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この夏、心地よい風と静かな森、湖を求めて北海道を目指す。【今年の夏はクールケーションvol.3】

  • 2024.8.2

【MAISON SHIRO】SHIROの世界観をそのまま形にした宿泊施設

自然の景観を壊さないシンプルな外観。冬は白い壁が雪と一体化する。
自然の景観を壊さないシンプルな外観。冬は白い壁が雪と一体化する。

自然の恵みを最大限に活かすエシカルコスメティックブランドの「SHIRO」がプロデュースする「メゾンシロ(MAISON SHIRO)」が、2024年4月26日、北海道長沼町にオープンした。設計を担当したのはDRAWERSの小倉寛之。「自然の循環を守ること」と「美しいクリエイティブ」の両方を兼ね備える一棟貸しの宿だ。併設されたシロラボラトリーでは、近隣の野山に自生する野草やササ、ふだんは捨てられてしまう枝葉など、地域の素材を天然湧水で蒸留する過程を体験できる。自然の力を余すことなく使うSHIROのものづくりに触れられる宿だ。

明るい光と清らかな空気に満ちた室内。爽やかなルームフレグランスが香る。
明るい光と清らかな空気に満ちた室内。爽やかなルームフレグランスが香る。

2階建ての建物を丸ごと貸し切るバケーションハウスは、リビング&ダイニングキッチンと2つのベッドルームを備え、4人まで宿泊可能だ。本場フィンランドのIKI STOVEを設置したプライベートサウナでは、建材としては使えない愛別町の白樺やカラマツの端材を使用。シロラボラトリーで作った蒸留水を使ったロウリュもお楽しみのひとつ。室内に置かれたスキンケア製品やフレグランスなどは、もちろんオールSHIROブランド。シャンプーなどのバスアメニティはこの施設のために香りを調合したオリジナルだ。SHIROのこだわりが詰まった宿で、心も身体も美しくなれるはず。

オリジナルコーヒーとハーブティー付きの朝食セットをオーダーすることも可能(有料)。
オリジナルコーヒーとハーブティー付きの朝食セットをオーダーすることも可能(有料)。

メゾンシロ(MAISON SHIRO)

北海道夕張郡長沼町加賀団体

料金/1棟1泊130,000円~(2名利用)※2024年7月現在

https://maisonshiro.jp/

【山郷】北海道の暮らしを体感できる、海を見下ろす2棟のヴィラ

開放感あふれる「春(SHUN)」のリビングルーム。
開放感あふれる「春(SHUN)」のリビングルーム。

2023年7月、札幌から車で20分ほどの海を見下ろす緑豊かな山、春香山の麓に、北海道の木材をふんだんに使った2棟のヴィラがオープンした。森が目の前に迫る大開口の窓と吹き抜けのリビングが印象的な「春(SHUN)」と、焚火台付きウッドデッキや北欧式バレルサウナを備えた「香(KAORU)」の2つ。春香山に、北海道の暮らしを体験できる新たなビレッジを作るプロジェクトの第一弾で、来年にはレストランやライフスタイルショップの開業、ヴィラの追加建設も予定されている。

「香(KAORU)」のウッドデッキで夕涼み。
「香(KAORU)」のウッドデッキで夕涼み。

美唄市「しまかげ」の手作り羊毛布団、ニセコ「イコ(ICOR)」の羊蹄山の雪どけ湧き水を使ったスキンケア製品など、インテリアやアメニティには北海道とのつながりを感じるものをセレクト。小樽で話題の予約制酒屋「二番通り酒店」が選んだワインや道産のクラフトビールなどのドリンクは、うれしいオールインクルーシブだ。2棟ともキッチン付きなので、地元の食材を買い込んで自炊するのも楽しいが、ふもとの町・銭函に繰り出すのもおすすめ。かつてはニシン漁で栄えた古い港町に、近年、カフェやレストランが次々とオープンし、”北の鎌倉”、“北の湘南”と呼ばれる注目のエリアだ。

滞在中はプライベートサウナとして自由に使える「香(KAORU)」のバレルサウナ。
滞在中はプライベートサウナとして自由に使える「香(KAORU)」のバレルサウナ。

山郷(さんごう)

北海道小樽市春香町2-13

料金/1棟1泊70,000円~ ※2024年7月現在

https://mt-sango.com/

【TAPKOP】人里離れた原生林の中に佇む完全プライベートの貸切宿

ロンドンを拠点とする建築デザインスタジオPAN-PROJECTSが設計を担当。
ロンドンを拠点とする建築デザインスタジオPAN-PROJECTSが設計を担当。

アイヌの言葉で”ぽこんと盛り上がった丘”を意味する「タップコップ(TAPKOP)」。「自然が隣人である暮らし」というコンセプトの通り、宿のすぐ目の前には標高229メートルの丸山、背後には国内最大のカルデラ湖の屈斜路湖が控え、敷地に面して釧路川の源流が流れる。白樺やヤマモミジ、ミズナラなど30種類以上の樹木が茂り、エゾシカやエゾリスが顔を出す30,055㎡もの広大な敷地に、1日1組限定の宿泊棟とレストラン棟だけというクールケーションには最適な宿だ。

リビングルームの壁一面の窓からオプタテシュケ山を望む。
リビングルームの壁一面の窓からオプタテシュケ山を望む。

原生林を見渡す大きな窓を備えたリビングでは、ソファーに横たわるだけで自然と気持ちが和らいでくる。レッドシダーの香りの満ちたサウナや釧路川源流の湧き水を使った水風呂、4 種の薬草をブレンドした薬草風呂、佐賀から取り寄せた味噌樽を利用した露天樽風呂などで、充実のバスタイムを満喫した後はレストランへ。専属シェフの武藤大輔は、自ら生産者を訪ねて選んだ食材を使い、伝統ある広東料理をモダンに昇華させたチャイニーズでゲストをもてなす。北海道の大地を感じる料理はゲストの心をつかみ、リピーターは増える一方だ。

毛ガニ、蝦夷アワビ、北海シマエビ、オーガニック牛など、北海道の豊かな食材を使ったモダンチャイニーズ。
毛ガニ、蝦夷アワビ、北海シマエビ、オーガニック牛など、北海道の豊かな食材を使ったモダンチャイニーズ。

TAPKOP(タップコップ)

北海道川上郡弟子屈町字屈斜路181

Tel./050-3174-7355

料金/1棟1泊220,000円~(2食付)※2024年7月現在

https://tapkop.com/

Text: Yuka Kumano Editor: Sakura Karugane

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