のかえしのようなニュアンスも。美しい盛り付けも目を引く。1,300円。
鶏レバーコンフィのアチャール
チリ、八角、花椒(ホワジャオ)など8種類ほどのスパイスの香りを移したヒマワリオイルで、鶏のレバーをコンフィに。香りよく、とろりと軟らかな一品だ。大胆な柄のお皿は、八田さんが大好きな沖縄〈深貝工房〉のもの。400円。
ほうれん草の粗挽きポークキーマと 山椒カッテージチーズ
豚挽き肉の食感を楽しめるキーマは、ホウレン草ベースの「サグ」仕立て。山椒オイルを混ぜた自家製のカッテージチーズが、香りとまろやかさをプラス。1,250円。

晴れて独立開業したこの店では、週替わりで4〜5種類のカレーを提供。大好きなカツカレーとインドのカレーを自分流に融合させた「カツ・ビンダルー」と「ほうれん草の粗挽きポークキーマ」以外は、頻繁に新作を発表する。

「あいがけ」はせず、1種類ごとに緻密に構成。日本の食材や香辛料、だしなどを無理なく取り入れたカレーは、さりげなく独創的だ。「いろんな文化が共存する東京の街のようなカレーを作りたい」と語る。

オーナーの八田航樹さん
静かな物腰の中にカレー愛漂う八田さん。
HUTCHERSONの店内
店舗デザインは、双子の弟である〈PERK DESIGN OFFICE〉八田祐樹さんが担当。

Information

HUTCHERSON

〈ハッチャーソン〉
住所:東京都世田谷区世田谷1-15-12 2F
TEL:03-6413-1347
営:11時30分~14時30分LO、18時~20時30分LO(土・日・祝は通し営業)
休:月曜・第1・第3火曜休(月曜が祝日の場合は翌火曜休)、不定休。

東急世田谷線世田谷駅から徒歩1分。2024年1月14日オープン。「お酒は飲まないけれどつまみは好き」、そして「アイスクリームが好き」な八田さん。アチャールやピクルスなどのアテになるスパイスつまみや、スパイスを使った自家製アイスクリームも用意している。予約は不可。ビール550円~、レモン&ライムサワー600円、ラムチャイ600円。カレー1,250円~、サイドメニュー250円~、デザート350円~。カウンター4席、テーブル3卓6席。

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